肝胆膵腫瘍科
肝胆膵内科
1.肝胆膵内科について
2.診療について
3.研究について
肝胆膵内科では、肝臓がん、胆道がん、膵臓がんに対する内科治療を、経験豊富なスタッフのもとで積極的に行っています。標準治療だけでなく、新規治療の開発を積極的に行っているのが当科の特徴です。以下にその主な活動内容を示します。
以下に、当科で治療を受けた新規患者さんの年度別の総数を示します。
肝胆膵内科 診療実績
肝胆膵内科 治療実績
<独立行政法人国立がん研究センターがん研究開発費>
・ 難治性悪性腫瘍に対する標準治療確立のための多施設共同研究
・ 基礎と臨床の橋渡しのための研究
・ 膵がんの本態解明と新規標的治療法の開発
・ 拠点病院の日常診療データベースから新しい臨床仮説を創出するための研究
・ 抗悪性腫瘍薬による肝炎ウイルス再活性化の研究
・ 難治がんの高浸潤能・高転移能獲得に寄与する主要な分子機構の解明とそれを標的とする革新的治療戦略の構築
<厚生労働科学研究>
・ 切除不能胆道がんに対する治療法の確立に関する研究
・ 切除不能局所進行膵がんに対する標準的化学放射線療法の確立に関する研究
・ 進行・再発肝細胞癌に対する動注化学療法と分子標的薬併用による新規治療法の確立を目指した臨床試験(Phase III)ならびに効果を予測するbiomarkerの探索研究
・ 新しく開発された概念に基づく抗がん剤アルクチゲニンの臨床導入
・ 創薬化を目指したglypican-3由来がんペプチドワクチン療法のエビデンス創出のための臨床試験
・ 膵がん切除例に対する補助療法の向上を目指した多施設共同研究
・ 血液検体のゲノム・エピゲノム・トランスクリプトーム解析に基づく、膵がん・肺がん等の高危険度群の捕捉のためのバイオマーカーの同定
当科では通常診療に加えて、新しい治療の臨床試験も積極的に行っています。
2012年現在当科で実施している臨床試験は以下のようになっています。
臨床試験数
2.診療について
3.研究について
1.肝胆膵内科について
| 医師名(ふりがな) | 役職・専門分野 | 専門医・認定医資格 | メッセージ |
| 奥坂 拓志 (おくさか たくじ) ![]() |
肝胆膵腫瘍科 副科長 肝胆膵腫瘍の内科的治療 |
医学博士 日本内科学会指導医 日本内科学会認定内科医 日本消化器病学会専門医 |
肝臓がん・胆道(胆嚢・胆管)がん・膵臓がんの抗がん剤治療を専門とし、放射線治療・ラジオ波治療・動脈治療なども他科と連携して積極的に行っています。 |
| 上野 秀樹 (うえの ひでき) ![]() |
外来・病棟 医長 肝胆膵腫瘍の内科的治療 |
医学博士 日本内科学会認定内科医 日本消化器病学会専門医 日本消化器内視鏡学会認定医 |
膵臓がん・胆道がんに対する内科治療の知識と経験が豊富です。新しい治療の開発に積極的に取り組んでいます。 |
| 森実 千種 (もりざね ちぐさ) ![]() |
医員 肝胆膵腫瘍の内科的治療 |
医学博士 日本内科学会認定内科医 |
肝胆膵領域の内科治療を専門として行っています。個々人の価値観に合わせて最善の治療を提供するよう努力いたします。 |
| 近藤 俊輔 (こんどう しゅんすけ) ![]() |
医員 内科学 臨床腫瘍学 |
医学博士 日本内科学会認定内科医 日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 がん薬物療法指導医 がん治療認定医 |
化学療法を専門とし、肝胆膵腫瘍グループで新規治療法の開発を積極的に行っています。 |
| 山口 智宏 (やまぐち ともひろ) ![]() |
がん専門修練医 肝胆膵腫瘍の内科的治療 |
日本内科学会認定内科医 | 治療の主役は患者さん。複数の診療科、多職種で連携をとりながら、患者さんの納得のいく治療を提供いたします。何でも気軽にご相談ください。 |
| 坂本 康成 (さかもと やすなり) ![]() |
がん専門修練医 肝胆膵腫瘍の内科的治療 |
医学博士 日本内科学会認定内科医 日本消化器病学会専門医 日本消化器内視鏡学会専門医 日本肝臓学会専門医 がん治療認定医 日本医師会認定産業医 |
皆様のお話を聞き、わかりやすく説明し、より良い治療を提供できるように努めます。 |
| 林 秀幸 (はやし ひでゆき) ![]() |
がん専門修練医 消化器癌(特に肝胆膵領域)の内科的治療 |
日本内科学会認定内科医 | 肝胆膵悪性腫瘍の新規治療開発に積極的に取り組み、常に最先端で最善の医療を提供できるよう努めてまいります。 |
肝胆膵内科では、肝臓がん、胆道がん、膵臓がんに対する内科治療を、経験豊富なスタッフのもとで積極的に行っています。標準治療だけでなく、新規治療の開発を積極的に行っているのが当科の特徴です。以下にその主な活動内容を示します。
1)肝臓がん
肝臓がんの多くは、肝細胞がんと呼ばれるタイプの腫瘍です。肝細胞がんに対する治療は、外科治療の他に、ラジオ波焼灼療法(RFA)、エタノール注入療法(PEI)、肝動脈塞栓療法(TAE)、肝動注化学療法(TAI)、全身化学療法、放射線療法など多岐にわたっています。個々の患者さんのがんの状況や肝臓の状態(肝の予備能力)に応じて、適切な治療方針を選択し、実施いたします。また、肝内胆管がんと呼ばれる比較的まれな肝臓がんに対しては、外科で切除することが難しい場合に、化学療法を中心とした内科治療を行っています。2)胆道がん
胆嚢がんや肝外胆管がん、ファーター乳頭部がんなどの胆汁の通り道にできるがんを総称して、胆道がんと呼びます。これらのがんに対しては外科による切除が第一選択となりますが、がんの進展のために切除が難しい場合や切除後に再発した場合は、化学療法を中心とした内科治療を当科で行っています。3)膵がん
膵がんの大半は浸潤性膵管がんと呼ばれるがんであり、外科切除が第一選択ですが、早期発見が難しいことから多くの方が切除困難な進行がんの状態で発見されています。これらの進行膵がんや再発膵がんに対して当科では、放射線化学療法や化学療法を積極的に行っています。また、切除後の再発抑制を目的とした術後補助化学療法も肝胆膵外科と連携を取りながら行っています。4)その他の肝胆膵領域のがん
肝胆膵領域を原発とするまれながん(神経内分泌がんなど)に対する内科治療にも取り組んでいます。2.診療について
当科の特徴として以下の点があげられます。1)他科との良好なコミュニケーション
肝胆膵領域のがんを適切に治療するためには、外科と内科の連携はもちろん、放射線診断科、放射線治療科、内視鏡科、緩和ケアチームなどとの良好なコミュニケーションが必要不可欠です。当科はこれらの他科とコミュニケーションを大切にしており、適切かつ迅速な治療方針の決定と実施に役立っています。2)新しい治療への積極的な取り組み
日常治療として広く行われている標準治療に加え、新しい治療の開発も積極的に取り組んでいます。現在膵がんや胆道がんで広く使用されているゲムシタビンやティーエスワンは当科を含むいくつかの施設で行われた治験を経て保険適応が承認されたものです。現在も、より優れた治療を目指して治験や研究者主導の臨床試験を多数行っています。3)地域病院との連携や緩和治療のサポート
現在当科で行っている化学療法のほとんどは外来通院で実施することが可能です。患者さんが安心して治療を受けられるように、自宅に近い病院や診療所との連携に積極的に取り組んでいます。また、相談支援センターと連携しながら適切な緩和治療が受けられるようにサポートを行っています。膵がんの患者さんに対しては入院している方を対象に、医師やケースワーカーが定期的に「膵がん教室」を開催しており、より良い環境で治療が受けられるように支援しています。以下に、当科で治療を受けた新規患者さんの年度別の総数を示します。
肝胆膵内科 診療実績
| 2010 | 2011 | |||
| 肝細胞がん | 初診患者数 | 155 | 140 | |
| 治療開始患者数 | 63 | 46 | ||
| 治療件数 | PEI | 13 | 14 | |
| RFA | 53 | 42 | ||
| TAE | 176 | 141 | ||
| 膵がん | 初診患者数 | 312 | 282 | |
| 治療開始患者数 | 局所進行 | 24 | 25 | |
| 遠隔転移 | 49 | 51 | ||
| 術後再発 | 31 | 22 | ||
| 治療処置等件数 | 化学療法等 | 253 | 224 | |
| 胆道がん | 初診患者数 | 105 | 99 | |
| 治療開始患者数 | 肝内胆管がん | 18 | 23 | |
| 肝外胆管がん | 8 | 2 | ||
| 胆嚢がん | 12 | 10 | ||
| 乳頭部がん | 5 | 2 | ||
| 治療件数 | 化学療法等 | 112 | 129 | |
| 神経内分泌がん(肝胆膵領域) | 初診患者数 | 17 | 10 | |
| 治療開始患者数 | 8 | 5 | ||
| 治療処置等件数 | 化学療法等 | 33 | 34 | |
肝胆膵内科 治療実績
| 生存期間中央値 | 生存割合 | |
| 切除不能肝がん(RFA適応) | 調査期間の関係で算出不能 | 5年生存割合 63.9% |
| 切除不能肝がん(TAE適応) | 1,283日 | 3年生存割合 56.6% |
| 切除不能肝がん(全身療法適応) | 260日 | 1年生存割合 40.9% |
| 切除不能膵がん | 311日 | 1年生存割合 42.4% |
| 切除不能胆道がん | 353日 | 1年生存割合 47.7% |
3.研究について
2012年現在、当科のスタッフが班長もしくは班員となっている研究を以下に示します。<独立行政法人国立がん研究センターがん研究開発費>
・ 難治性悪性腫瘍に対する標準治療確立のための多施設共同研究
・ 基礎と臨床の橋渡しのための研究
・ 膵がんの本態解明と新規標的治療法の開発
・ 拠点病院の日常診療データベースから新しい臨床仮説を創出するための研究
・ 抗悪性腫瘍薬による肝炎ウイルス再活性化の研究
・ 難治がんの高浸潤能・高転移能獲得に寄与する主要な分子機構の解明とそれを標的とする革新的治療戦略の構築
<厚生労働科学研究>
・ 切除不能胆道がんに対する治療法の確立に関する研究
・ 切除不能局所進行膵がんに対する標準的化学放射線療法の確立に関する研究
・ 進行・再発肝細胞癌に対する動注化学療法と分子標的薬併用による新規治療法の確立を目指した臨床試験(Phase III)ならびに効果を予測するbiomarkerの探索研究
・ 新しく開発された概念に基づく抗がん剤アルクチゲニンの臨床導入
・ 創薬化を目指したglypican-3由来がんペプチドワクチン療法のエビデンス創出のための臨床試験
・ 膵がん切除例に対する補助療法の向上を目指した多施設共同研究
・ 血液検体のゲノム・エピゲノム・トランスクリプトーム解析に基づく、膵がん・肺がん等の高危険度群の捕捉のためのバイオマーカーの同定
当科では通常診療に加えて、新しい治療の臨床試験も積極的に行っています。
2012年現在当科で実施している臨床試験は以下のようになっています。
臨床試験数
| 臨床試験の数 | |
|
肝細胞がん
|
12 |
|
胆道がん(肝内胆管がんを含む)
|
3 |
|
浸潤性膵管がん
|
9 |
|
膵原発神経内分泌がん
|
1 |
| その他 | 3 |
| 計 | 28 |






