低線量肺がんCT検診のお知らせ << 国立がん研究センター東病院
東病院 > 各部門からの情報提供 > 低線量肺がんCT検診のお知らせ

低線量肺がんCT検診のお知らせ
−東病院では新たに肺がんCT検診を始めます(2013年9月〜)−

1.肺がんの現状について
2.低線量肺がんCT検診の目的
3.低線量肺がんCT検診の特徴
4.低線量肺がんCT検診の成績
5.低線量肺がんCT検診の方法
6.低線量肺がんCT検診受診により期待される利益と不利益
7.低線量肺がんCT検診を受診されたい方は
8.検診の流れと当日の注意事項

1.肺がんの現状について

ご存知の通り、日本人の死因の第1位は悪性新生物(広義のがん)ですが、そのなかで肺がん年間死亡数は70,293人(2011年)と最も多く、この状況を改善するために肺がんを早期に発見する努力がなされています。
現在、肺がん検診としては、胸部エックス線検査、または胸部エックス線検査+喀痰細胞診の組み合わせが広く行われていますが、早期の小さながんまで発見するのはなかなか難しいのが現状です。そのため、近年ではより小さな病変を検出することができる胸部CTを検診として行う施設が増えてきています。

2.低線量肺がんCT検診の目的

低線量肺がんCT検診の目的は、肺がんを早期に発見することです。すなわち、転移を起こす前の完治可能な時期に肺がんを見つけ、適切な治療を行うことにより、肺がんで死亡しないようにすることです。肺がんにならないようにする予防対策とは異なります。

3.低線量肺がんCT検診の特徴

1)重なりがない

胸部エックス線(レントゲン)写真では、肺の約3分の1は近接する臓器(心臓や血管、横隔膜など)と重なりますので、小さな肺がんを見つけることが困難な場合があります。
しかし、CTは断面像ですから重なりがありません。

2)解像度が高い

CTは分解能に優れるため、胸部エックス線写真に比べ、より小さな病変やコントラストの低い病変も検出することが可能です。

CT検診で早期の左肺腺がんが見つかった患者さんの検査画像。CT画像(左)の矢印で示した肺がんの腫瘤は、胸部エックス線写真(右)では検出が困難。


4.低線量肺がんCT検診の成績

低線量肺がんCT検診では、従来の胸部エックス線写真による検診と比較して、より小さく、より早い時期の肺がんを発見できることが国内外の研究で報告されています。
CT検診による肺がん発見率は、胸部エックス線検診に比べて10倍程度高く、発見された肺がんは早期の比率が高く、その治療成績も良好であることが知られています。さらに、米国の国立がん研究所(NCI)は、CT検診により検診受診集団の肺がん死亡率が減少するか否かを調べる大規模な臨床試験を、55〜74歳の重喫煙者を対象に行いました。その結果、胸部単純エックス線検診群に比べ低線量肺がんCT検診群の肺がん死亡率が約20%減少し、総死亡(肺がん以外の原因も含めた死亡)も6.7%減少したことが報告されています。

5.低線量肺がんCT検診の方法

低線量肺がんCT検診の方法寝台の上にあおむけに寝ていただき位置合わせをしたあと、アナウンスにあわせて、息を吸って数秒間呼吸を止めている間に、肺の全体を細かく撮影(多列ヘリカルスキャン)します。得られたデータをコンピュータが計算して、約1mmごとの高解像度な体の断面図がつくられます。

当院で行うCT検診の特筆すべき点は、最先端のCT装置と被ばく低減技術を用いるため、普通の体格の方の場合は、実効線量で1mSv(ミリシーベルト)以下という超低線量で検査を行うことができます(通常行われるCT検査の10分の1程度)。また、コンピュータによる画像解析プログラムが診断の補助をしてくれるため、より精度の高い検診が可能となります。いうなれば、"超低線量ハイテク検診"ということになります。


6.低線量肺がんCT検診の受診により期待される利益と不利益

もし肺がんになっていた場合、検診によって早期に病変が発見され、より早期に適切な治療を受けることができ、その肺がんによって死亡することを回避できる可能性があります。また、肺がん以外の呼吸器の病気(肺気腫、肺炎、気管支拡張症、抗酸菌感染症など)や、肺以外の病気(心臓や血管の動脈硬化像、乳がんなど)が発見されることもあります。

一方、検診で異常が見つかったとしても、結果的に肺がんではないこともあり、"異常な影"のなかには肺がんと非常にまぎらわしいものもあります。肺がんか否か診断するために、気管支鏡生検、経皮肺針生検、場合によっては全身麻酔下に胸腔鏡生検(病変の一部を採取してくる検査)などの精密検査や、定期的な経過観察が必要となることがあります。また、検診で肺がんが発見されても、それが、将来あなたの生命に影響を及ぼさないようなゆっくりとしたがんである可能性もないわけではありません。

がん検診について詳しくお知りになりたい方は、下記のページもご覧ください。
がん情報サービス「がん検診についてがん情報サービスへのリンク


7.低線量肺がんCT検診受診を希望される方は

肺がんCT検診は予約制となっておりますので、下記の予約受付電話におかけください。検診は毎週水曜日と木曜日の夕方〜夜間の時間帯に実施しており、お勤めの方にも受けていただきやすい時間帯です。

予約受付電話 04-7134-6991(平日午前8時30分〜午後4時)
検診実施日 毎週水・木曜日(祝日、12/29〜1/3を除く)
検査時間枠 下記からご希望の時間枠をお選びください。検査の所要時間は約15分です。
□午後4時30分〜 □午後4時45分〜    
□午後5時〜 □午後5時15分〜 □午後5時30分〜 □午後5時45分〜
□午後6時〜 □午後6時15分〜 □午後6時30分〜 □午後6時45分〜
検診費用 14,000円 (税込15,120円)
※検診のため健康保険は適用されません。
※費用は自己負担となります。
※クレジットカードもご利用可能です。
レジットカード

8.検診の流れと当日の注意事項

【検診の流れ】
検診の流れ
【注意事項】
・ 妊娠中の方は受診できません。
・ 撮影の際は、ネックレスや腕時計など、貴金属類は外してください。
・ ステントやペースメーカーなど、金属を使った治療をされている方は事前にお知らせください。
・ 検査前の食事の制限などはありません。