特殊専門外来
1.神経膠腫(グリオーマ)外来・神経膠腫(グリオーマ)メール相談
2.肉腫(サルコーマ)外来・肉腫ホットライン
国立がん研究センターの"がん"が、漢字の「癌」ではなく、平仮名で表示されるのは癌腫と肉腫をともに治療しているという意味で"がん"という平仮名が用いられています。
脳の神経細胞やその支持組織である神経膠細胞(こうさいぼう)は上皮細胞に分類されますのでこれらの組織から発生した癌は脳癌と呼んでも良さそうですが、脳癌という言葉は日本語でも英語でも使われずに、代わりに脳腫瘍という言葉が使われます。脳腫瘍は専門的にWHOの病理診断によると150種類にも分類されます。そのうち悪性脳腫瘍は半分を占めますが、悪性脳腫瘍には、グリオーマ(神経膠腫)の他にも、胚細胞腫瘍(ジャーミノーマ)・髄芽腫・中枢神経系悪性リンパ腫などさまざまな腫瘍があります。いずれの悪性脳腫瘍も当科で行うことができる悪性脳腫瘍ですが、悪性脳腫瘍もさまざまな腫瘍があり、その治療法も異なるため、脳癌ということばが使われることはないようです。
神経膠腫の治療はまだまた難しいことも多いのですが、外科的に少しでも多くの腫瘍を摘出し、放射線治療および化学療法を行います。脳の中には右前頭葉や右側頭葉などのように摘出しても症状がでない場所もありますが、手足を動かす運動野と呼ばれる場所や言語野などの腫瘍は摘出により神経症状が悪化してしまいます。脳の重要な機能のある場所に腫瘍が広がっている場合には、診断を行うだけで、腫瘍の一部のみしか摘出できないこともあります。
また安全に腫瘍を摘出するために、どこを手術しているのか術中にリアルタイムで示すことができるナビゲーター装置や、最近では術中のMRIなども行われます。また言語の機能を保つためには、覚醒下手術を行います。これは、手術中に患者と対話しながら、言語の機能が落ちないようにぎりぎりまで腫瘍を摘出する方法です。また運動機能を用いるためには、術中の脳波を行いながら腫瘍を摘出します。さらに腫瘍の残存を少しでも減らすために、5ALAという特殊な薬剤を手術前に服用すると、手術中に特殊なレーザーをあてることにより腫瘍部分が正常脳組織と異なり、赤くひかるため、この光った部分を摘出するなどのさまざまな工夫を行っています。
神経膠腫はまだまだ治療が難しい病気ですが、国内外でさまざまな新薬の開発も行われています。脳腫瘍をはじめ"がん"の病態は一人一人異なります。元気に仕事をしている人も多数いますので、医療スタッフとともに、患者さんが元気でいられるように、医療スタッフも患者さんもお互いに努力して治療していきましょう。
神経膠腫の患者さんの中には、手術や画像診断を受けただけで、放射線治療や化学療法(抗癌剤治療)が行われていないこともしばしばあります。神経膠腫(グリオーマ)外来は脳脊髄腫瘍科医師が毎日行っています。
1.初診予約の方法について
またこれまでさまざまな治療を受けてきて、今後の治療について相談したい患者さんは、がん相談対話外来の受診をお願いいたします。
2.がん相談対話外来・病理相談外来(セカンドオピニオン)
メールでの相談には、責任を持って答えるために、患者さんの名前・年齢・性別・代理人名・診断名・治療経過・治療を受けている病院・医師名・質問内容を書いていただくようお願いいたします。個人情報は相談の返答以外には用いません。またこちらから治療をうけている医師に問い合わせることもありませんのでご利用ください。
メールアドレス : glioma@ml.res.ncc.go.jp
「肉腫ホットライン」では、当院受診希望の肉腫患者さんで、何科を受診すべきかわからない方のご相談に応じています。受付は、平日の13:00〜17:00とさせていただきます。病院代表(03-3542-2511)にお電話いただき、「肉腫ホットライン」とご用命ください。
肉腫の治療を効果的に行うためには、様々な専門家の緊密な連携が必要となります。国立がん研究センター中央病院では、肉腫診療に携わる医師が一同に集まる「サルコーマカンファレンス」を定期的に開催しています。肉腫は、その希少性から病態や治療に関する情報が極度に少ないため、診断や治療に難渋する事がしばしばあります。さまざまながんの専門家の叡智を集める事で、その限界に挑みます。
体中のどこに病気があっても、いかに困難な病態であっても、いかなる治療方法(薬物療法、放射線治療、手術、等)が必要であっても、それぞれの患者さんに合った有益な治療法を提示し、患者さんにやさしく、納得のいただける肉腫診療を心がけます。
※外来診察日は、それぞれの医師の診療科の外来日を記載しています。
2.肉腫(サルコーマ)外来・肉腫ホットライン
1.神経膠腫(グリオーマ)外来・神経膠腫(グリオーマ)メール相談
1)脳のがん-悪性脳腫瘍と良性脳腫瘍
"がん(悪性腫瘍)"は癌腫(皮膚や消化器や肺などの上皮細胞、造血器由来)と肉腫(筋肉や指示組織である間質細胞などの非上皮性細胞由来)に分類できます。上皮由来の癌は肺癌・胃癌・大腸癌などのよく知られた癌が含まれ、造血器由来の癌には白血病や骨髄腫などがあります。肉腫には骨肉腫・平滑筋肉腫・血管肉腫などがあります。国立がん研究センターの"がん"が、漢字の「癌」ではなく、平仮名で表示されるのは癌腫と肉腫をともに治療しているという意味で"がん"という平仮名が用いられています。
脳の神経細胞やその支持組織である神経膠細胞(こうさいぼう)は上皮細胞に分類されますのでこれらの組織から発生した癌は脳癌と呼んでも良さそうですが、脳癌という言葉は日本語でも英語でも使われずに、代わりに脳腫瘍という言葉が使われます。脳腫瘍は専門的にWHOの病理診断によると150種類にも分類されます。そのうち悪性脳腫瘍は半分を占めますが、悪性脳腫瘍には、グリオーマ(神経膠腫)の他にも、胚細胞腫瘍(ジャーミノーマ)・髄芽腫・中枢神経系悪性リンパ腫などさまざまな腫瘍があります。いずれの悪性脳腫瘍も当科で行うことができる悪性脳腫瘍ですが、悪性脳腫瘍もさまざまな腫瘍があり、その治療法も異なるため、脳癌ということばが使われることはないようです。
2)神経膠腫(グリオーマ)
脳神経細胞は神経膠細胞(グリア)と呼ばれる細胞により支持されています。神経膠細胞から発生する悪性腫瘍を神経膠腫と呼びます。脳腫瘍には他の癌のようにTNM分類やステージ分類といったものがありませんが、その代わり悪性度(グレード)が1-4まで分類されています。良性腫瘍のほとんどは悪性度が1です。神経膠腫は大きく星細胞種と乏突起膠腫に分けられますが、星細胞種と乏突起膠腫の混在した乏突起星細胞腫もしばしばみられます。星細胞種や乏突起膠腫は悪性度が2ですが、これがさらに悪性化し、悪性度が3になったものが悪性星細胞腫(退形成性星細胞腫)・悪性乏突起膠細胞腫・悪性乏突起星細胞腫です。グレードが4と最も悪性な腫瘍は膠芽腫(グリオブラストーマ)です。脳腫瘍全国統計による平均的な5年生存率は、星細胞腫(グレード2)が70%、悪性星細胞種(グレード3)が25%、膠芽腫(グレード4)にいたってはいまだ10%以下と、全身のあらゆる癌腫の中で最も治療が困難な癌です。乏突起膠腫は星細胞腫に比べてややおとなしい腫瘍で、抗がん剤に対する感受性も高くなります。したがって乏突起星細胞腫と診断された場合には、星細胞腫よりも乏突起膠腫に近い腫瘍発育を示します。神経膠腫の中にも小児の小脳や視神経に発生する毛様状星細胞腫と呼ばれる腫瘍は悪性度が1で、手術で全摘できると放射線治療を行わず、MRIなどで経過をみていくことになります。3)神経膠腫の手術
神経膠腫は発生する場所によりさまざまな症状を示します。手足を動かす中枢がある前頭葉の運動野の部分に腫瘍ができると手足の麻痺がおきます。また左の前頭葉に腫瘍ができると運動失語という状態になり、いいたい言葉が出にくくなります。左側頭葉に腫瘍ができると感覚失語といって、人の話している言葉が理解しにくくなります。一般に大脳に腫瘍ができるとてんかん発作を起こすこともしばしばあります。これらの神経症状は、腫瘍そのものだけで生じるだけでなく、手足をぶつけると手足が腫れるように、脳腫瘍があると腫瘍の周辺に脳浮腫というむくみを生じるために症状がより強くなります。脳浮腫が強くなると頭痛を生じるようになります。神経膠腫の治療はまだまた難しいことも多いのですが、外科的に少しでも多くの腫瘍を摘出し、放射線治療および化学療法を行います。脳の中には右前頭葉や右側頭葉などのように摘出しても症状がでない場所もありますが、手足を動かす運動野と呼ばれる場所や言語野などの腫瘍は摘出により神経症状が悪化してしまいます。脳の重要な機能のある場所に腫瘍が広がっている場合には、診断を行うだけで、腫瘍の一部のみしか摘出できないこともあります。
また安全に腫瘍を摘出するために、どこを手術しているのか術中にリアルタイムで示すことができるナビゲーター装置や、最近では術中のMRIなども行われます。また言語の機能を保つためには、覚醒下手術を行います。これは、手術中に患者と対話しながら、言語の機能が落ちないようにぎりぎりまで腫瘍を摘出する方法です。また運動機能を用いるためには、術中の脳波を行いながら腫瘍を摘出します。さらに腫瘍の残存を少しでも減らすために、5ALAという特殊な薬剤を手術前に服用すると、手術中に特殊なレーザーをあてることにより腫瘍部分が正常脳組織と異なり、赤くひかるため、この光った部分を摘出するなどのさまざまな工夫を行っています。
4)神経膠腫の治療
神経膠腫にもさまざまな治療法があり、放射線治療の量や化学療法(抗癌剤)の種類や投与期間が異なります。例えば、膠芽腫(神経膠腫グレード4)に対しては、放射線治療は、腫瘍と腫瘍の浸潤部分(広がっている部分)に対して、通常週に5回の治療を6週間程度継続し、60Gyを照射します。通常腫瘍は脳の中で広範に広がっているため、ガンマナイフなどの定位放射線療法では腫瘍をコントロールすることは困難です。化学療法は、経口のテモゾロミドという内服の抗癌剤が使用されます。これまでの抗癌剤と異なり、経口薬ですが、効果の他に副作用も軽いことが特徴です。また最近はテモゾロミドの他にも、分子標的薬や免疫治療なども行われ、当院でもさまざまな臨床試験・治験が行われています。神経膠腫はまだまだ治療が難しい病気ですが、国内外でさまざまな新薬の開発も行われています。脳腫瘍をはじめ"がん"の病態は一人一人異なります。元気に仕事をしている人も多数いますので、医療スタッフとともに、患者さんが元気でいられるように、医療スタッフも患者さんもお互いに努力して治療していきましょう。
5)神経膠腫(グリオーマ)外来
神経膠腫と診断された患者さんは、予約なしでも脳脊髄腫瘍科の外来を受診することができます(9時から16時)。ただし、予約なしの場合には、他の予約の患者さんを優先しますので、お待たせすることがありますので、予約をとって受診することをおすすめします。予約なしの場合は11-12時に来院していただくと、比較的お待たせせずに診察を受けることができます。神経膠腫の患者さんの中には、手術や画像診断を受けただけで、放射線治療や化学療法(抗癌剤治療)が行われていないこともしばしばあります。神経膠腫(グリオーマ)外来は脳脊髄腫瘍科医師が毎日行っています。
1.初診予約の方法について
またこれまでさまざまな治療を受けてきて、今後の治療について相談したい患者さんは、がん相談対話外来の受診をお願いいたします。
2.がん相談対話外来・病理相談外来(セカンドオピニオン)
6)神経膠腫(グリオーマ)メール相談
当脳脊髄腫瘍科は、少しでも神経膠腫(グリオーマ)の患者さんによりよい治療や情報を提供するために、メールによる相談を行っています。メールでの相談には、責任を持って答えるために、患者さんの名前・年齢・性別・代理人名・診断名・治療経過・治療を受けている病院・医師名・質問内容を書いていただくようお願いいたします。個人情報は相談の返答以外には用いません。またこちらから治療をうけている医師に問い合わせることもありませんのでご利用ください。
メールアドレス : glioma@ml.res.ncc.go.jp
2.肉腫(サルコーマ)外来・肉腫ホットライン
1)肉腫(サルコーマ)外来について
肉腫(サルコーマ)は、骨や筋肉などの支持組織に変化する間葉という組織に由来する悪性腫瘍の総称です。患者数はがん全体のわずか1〜2%に過ぎず、我が国の年間発生患者数は1万人程度と推測されています。肉腫は体中のどこからでも発生するため、肉腫と診断された患者さんは何科を受診すれば良いかわからない事が多くあります。また、一部の肉腫は高頻度に肺や骨に転移を来しますので、ひとつの専門科ではとても対応できません。そこで、肉腫患者を多く治療している4名の医師により「肉腫(サルコーマ)外来」を標榜致しました。他の関連診療科との緊密な体制を確保し、しっかりとしたチーム医療を行うための「架け橋」となるだけでなく、他院で肉腫と診断されて迷われた患者さんが、最初に相談を持ちかける事ができる「開かれた入り口」となります。2)診療について
肉腫は体中のどこからでも発生するため、肉腫と診断された患者さんは何科を受診すれば良いかわからない場合が多くありますが、専用電話「肉腫ホットライン」により、受診に際しての疑問にお答えする事で、患者さんのために道標を明確に示します。「肉腫ホットライン」では、当院受診希望の肉腫患者さんで、何科を受診すべきかわからない方のご相談に応じています。受付は、平日の13:00〜17:00とさせていただきます。病院代表(03-3542-2511)にお電話いただき、「肉腫ホットライン」とご用命ください。
肉腫の治療を効果的に行うためには、様々な専門家の緊密な連携が必要となります。国立がん研究センター中央病院では、肉腫診療に携わる医師が一同に集まる「サルコーマカンファレンス」を定期的に開催しています。肉腫は、その希少性から病態や治療に関する情報が極度に少ないため、診断や治療に難渋する事がしばしばあります。さまざまながんの専門家の叡智を集める事で、その限界に挑みます。
体中のどこに病気があっても、いかに困難な病態であっても、いかなる治療方法(薬物療法、放射線治療、手術、等)が必要であっても、それぞれの患者さんに合った有益な治療法を提示し、患者さんにやさしく、納得のいただける肉腫診療を心がけます。
3)肉腫(サルコーマ)外来 担当者
肉腫(サルコーマ)外来を受診されるには、希望される担当医師の外来予約手続きをしてください。| 担当医師名 | 外来診察日※ | 診療科 | 担当分野 | 予約方法 |
| 別府 保男 (べっぷ やすお) |
月・水 | 骨軟部腫瘍科 | 骨軟部肉腫の手術 骨肉腫の化学療法 |
初診受付電話(03−3547−5130)に電話してください。受付時間は平日10:00〜16:00です。 |
| 角 美奈子 (すみ みなこ) |
月・火・水・木・金 | 放射線治療科 | 骨軟部肉腫の放射線治療 | |
| 安藤 正志 (あんどう まさし) |
火・木・金 | 乳腺科・ 腫瘍内科 |
成人の骨軟部肉腫の化学療法 | 初診予約の方法(FAX) |
| 牧本 敦 (まきもと あつし) |
月・水 | 小児腫瘍科 | 小児・若年成人の骨軟部肉腫の化学療法(特に、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、等) 骨軟部肉腫の集学的治療の調整 肉腫ホットライン |
初診受付電話(03−3547−5130)に電話してください。受付時間は平日10:00〜16:00です。 |