順天堂大学大学院と国立がん研究センターの連携協力に関する合意書調印式記者発表会
国立がん研究センターと順天堂大学大学院は、医学教育ならびに医学研究のより一層の連携を図るため、連携協力のための協定書を締結することについて合意に達し、平成24年度より、新たに画期的な連携大学院制度を開始いたします。
新たな連携大学院制度では、レジデントなどの国立がん研究センターの職員が、国立がん研究センターに籍を置きながら、国立がん研究センター内で順天堂大学大学院医学研究科カリキュラムのうち、専門プログラムの単位を修得可能とし、国立がん研究センターで行った研究の成果をもって学位の取得ができるという画期的なものです。
本制度により、リサーチマインドを持った臨床医を育成し、がんの研究分野の発展に貢献するだけでなく、幅広い知見を持った医師が日本各地で臨床業務を行うことによって、層の厚いがん医療が日本全国に拡がっていくことが期待され、がん医療の発展に極めて有用な制度となります。平成24年1月6日(金)に記者会見を開催しましたので、以下にご報告します。
| 【開催日時】 | 2012年1月6日(金) 13:30〜14:30 |
| 【開催場所】 | 文部科学省12階 記者会見室 |
| 【出席者】 | 理事長 : 嘉山 孝正 |
| 企画戦略室長 : 成田 善孝 | |
| 研究所長 : 中釜 斉 | |
| 中央病院脳脊髄腫瘍科科長/副院長(教育担当) : 渋井 壯一郎 | |
| 中央病院レジデント : 柴 知史 | |
| 学校法人順天堂理事長 : 小川 秀興 | |
| 順天堂大学 大学院医学研究科長・医学部長 : 新井 一 |
従来の国立がん研究センターのレジデント・がん専門修練医制度とその課題
国立がん研究センターは、がんの診断・治療・研究に必要な高度先進的な知識と技術を有するがん診療の専門医を育成していくことを目的に、3年間の「レジデント制度」、さらに専門性を高めるための2年間の「がん専門修練医制度」を実施してきました。この国立がん研究センターの「レジデント制度」・「がん専門修練医制度」には、全国からがん専門医を目指す多数の優秀な若手医師が集結していますが、これまでの制度では、十分な研究活動を行う環境を整備できていなかったことや、優れた研究成果を出してもレジデント研修期間中に医学博士号を取得できていなかったという課題がありました。
今回の新たに開始する国立がん研究センターと順天堂大学大学院との連携大学院制度は、これまでの課題を解決するべく、がんを専門領域とする若手医師が研究に取り組むことができる万全の態勢を整備するものであります。
今回の連携大学院により期待されること
![]() 嘉山理事長 |
![]() 学校法人順天堂理事長 小川 秀興先生 順天堂大学大学院医学研究科長・医学部長 新井 一先生 |
そのような中でも、独立行政法人化後の大きな目標の一つとしてアカデミアとの連携を掲げ、今回の連携大学院制度によりそれが具体的な形となって実現されました。
今回の連携大学院制度の画期的な点は、レジデントなどの国立がん研究センターの職員が、国立がん研究センターに籍を置きながら、国立がん研究センター内で順天堂大学大学院医学研究科カリキュラムのうち、専門プログラムの単位を修得できること。そして、国立がん研究センターで行った研究の成果をもって学位の取得が可能となることです。
従来、レジデントなどが診療経験に根ざした基礎研究を行い、優れた論文を作成しても、学位の取得には大きな手間がかかっていました。しかし、今回の連携大学院制度によりシステム化された学位の取得が可能となります。
今後は、基礎研究の機会を若手医師に柔軟に提供できるようになり、レジデントなどの国立がん研究センターの職員が基礎研究に触れることで学術的な思考を身につけ、画期的な診断・治療法の開発を自ら実施することができるようになると期待されています。
今回の連携に関して理事長は、現在、日本では臨床的にも基礎的にもリサーチマインドを持った医師が非常に少なくなってきており、マニュアルやガイドラインに頼りがちである。リサーチマインドを持った医師の育成が今の日本では急務であると述べられました。また、今回の包括的な大学院との連携においては、どんな研究がしたいのかレジデントに選択肢の権利があることに大きな意義があると熱く述べられました。
![]() 出席者の方々 |
![]() 合意書への調印 |
以上、順天堂大学大学院と国立がん研究センターの連携協力は、双方の持つメリットを相乗的に高めつつ、日本の人材の育成、世界的なレベルでの人材の育成に取り組んでいくというボーダーレスな連携を目標としています。そして、このことは国立がん研究センターで臨床・基礎研究を目指す全国のレジデントなどの若い医師たちに大きな希望を与え、わが国にとって大きな世代貢献・国際貢献になっていくものと考えられます。学位の取得を可能とする制度が新たにできることにより、レジデントなどの若い医師たちが障壁なくがんの最先端の診療・研究を行い、新規治療法が開発されることが期待されます。今後は、双方の連携をより一層進め、研究・医療・教育の質の向上、優秀な人材の育成に尽力してまいります。
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(平成24年1月6日)



