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国立がん研究センター 東病院

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放射線診断技術室

当技術室は放射線診断に携わる診療放射線技師からなる部門です。 全診療科からの検査依頼を受け業務を遂行するとともに、放射線診断、核医学部門を専門とする放射線専門医をはじめ、薬剤師、看護師、そして事務職員と連携を図りながら、各診療科の要望に対応しています。 また放射線診断機器をはじめ、造影剤注入器などの周辺機器も含めた品質管理を行うとともに、放射線診断技術学の研究にも取り組んでいます。

一般(X線)撮影検査

放射線検査で、最も多く行われる撮影です。なじみのある言い方ですと「レントゲン検査」です。これまでに、この検査を受けられた方は多いのではないのでしょうか?一般撮影は、X線という放射線を被写体に照射して、身体を通過してきたX線を記録して画像にします。以前はX線用フィルムに記録していました(アナログ方式)が、現在は電子的に記録(デジタル方式)します。当院はすべての撮影装置をデジタル方式とし、X線写真を院内のすべての電子カルテのモニタで見ることができます(フィルムレス運用)。

歯科(X線)撮影検査

この撮影装置は歯科専用で、歯や顎の骨の画像が撮影できます。装置が被写体の周囲を回りながら撮影する「断層撮影」や、顎の開閉具合を評価できる「顎関節撮影」などを実施します。

X線TV透視撮影検査

X線が物質を透過する作用を使用した「透視画像」を用いて、リアルタイムに体内情報が得られます。診断を目的としたバリウム検査や、各種の内視鏡検査を併用してさまざまな検査・治療に利用されています。2017年「次世代内視鏡・手術センター(NEXT)棟」の新設を機に、X線TV室の機能をNEXT棟に統合いたしました。

骨塩定量検査

骨密度測定とは、骨の量(カルシウム)がどれくらいあるかを測定し、骨粗鬆症(こつそそうしょう)の判定を行います。当院ではX線を使用して、腰椎と股関節の骨を2箇所測定しています。検査時間は5分程度で痛みなどはありません。骨粗鬆症がご心配の方は、担当医にご相談ください。

乳房撮影(マンモグラフィー)検査

マンモグラフィー

乳房撮影(マンモグラフィ)は、乳房撮影専用のX線装置を用いて、乳房内の組織の差を写し出す画像検査です。マンモグラフィでは、「しこり」や「しこり」として触れることの出来ない石灰化などの小さな病変を写し出すことが出来るため、早期乳がんや乳がん以外の病変を見つけ出すことに非常に有効です。当院では先ごろ医療機器整備を行い、乳房を三次元的に写し出すトモシンセシス検査が新たに可能となりました。

乳房は人体の中でもとても柔らかい組織のため、検査を行う技師の手で薄く伸ばし、固定した状態で撮影を行います。この時、専用の圧迫板(透明な板)で乳房を圧迫します。マンモグラフィでは、乳房の厚さが圧迫を行う前に比べ薄くなるほど、そして乳房の中の乳腺組織が広がった状態であるほど、小さなしこりや微細な石灰化が発見しやすくなります。また同時に、被ばく線量も減らすことが出来ます。一回あたりの撮影で乳房が圧迫される時間は数秒程度ありますので、痛みを伴うことがあります。圧迫をすることは診断に有効な画像を得るためにとても重要なポイントとなりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
なお、不安なときやご不明な点があれば、遠慮なく担当技師にお知らせください。当院のマンモグラフィ検査はすべて女性の技師が担当します。

乳房トモシンセシス検査

通常のマンモグラフィは乳房を二次元画像で表示しますが、乳房トモシンセシスは乳房を三次元的に画像化する新しい断層技術です。従来のマンモグラフィでは、病変が乳腺の中に隠れてしまい見つけることが困難な場合もありますが、トモシンセシス画像では隠れた病変を明瞭に写し出すことが可能です。


乳房トモシンセシス検査

検査について

  1. 検査時間は約15分です。
  2. 当院では、右と左の両方の乳房撮影を行います。片方の乳房につき、上下方向(CC方向)と斜め方向(MLO方向)の2種類の撮影を行います。左右合わせて合計4回です。
  3. 技師が撮影装置に乳房を載せ、できる限り薄く均一に伸ばします。圧迫板(透明な板)で乳房を圧迫し、その状態をやや強めに固定します。 なお、必要に応じて追加撮影を行う場合があります。

検査前の確認事項

  1. 髪の毛の長い方は後ろで結んでください。
  2. ピアス・ネックレスなどのアクセサリーは可能な限り外していただきます。
  3. 防臭・制汗剤、パウダーなどは付けないでください。(防臭・制汗剤、パウダーは成分によっては写真に写し出され、異常と診断されることがあります。)
  4. 肩の上がらない方は、事前に担当技師までお申し出ください。
  5. 以下の方は、主治医または担当技師までお申し出ください。
    • 妊娠中・授乳中・断乳3ケ月以内の方
    • 豊胸術をされている方
    • ペースメーカー・ポートなどの人工物を胸部に挿入されている方

CT撮影検査

CT(Computed Tomography)は身体の360度方向からX線を照射し、断層画像(輪切り)を作成する検査です。全身の撮影ができ撮影時間も短い上、0.5ミリメートルの間隔で断層画像を作成できるため、ごく小さい病変も描出可能です。また造影剤を使用することにより、腫瘍などの病変部位がわかりやすくなり、腫瘍付近の血管走行や栄養血管を把握することも可能です。

CT装置

当院では4台のCT装置を用いて検査を行っています。どの装置もマルチスライスCTであり、高速撮影が可能です。機種ごとに特徴があり、検査内容に応じて使用する機器を選択し撮影をしています。

64列マルチスライスCT

64列マルチスライスCT

 

64列のX線検出器を搭載しています。 全身を20秒から30秒ほどで撮影可能です。

320列エリアディテクタCT

320列エリアディテクタCT

 

320列のX線検出器を搭載しています。長さにすると16センチメートルになり、その範囲を0.5秒程度のX線照射により画像が作成可能となります。また、逐次近似法を応用した画像再構成により低線量のX線被ばくにより検査ができます。

デュアルソースCT

デュアルソースCT>

 

通常のCTはX線検出器が1つですが、この装置は2つ搭載されています。そのため、超高速な撮影が可能であり、呼吸が止められない場合や動きが止められない場合でも画像化が可能となります。また、異なった2つのX線エネルギーを使用して撮影することにより病変などの組成を解析できることも特徴です。

検査の内容

当院のCT検査は、腫瘍などの病変部位をよく描出したいために、ほぼ造影剤を使用した検査となります。CTを撮影する目的は、病気の精密検査、手術前の精密検査、術後や抗がん剤使用中の経過観察、肺炎などの炎症の有無確認など多岐にわたります。これらの検査目的を満たすために、様々な撮影方法、造影剤注入法、画像処理などを選択しよりよい画像を提供しています。また当院では、X線CT認定技師4名、低線量肺がんCT検診認定技師5名が在籍しています。

主な画像処理

  • MPR(Multi Planar Reconstruction)は様々な断面の画像が作成可能です。
  • 3次元画像は、体内の臓器・血管の位置関係をより良く把握可能です。
  • SEMAR(Single Energy Metal Artifact Reduction)処理を行うことにより、人工的に挿入された金属、たとえば人工関節や歯のかぶせ物などにより画像が見えにくくなった部分を補正し、金属による影響を低減します。また異なるX線エネルギーによる物質の定量化処理DE(Dual Energy)を画像に施すことで、造影剤の取り込みを定量することができます。

検査の流れ

検査予約

診察時に検査の日時・時間を予約します。造影剤を使用する場合は、担当医師より同意書の説明を受け署名をお願いいたします。

撮影前準備

検査当日は原則的に直前の食事(午前予約は朝食、午後予約は昼食)が取れません。飲水は可能です。また、糖尿病薬を服用している場合は、一時的に服薬を中止する場合があるため担当医師に相談してください。

検査当日

当日、CT検査室へ来ていただき撮影を行います。必要最低限の脱衣をしていただきます。造影剤を使用する場合はまず看護師(放射線IVナース院内認定看護師)が注射を行い、静脈ルートを確保します。撮影時にはそのルートから造影剤を注入し、撮影を行っていきます。

終了

検査終了後、着衣を直していただき終わりになります。画像は放射線診断を専門とする医師(放射線診断専門医)により読影されます。検査結果は、次回診察時に担当医師からご説明があります。

血管造影(IVR)検査

血管造影とは、造影剤を血管内に投与することにより血管内腔を描出する検査です。カテーテルやガイドワイヤと呼ばれる細い管を血管内に挿入し、X線透視下で目的の血管部位まで進め、造影剤を注入することで、より詳細な血管の情報を知ることが出来ます。IVR(Interventional Radiology)は、このような血管造影の技術を応用して、腫瘍を養っている血管を通じて抗がん剤などを直接投与して治療を行ったり、皮膚表面から(経皮的に)直接針を刺して膿を排出させたりするなど、画像誘導下において行う治療全般をIVRと呼びます。外科的手術のように開腹をする必要がなく、細い管の挿入口となる非常に小さな傷しか残らないため、患者さんの身体への負担が少ないことが特長です。

当院では、血管造影装置とCT装置が一体化したIVR-CT装置とロボットアームを応用した多軸のIVR装置の2台が稼働しています。がんに対する局所治療(動注化学療法、動脈塞栓化学療法)、CVポート留置、下大静脈フィルター留置、出血に対する緊急止血術、また非血管系のCTガイド下経皮的膿瘍ドレナージ、CTガイド下経皮的生検など、様々な種類のIVRを行っています。

IVRでは、血管造影に精通した放射線診断専門医、診療放射線技師および看護師が1つのチームとなって業務を遂行します。検査中、診療放射線技師は腫瘍の位置や血管走行が分かりやすい透視画像、血管画像およびCT画像を医師に提供し、迅速な検査・治療に貢献しています。

  • IVR-CT装置

  • 多軸IVR装置

左) IVR-CT装置

X線透視、血管造影撮影を行うDSA(デジタルサブトラクションアンギオグラフィ)装置と24列マルチスライスCT装置が組み合わされたシステムです。両装置の画像情報を融合することで、より細い血管や腫瘍を容易に識別し治療をすることが可能になります。

右)多軸IVR装置

Cアームやアームスタンドに高精度な回転機構を多数搭載した多軸(8軸)制御方式の装置です。透視、血管造影撮影時に様々な方向から病変へのアプローチが出来ます。

MRI撮影検査

MRI(Magnetic Resonance Imaging)についてMRIとは磁気と電磁波を用い、水素原子の動きを利用して身体の断面を撮影する検査です。一定の磁場内で、被写体に送信機から電磁波を当てると体内の水素が反応して信号を出します。その信号を受信機で受信し、コンピュータで解析して画像化します。

MRI装置について

現在2台の3T(テスラ)MRI装置が稼働しています。両装置とも全身の様々な検査に対応しています。2台のMRI装置ともに、被写体のサイズや撮像部位に合わせて、適正な電磁波を照射する機構を有し、高精度で安定した画像を提供しています。また1台のMRI装置では受信機がデジタル化されており、信号ロスの少ない、より高画質な画像を提供しています。

  • 3T(テスラ)MRI装置

    3T(テスラ)MRI装置

  • 3T(テスラ)MRI装置

    3T(テスラ)MRI装置

MRI検査について

検査着に着替えてベッドに仰向けに寝ます。撮影部位に受信機を装着してガントリに入ります。検査時間は15分から30分です。(約2分から3分の撮影を5回から10回繰り返します)上腹部の検査は呼吸停止下で撮影します。その他の検査は通常呼吸です。検査中は体を動かさないでください。

頭頸部検査の様子とMR画像

頭頸部検査の様子とMR画像

体幹部検査の様子とMR画像

体幹部検査の様子とMR画像

乳腺検査の様子とMR画像

乳腺検査の様子とMR画像

よくいただくご質問

Q.検査部位以外の金属類(または湿布、貼り薬)は外さなくてもいいですか?
A.ほぼ全身がMRI装置の中に入りますので、吸着事故や画質低下となりますので外していただきます。湿布、貼り薬は火傷の原因となりますので剥がしていただきます。

Q.緊張するので検査中に飴やガムを食べてもいいですか?
A、身体はコイルで固定していますので、万が一のどに詰まらせた場合でも動くことができず、非常に危険ですのでご遠慮ください。

Q.検査室が寒いので厚着またはタオルケットをかけてもらえますか?
A.身体に電磁波が当たるため弱い発熱作用で汗をかく場合があるため、薄着や検査着の着用をお願いします。

入室する前に

MRI装置は強力な磁石です。誤って金属を持ち込んだ場合、重大な事故が発生する場合があります。そのため検査室には金属類、磁気カード類の持ち込みは出来ません。 入室前には上記の確認の他、体内金属やMRI用造影剤アレルギーなどの有無を十分に確認させて頂きます。ご協力お願いします。また、体内ペースメーカー、人工内耳などの機械式体内金属が入っている方は、原則MRI検査をすることが出来ません。

核医学(RI・PET)検査

他のX線検査やMR検査は、臓器の大きさや血流などの形態情報を得ることができることに対し、核医学検査は細胞の機能や代謝情報を画像化することができます。
RI部門は、核医学専門医、診療放射線技師および薬剤師が所属部署の垣根を越えて、安全かつ高精度な検査・治療を提供できるよう心がけています。

核医学検査

核医学は「放射線医薬品」を用いて、疾患の診断または治療をする医療分野です。核医学検査とは放射性医薬品を使った検査を指し、「アイソトープ検査」、「RI検査」とも呼ばれています。微量な放射線を放出する放射性医薬品を体内に投与し、その分布を専用の装置を使って画像化する検査です。良悪性の鑑別・病期決定・治療効果の判定・経過観察などに用いられています。

放射性医薬品

放射線医薬品とは、放射線を放出する放射性同位元素を使った医薬品をいいます。放射性同位元素はラジオアイソトープ(Radio Isotope、以下RI)とも呼ばれています。放射性医薬品は、体内に投与するとRIが特定の組織や臓器と反応して選択的に集まる(もしくは集まらない)性質があります。核医学検査では、この反応を利用して標的とする組織や臓器の違いによって、RIを含む放射性医薬品を選択しています。

FDG-PET/CT 検査

PETとはPositron Emission Tomography(陽電子放出断層撮影)の頭文字をとった略語です。

PET/CT検査とは

PET/CT検査は、PET検査とCT検査を一台の装置で行うことができます。これにより、体の代謝や機能画像とともに、より鮮明な画像と正確な位置・形態情報が得られるようになります。現在、PET/CT検査の代表格は、ブドウ糖代謝の指標となる18FDGを使ったFDG-PET検査です。

FDG-PET/CT検査とは

ブドウ糖(グルコース)に微量な放射線を放出するポジトロン核種(18F)を組み込んだくすり「FDG」を体内に投与し、PET/CT装置を使って身体から出る放射線を画像化する検査です。くすりが全身にいきわたってからの検査になりますので、検査終了まで約2時間かかります。

FDGはフルオロデオキシグルコースでブドウ糖(グルコース)と同様に、体内に入ると細胞内に取り込まれて蓄積されるため、糖代謝が活発なところに集まります。

PET/CT装置と画像

PET/CT装置と画像

FDG-PET/CTの注意点

FDG-PET/CTの注意点

注:この検査は放射線医薬品を用いるので、放射線被ばくがあります。

注:トンネル状の機械に入って検査しますので、閉所恐怖症の方は予めお知らせください。

注:仰向けでベッドに寝て検査しますので、約30分の仰向けが難しい方は事前に担当医師にお申し出ください。

注:「糖代謝」を観察する検査になりますので、検査前に注意が必要です。検査当日6時間前からは、糖分を含む飲み物、食べ物を摂らないようにしてください。(例えば、牛乳、ジュース、スポーツドリンク、アメ、ガム)摂取した場合、正しい検査結果が得られなくなる可能性があります。 もしも摂取してしまった場合は、検査前にお知らせください

注:検査当日、糖分が入っていないお水は飲んでかまいません。

注:インスリン注射を含む糖尿病薬、その他内服薬を服用されている方は、事前に担当医師にお申し出ください。

FDG-PET/CTの注意点 イラスト

FDG-PET/CT検査の流れ

受診される方は「検査に関する注意事項」を良くお読みください。検査終了まで、約2時間かかります。余裕をもったスケジュール管理をお願いします。

FDG-PET/CT検査の流れ

骨シンチグラフィ

骨の代謝が盛んなところ(例えば、骨転移、炎症、骨折、打撲など)に特異的に集まるRIを体内に投与し、ガンマカメラを使って身体から出る放射線を画像化する検査です。 RI投与後、全身におくすりがいきわたる約3~5時間後に検査を行います。このため、注射をしてもすぐに検査はできません。

骨シンチグラフィの注意点

注:この検査は放射線医薬品を用いるので、放射線被ばくがあります。

注:装置が身体に近づいて検査を行いますので、閉所恐怖症の方は予めお知らせください。

注:仰向けでベッドに寝て検査を行いますので約30分の仰向けが難しい方は、事前に担当医師にお申し出ください。

注:検査当日、骨シンチグラフィ検査のみ受診される方は、食事や飲み物の制限はありません。ただし、同日に他検査(例えばCT、MR検査など)がある方は、その「検査に関する注意事項」を良くお読みいただき、従ってください。

ガンマカメラ装置と骨シンチ画像

  • ガンマカメラ装置

  • 骨シンチ画像

骨シンチグラフィの流れ

受診される方は「検査に関する注意事項」を良くお読みください。ただし、同日に骨シンチグラフィ以外の検査がある方は、そちらの「検査に関する注意事項」に従ってください。検査時間は、約30分かかります。

骨シンチグラフィの流れ