呼吸器外科
1.呼吸器外科について
2.診療について
3.教育について
4.研究について
当グループでは、肺がんを中心とした胸部の悪性疾患の外科治療を行っています。原発性肺がん、他臓器がん肺転移、縦隔・胸膜・胸壁の悪性腫瘍が対象で、4名のスタッフと4〜6名のレジデントで診療しています。2011年の手術総数は454件、そのうち原発性肺がんが334件でした。
切除術式の大半を占める肺葉切除では、ビデオ胸腔鏡による補助のもと、根治性と安全性、低侵襲性のバランスが取れた手術を行っています。完全鏡視下手術も行っています。患者さんの回復は速やかで、肺葉切除後の入院期間も通常5〜8日です。
原発性肺がんに対して、病状に応じて縮小手術(楔状切除や部分切除、区域切除、単純肺葉切除)や標準手術(リンパ節郭清を伴う肺葉切除や肺全摘術)を行っていますが、気管支形成術や周囲の臓器の合併切除術、術前・術後の補助化学療法も積極的に行っています。
手術症例(2011年)
原発性肺がんに対する切除術式(2011年)
病期とはがんの進み具合の程度(進行度)を示す言葉です。よく英語でステージといわれます。肺がんの病期は、潜伏がん、0期、IA期、IB期、IIA期、IIB期、IIIA期、IIIB期、IV期に分類されており、数が多くなるほどより進行した病状で、治しにくい状況です。潜伏がん、0期で肺がんが見つかることはきわめてまれです。I 期〜IV期の肺がんはがんの大きさ(T因子)、リンパ節への広がり(N因子)、他の臓器への転移の有無(M因子)の組み合わせによって病期が決められています。

手術数の推移
国立がん研究センター東病院呼吸器外科における手術症例数(過去10年間)の推移

臨床病期別生存率(Ver.7)
肺がん切除例の臨床病期別生存曲線(2000年1月〜2008年12月 手術症例)
臨床病期とはCTを主とした画像診断により、肺がんの進行度を示した分類です。

病理病期別生存率(Ver.7)
肺がん切除例の病理病期別生存曲線(2000年1月〜2008年12月 手術症例)
病理病期とは手術により切除した標本により病理学的に進行度を診断した分類です。
これまで50名以上のレジデントおよび研修医が当科で勉強し、卒業生はそれぞれ全国の主要施設で活躍しています。
教育の一環として、毎週金曜日に行われる呼吸器外科、呼吸器内科、放射線科、病理部の医師を交えたカンファレンスで、手術症例の画像診断、病理、治療について検討を行っています。また、学会、論文の発表を奨励しており、私たちの発表の多くはレジデントを筆頭者としています。
このような研究の成果は国内・国際学会、論文で積極的に発表しており、私たちは1992年の創設以来、肺がん分野において本邦で最も活動的なグループの1つとして知られています。2011年には、英語論文17編、日本語論文1編を出版するとともに、国際学会発表15件、国内学会総会発表37件、地方会発表6件を行いました。
当グループで現在行っている臨床試験
2.診療について
3.教育について
4.研究について
1.呼吸器外科について
| 医師名(ふりがな) | 役職・専門分野 | 専門医・認定医資格 | メッセージ |
| 永井 完治 (ながい かんじ) ![]() |
呼吸器外科 科長 |
日本外科学会 指導医・専門医 呼吸器外科学会 指導医・専門医 呼吸器内視鏡学会 気管支鏡指導医 |
肺がん等の外科手術は、拡大手術〜縮小手術まで、それぞれの患者さんに最も適切な方法を選択しています。 |
| 吉田 純司 (よしだ じゅんじ) ![]() |
呼吸器外科 医長 |
日本外科学会 認定登録医 日本肺癌学会 評議員 |
患者さんがご自分の体と病気をよく知り、努力して行くお手伝いをいたします。 |
| 菱田 智之 (ひしだ ともゆき) ![]() |
呼吸器外科 医員 |
日本外科学会 専門医 呼吸器外科学会 専門医 呼吸器内視鏡学会 専門医 がん治療認定医 |
常に、安全・確実で結果の良い手術を目指します。また患者さんに分かり易く説明することも心がけています。 |
| 青景 圭樹 (あおかげ けいじゅ) ![]() |
呼吸器外科 医員 |
日本外科学会 専門医 呼吸器外科学会 専門医 がん治療認定医 (医学博士) |
それぞれの患者さんに合った医療、とくに外科治療を中心に行っています。 |
| 春木 朋広 (はるき ともひろ) ![]() |
がん専門修練医 | 日本外科学会専門医 がん治療認定医 (医学博士) |
すべての患者さんと全力で向き合うことを心がけています。 |
| 松村 勇輝 (まつむら ゆうき) ![]() |
がん専門修練医 | 日本外科学会専門医 | それぞれの患者さんにとって必要なことを考えながら、外科治療の研鑽に努めます。 |
当グループでは、肺がんを中心とした胸部の悪性疾患の外科治療を行っています。原発性肺がん、他臓器がん肺転移、縦隔・胸膜・胸壁の悪性腫瘍が対象で、4名のスタッフと4〜6名のレジデントで診療しています。2011年の手術総数は454件、そのうち原発性肺がんが334件でした。
2.診療について
1)診療内容
すべての症例の治療方針は、毎週火曜日に行われる呼吸器外科、呼吸器内科の医師によるカンファレンスで決定しています。切除術式の大半を占める肺葉切除では、ビデオ胸腔鏡による補助のもと、根治性と安全性、低侵襲性のバランスが取れた手術を行っています。完全鏡視下手術も行っています。患者さんの回復は速やかで、肺葉切除後の入院期間も通常5〜8日です。
原発性肺がんに対して、病状に応じて縮小手術(楔状切除や部分切除、区域切除、単純肺葉切除)や標準手術(リンパ節郭清を伴う肺葉切除や肺全摘術)を行っていますが、気管支形成術や周囲の臓器の合併切除術、術前・術後の補助化学療法も積極的に行っています。
手術症例(2011年)
| 肺がん | 334 |
| 縦隔腫瘍 | 17 |
| 転移性肺腫瘍 | 57 |
| 良性肺腫瘍 | 15 |
| その他 | 31 |
| 合計 | 454 |
原発性肺がんに対する切除術式(2011年)
| 肺葉切除 | 254 |
| 肺全摘 | 26 |
| (うち気管支形成) | (5) |
| 区域切除 | 26 |
| 部分切除 | 18 |
| その他 | 10 |
| 合計 | 334 |
2)手術死亡率
2007年〜2011年の原発性肺がんに対する切除術に伴う術後30日以内の死亡は、1374例中9例(0.66%)と良好な成績を保っています。3)呼吸器外科手術例の生存率
肺がんの病期病期とはがんの進み具合の程度(進行度)を示す言葉です。よく英語でステージといわれます。肺がんの病期は、潜伏がん、0期、IA期、IB期、IIA期、IIB期、IIIA期、IIIB期、IV期に分類されており、数が多くなるほどより進行した病状で、治しにくい状況です。潜伏がん、0期で肺がんが見つかることはきわめてまれです。I 期〜IV期の肺がんはがんの大きさ(T因子)、リンパ節への広がり(N因子)、他の臓器への転移の有無(M因子)の組み合わせによって病期が決められています。

手術数の推移
国立がん研究センター東病院呼吸器外科における手術症例数(過去10年間)の推移

臨床病期別生存率(Ver.7)
肺がん切除例の臨床病期別生存曲線(2000年1月〜2008年12月 手術症例)
臨床病期とはCTを主とした画像診断により、肺がんの進行度を示した分類です。

病理病期別生存率(Ver.7)
肺がん切除例の病理病期別生存曲線(2000年1月〜2008年12月 手術症例)
病理病期とは手術により切除した標本により病理学的に進行度を診断した分類です。
3.教育について
私たちは、呼吸器外科治療のスペシャリストを育成するべく、全国から公募されたレジデントに対して、1年2年または3年のカリキュラムによる教育にも力を入れています。これまで50名以上のレジデントおよび研修医が当科で勉強し、卒業生はそれぞれ全国の主要施設で活躍しています。
教育の一環として、毎週金曜日に行われる呼吸器外科、呼吸器内科、放射線科、病理部の医師を交えたカンファレンスで、手術症例の画像診断、病理、治療について検討を行っています。また、学会、論文の発表を奨励しており、私たちの発表の多くはレジデントを筆頭者としています。
4.研究について
私たちは、よりよい治療法を開発するために、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)による大規模多施設共同研究を中心として、積極的に臨床研究を行っています。このような研究の成果は国内・国際学会、論文で積極的に発表しており、私たちは1992年の創設以来、肺がん分野において本邦で最も活動的なグループの1つとして知られています。2011年には、英語論文17編、日本語論文1編を出版するとともに、国際学会発表15件、国内学会総会発表37件、地方会発表6件を行いました。
当グループで現在行っている臨床試験
- 大細胞神経内分泌癌術後再発および非手術症例に対する化学療法の第2相試験
- 病理病期IB期NSCLC完全切除例に対する術後補助化学療法大規模第 III 相試験、 JCOG 0707
- 肺野末梢小型非小細胞肺癌に対する肺葉切除と縮小手術(区域切除)の第 III 相試験 JCOG 0802
- 切除可能なMAGE-A3抗原陽性のNSCLCを対象とした術後補助療法としてのAS15アジュバント転化recMAGE-A3がん免疫療法の有効性を評価するための、二重盲検、無作為化、プラセボ対照、第 III 相臨床試験
- 肺がんおよび転移性肺腫瘍に対する縮小手術(楔状切除、区域切除)時の断端洗浄細胞診





