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データで見る現状と展望

データから見えてくる、高齢者がん治療の現状と展望。

高齢がん患者の抱える特有の問題点

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高齢化の波が押し寄せる昨今、65才以上の人口が約3039万人、そのうち75才以上の人口が約1505万人(2012年6月1日現在:人口推計:総務省統計局)を数えている。人口の高齢化により、1975年以降がんの罹患数も増加し続けています。

(データ:国立がん研究センターがん対策情報センター)

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高齢化による様々な問題の中で、がん治療においては高齢患者特有の問題があります。特に外来治療が中心となり、内服の管理、有害事象管理などの治療支援の問題や、食事・入浴・通院手段の確保・家族への支援など介護の問題への対応が課題です。

在宅がん治療の利点と深刻な悩み

在宅がん治療には大きく分けて二通りのケースがあります。一つは、入院せずに自宅で静養しながら「外来治療」を受ける場合。もう一つは、がんの進行に合わせて症状を和らげながら自宅での日常生活を可能にする「緩和ケア」の場合。自宅で過ごすことはがん患者にとって精神、心理的側面から見ると理想的ではありますが、症状変化への対応の遅れ、苦痛の緩和、さらには介護者の疲弊など、利点と問題点が混在しているのが実情です。

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地域緩和ケアモデルを積極的構築

要医療高齢者、とくに高齢がん患者の増加を受けて『国立がん研究センター 東病院』では、病院外に『がん患者・家族総合支援センター』を2008 年8 月に開設。当病院の緩和医療科と精神腫瘍科が協働で「がんになっても安心して暮らせる街づくり」をめざして、地域緩和ケアモデルの構築に取り組んでいます。

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これらの問題点や活動を改善・サポートするためには、IT 端末を利用した定期的モニタリングによって包括的アセスメントを応用する本システムが有効です。