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国立がん研究センター 中央病院

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研究について

病理科では診断に直結する外科病理学的研究も積極的に行っており、研究所、臨床各科および他施設との研究協力も積極的に行われています。2016年における研究活動を以下に要約します。

肝胆膵腫瘍部門

がん組織に誘導される3次リンパ装置とがん免疫微小環境、がん浸潤、がん組織構築との関係や臨床病理学的意義について報告しました。十二指腸乳頭部に発生した原始腸管型腺がんについて報告しました。

消化管腫瘍部門

大腸ポリープの解析を通じ、PTPRK-RSPO3融合遺伝子およびRNF43変異を鋸歯状腺腫に特徴的な遺伝子変異として同定しました。リンチ症候群に伴う大腸腺腫において、年齢とミスマッチ修復異常の相関を明らかにしました。

血液腫瘍部門

MALTリンパ腫がびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に転化した症例の臨床病理学的検討を行い報告しました。抗CD30抗体療法抵抗性のホジキンリンパ腫の症例報告をしました。血液腫瘍科との共同研究として、種々のリンパ腫において、BCL2・cMYCの共発現、HLA class I, IIの発現の検討を行いました。

肺・縦隔・胸膜腫瘍部門

特発性肺線維症に合併する肺腺癌に関する臨床病理学的、遺伝子変異の特徴について報告しましました。肺腺癌浸潤に関して予後と関連する因子(浸潤要素、経気腔進展STAS、腫瘍径の大きな置換型腺癌における浸潤径)の研究を行いました。肺腺癌に出現するgiant lamellar bodyについて報告しました。共同研究として肺癌、胸腺腫瘍におけるPD-L1の免疫組織化学的発現を検索しました。

骨軟部腫瘍の病理

滑膜肉腫におけるSMARCB1免疫染色性の減弱現象が、正確で迅速な診断に有用であることを確認しました。CIC遺伝子再構成を有する円形細胞肉腫20例を臨床病理学的・免疫組織化学的に解析し、この腫瘍がEWSR1遺伝子再構成を有するEwing肉腫とは全く異なる独立した腫瘍単位であることを証明しました。通念とは異なり、粘液型脂肪肉腫が稀には後腹膜に原発しうることを5例のシリーズから明らかにしました。線維形成性線維芽細胞腫の診断においてFOSL1免疫染色が有用であることを報告しました。

乳腺

乳癌の原発巣と再発巣におけるホルモン受容体発現とHER2発現・増幅が変化することを示すとともに、再発症例における予後予測に寄与することを明らかにしました。また乳房温存手術を受けた非浸潤性乳管癌症例における乳癌再発に関与する危険因子について報告しました。

婦人科腫瘍部門

子宮体部癌肉腫の国際共同研究に参画し、組織学的パターンが予後や化学療法への反応性に関連することを報告しました。子宮体部癌肉腫のHER2発現について報告しました。腹膜癌の稀な転移形式について報告しました。

頭頸部・眼腫瘍部門

上顎部悪性腫瘍における眼球温存手術とそのリスクについて27例を臨床病理学的に検討しました。その結果、顕微鏡的な骨膜侵襲が再発のリスクであることを明らかとしました。舌骨に発生した軟骨肉腫について報告しました。