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病院長ごあいさつ



大津 敦病院長写真国立がん研究センターは、1962年にわが国のがん医療の拠点として東京・築地に創設されました。がんは増加の一途をたどり、多くの国で死因の第一位を占め、その克服は日本のみならず全世界の悲願となっています。そのような環境下で、当センターは2010年の独立行政法人化に続き、2015年には国立研究開発法人に移行し、世界トップレベルの研究開発成果の創出が強く求められています。

国立がん研究センター東病院は、増加するがん患者さんへの対応と新しいがん医療の創出を目的に1992年に千葉県柏市に設立され、今では年間8,000人を超える新患の方が訪れる国内トップクラスのがん専門病院に発展してまいりました。東病院では、「世界最高のがん医療の提供」と「世界レベルの新しいがん医療の創出」の2つのミッションを掲げ、併設する先端医療開発センター(EPOC)と一体となって全職員でその遂行に取り組んでおります。診療面では患者さんにとって最良の治療が行われるように十分なインフォームドコンセントのもとに診療科の垣根をなくして横断的な対応をするともに、手術や通院での抗がん剤治療などにおいては患者さんを中心とした医師、看護師、薬剤師、栄養士、ソーシャルワーカー、社労士などによる多職種チームを形成し、身体、精神、社会的側面など多方面からのサポートを実施しています。2014年からはサポーティブケアセンターとして多職種チームを統合し、初診時から切れ目のない患者さんへの支援が提供できる体制を構築。国内外からの患者さんへの対応を行う医療コンシェルジェも設置しました。外科領域では経験豊富な専門医師による高難度の低侵襲手術、内科領域では薬物療法に精通した専門医師による最新の抗がん剤治療、放射線治療では日本初の陽子線治療設備に加え強度変調放射線治療(IMRT)を高い品質管理下で実施し、内視鏡機器開発で歴史的な貢献をして高い技術を誇る内視鏡部門なども含めいずれも国内トップクラスの実績を有しています。施設整備では患者数の増加に対応するため、2014年に新外来棟をオープンし、通院治療センターの増床も行いました。さらに、2017年には次世代外科・内視鏡治療開発センター(NEXT)棟が完成し、手術、内視鏡室が大幅に拡充されました。これらの取り組みにより、2017年には厳格な医療安全体制を含む新要件下での特定機能病院に全国で最初に承認を取得しました。
研究面においては2011年に国の「早期・探索的臨床試験拠点」、2012年に「革新的医薬品医療機器再生医療製品実用化促進事業(内視鏡部門)」、2015年には「臨床研究中核病院」に選定され、築地キャンパスやEPOCと一体となってわが国のがん医薬品医療機器開発の中心拠点として世界的な実績を多数あげてきました。国内外の有望な新規治療薬のFIH (first-in-human)試験から承認までの臨床開発試験では世界トップクラスの実績を示し、未承認薬医師主導治験も国内一の実績を挙げ、患者さんに世界最新の薬剤提供ができる体制を整備しました。2015年からは国内約200施設と製薬企業15社との共同で全国がんゲノムスクリーニングコンソーシアム(SCRUM-Japan)を立ち上げ、遺伝子解析結果に応じた最適な治療薬選択を行いわが国のがんゲノム医療体制構築の原動力となっています。さらに昨今進歩が著しい免疫療法においても最新の機器を駆使して患者さんの治療成績向上と最適化を目指した研究を推進し、2017年には新設したNEXT棟に医療機器開発センターを設立し、産学連携での新しい手術・内視鏡機器開発にも着手しました。

がん研究は世界的に日進月歩で進んでおり、その成果の患者さんへの還元も迅速化しています。東病院は、「世界中のよりよい医療をいち早く患者さんへ届ける」をモットーに、最新の医療と多方面のサポートを切れ目なく提供し、患者さんの様々なニーズに真摯に応えてまいります。 

多くの皆様にご利用いただくとともに各方面からのご支援・ご助言を心よりお願い申し上げます。

国立がん研究センター東病院
病院長 大津 敦