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治験・臨床研究について(患者さん向け)

新しい薬が誕生すること
1.国立がん研究センター東病院の治験・臨床研究
2.治験・臨床研究について
3.当院で実施している治験一覧 new
4.用語集
5.がん情報サービス−治験・臨床研究関連情報のご案内−
6.当院治験管理室のご案内
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新しい薬が誕生すること
− あなたのために そして未来のために −

がんの治療方法は、進歩し続けています。今、当たり前に使われている薬も、少し前には考えられなかった効果をもたらす治療方法なのかもしれません。
しかし、その一方で、我が国において、がんによる死亡者数は年々増加傾向にあります。
残念ながら、がんを治すということは現段階においても容易なことではありません。

現在、がんの治療薬として様々な新しいくすりが開発されています。
こうした新しいくすりが一般的な治療薬として使われるようになるまでには、様々な方々の協力が必要とされます。その1つが『治験』『臨床研究』に参加いただく患者さんからの協力です。

『治験』『臨床研究』という新しいくすりの誕生へ参加することには、大きく2つの目的があると考えます。
まずは、参加した方の病気がよくなること。思わぬ副作用が生じることも十分に考えられますが、
これまでの治療方法よりも有効な治療結果を得られる可能性があります。
そして、2つめに新しい有効な薬が誕生し、将来、より多くの方の治療に使用されるようになること。病は突然、何の前触れもなく、私たちにやってきます。これから先、新しいくすりを必要とするのは、あなたかもしれません。あなたの大切な人かもしれません。今はまだわからない誰かのためですが、『治験』『臨床研究』は必ず未来に活かされる医療であると言えます。

国立がん研究センター東病院では、安全に治験・臨床研究を実施することによって、より良いがん治療を必要とする多くの方々へ提供できるよう、取り組んでいます。
私たちと一緒に明日へとつながる医療にご協力ください。

1.国立がん研究センター東病院の治験・臨床研究

国立がん研究センター東病院の治験・臨床研究への取り組み

当院は、2011年に早期・探索的臨床試験拠点として厚生労働省に指定され、がん領域で数多くの治験・臨床研究を実施しています。また、新しい医薬品が欧米に遅れをとらず日本国内で使えるように海外と共同で治験・臨床研究を行ったり(国際共同試験)、世界で初めての新薬候補の導入にも力を注いでいます。
当院では以下のような取り組みによって、患者さんの人権・安全を確保し、科学的に妥当な試験を行うことで、がんを抱える患者さんに有効な新薬をより早くお届けできるよう治験・臨床研究の推進に取り組んでいます 。

治験・臨床研究を支える専門スタッフの育成
がん専門医であり治験・臨床研究の経験が豊富な治験・臨床研究担当医師、患者さんのサポートや院内の各部門との調整をする治験/臨床研究コーディネーター(CRC)をはじめ数多くのスタッフが当院の治験・臨床研究を支えています。

治験・臨床研究のための施設整備
当院は、最新の設備をそろえた通院治療センターや治験・臨床研究専門の入院病棟も備えており、ここでもがんを専門とする看護師・薬剤師などのコメディカルが治験・臨床研究のサポートをしています。

倫理性を保つための取り組み
当院で実施している治験・臨床研究は、国立がん研究センターの治験審査委員会・倫理審査委員会で審査・承認されています。治験審査委員会・倫理審査委員会では、治験・臨床研究に参加されるすべての患者さんの人権と安全を守るために、個々の治験・臨床研究の計画について科学と倫理それぞれの観点から審議をします。
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2.治験・臨床研究について

1)治験・臨床研究の種類

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(1)治験

「治験」とは、厚生労働省から新薬としての承認を得ることを目的とし、未承認薬・適応外薬を用いて主に製薬企業が行う臨床試験です。これまで患者さんに使用されたことのない新しい薬やその疾患では使用されたことのない薬の安全性や有効性を調べます。治験から得られた結果をもとに、厚生労働省からの承認が得られると、製薬会社が薬を販売し、多くの患者さんに使用されるようになります。「治験」には、医師が自ら実施する治験もあり、「医師主導治験」と呼んで製薬会社が行う治験と区別しています。

(2)医師主導臨床試験

医師主導臨床試験は、医師が研究者として主体的に行うものです。これまで厚生労働省で承認された薬、治療法や診断法から最良の治療法や診断法を確立すること、薬のよりよい組み合わせを確立すること等を目的としています。

2)治験・臨床研究の各段階(フェーズ)

治験・臨床研究には開発に応じて段階があり、各段階での安全性や有効性を確認しながら、順番に進めていきます。

治験の各段階(フェーズ)

3)当院における治験・臨床研究の流れ

   ●治験・臨床研究問い合わせ担当
病院代表:04-7133-1111/内線2010までご連絡ください。
* 電話受付時間  平日 9:00〜17:00
* Eメールでのお問い合わせはこちら
現在の病状やこれまでの治療の経過などをお伺いした上で、治験・臨床研究担当医師と相談させていただきます。
 
  ●治験・臨床研究担当医師の診察を受けていただき、現在のお体の状況を確認させていただきます(診察の結果によっては、治験・臨床研究にご参加いただけない場合もあります)。

 
  ●治験・臨床研究担当医師やCRC(治験/臨床研究コーディネーター)による説明を受けていただき、十分に納得されましたら同意いただきます。
 
  ●血液検査や尿検査等の詳しい検査を受けていただき、参加基準を満たしている場合に治験・臨床研究への参加となります。
 
  ●治療内容やスケジュールは、試験実施計画書(プロトコル)によって、事前に決められています(お体の状態によって計画が変更となる場合もあります)。
 
  ●治験・臨床研究への参加は、理由を問わず、いつでもやめることができます。どのような場合であっても、治験・臨床研究終了後に安心して、その後の生活が送れるようにサポートします。

イメージ画像 治験・臨床研究への参加を希望される場合、事前に治験・臨床研究内容についての説明を十分に理解し、ご納得されることが重要になります。また、治験・臨床研究参加中に何かご不明な点や不安な点が生じた場合は、担当医師やCRCなどへお気軽にお声かけください。
◇  お願い ◇
・治験・臨床研究参加については、まずはお電話、またはEメールにて対応させていただきます。
・現在の患者さんの病状、健康状態を正確に判断できないため、お問い合わせの段階では、治験・臨床研究に参加できるかどうかについてお答えすることはできません。ご了承ください。

・治験・臨床研究参加を希望される場合は、主治医とご相談いただき、当院受診の際に主治医からの診療情報提供書(紹介状)および検査データをご準備ください。
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3.当院で実施している治験一覧

イメージ画像当院で実施している治験一覧をお示しします。対象疾患の文字をクリックすると、各治験の詳細情報をご覧いただけます。治験への参加ご希望の方は主治医からの紹介状が必要となるため、主治医にご相談いただく際に有用な情報を掲載しています。そのため、専門用語も含まれます。ご了承ください。

実施診療科
対象疾患 治験段階
肝胆膵内科 胆道がん(2) 第 I 相
肝細胞がん、胆道がん(1) 第 I 相
肝細胞がん(33) 第 III 相
国際共同治験
肝細胞がん(36) 第 I/II 相
国際共同試験
肝細胞がん(37) 第 I 相
肝細胞がん(38) 第 II 相
国際共同試験
肝細胞がん(39) 第 I 相
国際共同試験
肝細胞がん(40) 拡大治験
膵がん(17) 第 III 相
国際共同治験
膵がん(19) 第 I 相
神経内分泌腫瘍(1) new 第 II 相
国際共同試験
消化管内科 食道がん(7) 第 III 相
食道がん(9)  
第 II 相
国際共同治験
食道がん(10) 第 II 相
国際共同治験
食道がん(11) 第 III 相
国際共同試験
食道がん(12) 第 III 相
食道がん(13) 第 I 相
胃がん(36) 第 III 相
国際共同試験
胃がん(37) 第 III 相
国際共同試験
大腸がん(27) 第U相
国際共同治験
大腸がん(29) 第 III 相
国際共同試験
大腸がん(30) 第Tb/U相
医師主導治験
大腸がん(31) 第Tb/U相
医師主導治験
大腸がん(32) 第 III 相
国際共同試験
消化管間質腫瘍(GIST)(5) 第 II 相
医師主導治験
消化管間質腫瘍(GIST)(6) 第 II 相
頭頸部内科 頭頸部がん(8) 第 III 相
国際共同治験
頭頸部がん(9) 第 I 相
頭頸部がん(10) 第 I/II 相
国際共同試験
頭頸部がん(10)-2 第 I/II 相
国際共同試験
頭頸部がん(11) 第 III 相
国際共同治験
頭頸部がん(12) 第 III 相
国際共同治験
頭頸部がん(13) 第 III 相
国際共同治験
血液腫瘍科 リンパ腫(16) 第 III 相
リンパ腫(20) 第 III 相
国際共同治験
乳腺・腫瘍内科
乳がん(23) 第 III 相
国際共同治験
乳がん(25) 第 II 相
国際共同治験
乳がん(26) 第 III 相
国際共同治験
乳がん(27) 第 I 相
医師主導治験
乳がん(28) 第 III 相
国際共同治験
前立腺がん(14) 第 III 相
国際共同治験
前立腺がん(16) 第 II 相
膀胱がん(4) 第 II 相
国際共同治験
尿路がん(1) 第 III 相
国際共同治験
腎がん(1) 第 III 相
国際共同治験
呼吸器内科 肺がん(51) 第 I 相
国際共同治験
肺がん(55) 第 III 相
国際共同治験
肺がん(59) 第 II 相
医師主導治験
肺がん(60) 第 II 相
医師主導治験
肺がん(62) 第 III 相
国際共同治験
肺がん(64) 第 III 相
国際共同治験
肺がん(66) 第 II 相
医師主導治験
肺がん(68) 第 I/II 相
医師主導治験
肺がん(69) 第 III 相
国際共同治験
肺がん(70) 第 II 相
肺がん(71) 第 III 相
国際共同治験
肺がん(72) 第 III 相
国際共同治験
肺がん(74) 第 III 相
国際共同治験
肺がん(78) 第 III 相
国際共同治験
肺がん(79) 拡大治験
肺がん(80) 第 II 相
肺がん(82) 第 III 相
国際共同治験
肺がん(83) new 第 I 相
胸腺がん(1) 第 II 相
医師主導治験
胸腺がん(2) 第 II 相
医師主導治験
各診療科 進行がん(51) 第 I 相
進行がん(52) 第 I 相
進行がん(54) 第 I 相
進行がん(59) 第 I 相
国際共同治験
進行がん(61) 第 I 相
FIH試験
進行がん(63) 第 I 相
国際共同治験
FIH試験
進行がん(64) 第 I 相
進行がん(66) 第 I 相
進行がん(69) 第 I 相
進行がん(73) 第 I 相
進行がん(74) 第T相
FIH試験
進行がん(75) 第T相
医師主導治験
FIH試験
進行がん(76) 第T相
医師主導治験
FIH試験
進行がん(77) 第T相
進行がん(78) 第T相
進行がん(79) 第 II 相
国際共同治験
進行がん(80) 第T相
進行がん(81) 第T相
進行がん(83) 第 I 相
国際共同治験
進行がん(84) 第T相
進行がん(86) 第T相
進行がん(87) 第T相
進行がん(89) 第T相
進行がん(90) 第T相
進行がん(91) 第T相
進行がん(92) 第T相
医師主導治験
進行がん(93) 第T相
進行がん(95) 第 I 相
国際共同治験
進行がん(96) new 第Tb/U相
国際共同治験
進行がん(97) new 第 I 相
国際共同治験
メラノーマ(2) 第T相
多がん種(1) 第T相
医師主導治験
多がん種(2) 第 II 相
国際共同治験
多がん種(3) 第T相
多がん種(4) 医療機器臨床試験

* 現在の実施状況(募集状況を含め)については、お電話にてご確認ください。

4.用語集

全身状態(Performance Status) (Word)
RECIST (Word)
Child-Pugh分類 (Word)

5.がん情報サービス−治験・臨床研究関連情報のご案内−

下記ホームページにて治験・臨床研究関連情報、疾患情報をご覧になることができます。

国内で薬事法上未承認・適応外である医薬品について
それぞれのがんの解説がん情報サービスへのリンク
臨床試験についてがん情報サービスへのリンク
がんの臨床試験を探すがん情報サービスへのリンク
公的会議で取り上げられた国内未承認薬の情報(領域疾患別)がん情報サービスへのリンク

6.当院治験管理室のご案内

国立がん研究センター東病院治験管理室では、安全で質の高い治験・臨床研究が可能となるように、治験・臨床研究に参加いただく患者さんの安全を第一に考え、病院内の医療スタッフ、製薬会社との調整を図り、治験・臨床研究全体をサポートしています。

治験/臨床研究コーディネーター(CRC)について

治験・臨床研究を実施する医療機関において、定められた法律に従って治験・臨床研究が安全で正確に実施できるよう支援する専門スタッフで、CRC(シーアールシー)(Clinical Research Coordinator)と呼ばれています。

当院では、看護師、薬剤師、臨床検査技師の医療職免許を持ったCRCや、データマネージャー(DM)が在職しており、以下のような支援業務を行うことで、治験・臨床研究実施のお手伝いをしています。

治験・臨床研究に参加いただく患者さんやご家族への支援
・ 参加いただく治験・臨床研究に関して、担当医の説明を補い、より詳しくご説明します。
・ 治験・臨床研究期間中の相談窓口になります。
・ 精神面・身体面の観察やケアを行います。
・ スケジュールの管理や来院調整を行います。

治験・臨床研究を実施する医師への支援
・ 治験・臨床研究に関わる業務全般の支援をします。
・ 治験・臨床研究で得られたデータの収集や管理をします。
・ 書類の管理も行います。

治験・臨床研究に関わる他のスタッフへの調整
・ 他部門との連絡調整役になります。
・ スケジュール通りに正確な検査ができるよう相談します。
・ 治験薬が正しく管理できるように相談します。

製薬会社への支援
・ 治験が計画通り安全で正確に実施できていることが確認できるよう援助します。
・ 治験で得られたデータの報告を補助します。