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新薬の治験と臨床試験について(患者さん向け)

治験は新しい薬や新しい治療方法についての効果や安全性を確認して国の承認を得ることを目的に実施される臨床試験です。治験に参加することは、参加した患者さんへの治療のみならず、新薬や新治療方法を誕生させることによって、将来、より多くの患者さんが新しい治療を受けられることにつながると期待されます。

国立がん研究センター中央病院では、国民に新しい薬や新しい治療方法が早く提供されるように、積極的に治験にも取り組んでいます。担当医から治験についての紹介を受けた場合、その参加についてもご検討ください。

1.治験/臨床試験について
2.臨床研究コーディネーター(治験コーディネーター):CRCについて
3.医師主導治験について
4.国立がん研究センター中央病院で実施している治験 update
5.国内で実施されている臨床試験一覧
6.がんに関連する国内未承認薬
7.治験審査委員会について

1.治験/臨床試験について (がん情報サービスのページへ)


2.臨床研究コーディネーター(治験コーディネーター):CRCについて

治験を実施する医療機関において、定められた法律に従って治験が安全で正確に実施できるよう支援する専門スタッフで、CRC(シーアールシー)(Clinical Research Coordinator)と呼ばれています。

治験に参加いただく患者さんに安全で十分な配慮がなされるよう、治験に参加している患者さんやご家族をはじめ、治験を実施する医師、治験にかかわるさまざまな病院内の他の医療スタッフ、製薬会社との調整を図り、治験全体をサポートする役割を担っています。

当院では、看護師、薬剤師、臨床検査技師の医療職免許を持ったCRCが在職しており、以下のようなサポート業務を行うことで、治験実施のお手伝いをしています。

*治験に参加いただく患者さんやご家族へのサポート
・ 参加いただく治験に関して詳しくご説明します。
・ 治験期間中の相談窓口になります。
・ 精神面・身体面の観察やケアなどを行います。
・ スケジュールの管理や来院調整を行います。   ・・・など

*治験を実施する医師へのサポート
・ 治験に関わる業務全般の支援をします。
・ 治験で得られたデータの収集や管理をします。
・ 書類の管理も行います。   ・・・など

*治験にかかわる他のスタッフへの調整
・ 他部門との連絡調整役になります。
・ スケジュールどおりに正確な検査ができるよう相談します。
・ 治験薬が正しく管理できるように相談します。   ・・・など

*製薬会社へのサポート
・ 治験が計画どおり安全で正確に実施できていることが確認できるよう援助します。
・ 治験で得られたデータの報告を補助します。   ・・・など

3.医師主導治験について

1)医師主導治験とは

今までわが国の医薬品開発は、製薬企業のみが行ってきましたが、2003年7月から医師、または歯科医師も医薬品開発にかかわることが認められ、治験を企画して行うことができるようになりました。医師が自ら治験を行うことを医師主導治験といい、製薬企業が開発しにくい分野などの医薬品開発を推進することが期待されています。

わが国では、各医薬品に使うことを許されている病気(適応といいます)が厳密に決められており、悪性腫瘍の場合も、1つの抗がん剤に対する適応がん種が細かく決められています。したがって、あるがん種に対して効くことが期待される抗がん剤でも、適応外のがん種には使うことができません。そこで、国立がん研究センター中央病院では、抗がん剤の適応範囲を広げるために、医師主導治験を積極的に行っています。本ホームページでは、医師主導治験の実施責任者の了解のもと、当院で実施中の治験について情報公開いたします。

2)国立がん研究センター中央病院で実施中の医師主導治験一覧

国立がん研究センター中央病院 医師主導治験 課題一覧
治験課題名 診療科 対象疾患 開始日
(予定含む)
終了日
(予定含む)
再発あるいは治療抵抗性のc-kitあるいはPDGFR陽性肉腫に対するイマチニブの第II相試験 乳腺・腫瘍内科 肉腫 2004年11月2日 2007年3月31日
終了
難治性小児悪性固形腫瘍に対する塩酸イリノテカン(CPT-11)の第I-II相臨床試験 小児科 小児がん 2005年11月14日 2009年3月19日終了
HER2過剰発現を有する乳がんに対する術前Trastuzumab(Herceptin(R)) /化学療法のランダム化第II相試験 乳腺・腫瘍内科 乳がん 2007年3月12日 2009年3月31日終了
JCOG0604 臨床病期II/III(T4を除く)食道がんに対するS-1+CDDPを同時併用する化学放射線療法の第I/II相試験 消化器内科 食道がん 2007年4月23日 2013年6月
造血器疾患患者を対象としたアレムツズマブを用いたHLA不一致血縁ドナーからの同種造血幹細胞移植療法の安全性及び有効性の検討 造血幹細胞移植科 造血疾患
(白血病やリンパ腫)
2004年11月5日 2011年9月22日終了
初発のステージIIIまたはIV期の未治療進行上皮性卵巣がん、腹膜がんに対する「カルボプラチン/パクリタキセルに続くプラセボ投与」と「カルボプラチン/パクリタキセル+同時併用ベバシズマブに続くプラセボ投与」と「カルボプラチン/パクリタキセル+同時併用ベバシズマブに続くベバシズマブ単独投与」のランダム化第III相試験 乳腺・腫瘍内科 卵巣がん 2007年11月6日 2011年2月28日終了
HER2過剰発現のない乳がんに対する術前化学療法におけるCarboplatin/Weekly Paclitaxel→CEFとWeekly Paclitaxel→CEFのランダム化第 II 相比較試験 乳腺・腫瘍内科 乳がん 2010年2月19日
2012年5月31日終了
ITKI-1第 III 相プラセボ対象二重盲検比較試験−HLA-A24陽性のテモゾロミド治療抵抗性神経膠芽腫患者を対象としたITK-1投与の有効性と安全性を検証する臨床試験− 脳脊髄腫瘍科 神経膠芽腫 2011年12月19日 2017年3月
ステージIII-IV期の卵巣明細胞がんを対象としたファーストライン治療としてのテムシロリムス+カルボプラチン+パクリタキセルの併用療法に続くテムシロリムスの維持療法による第 II 相臨床試験 乳腺・腫瘍内科 卵巣がん 2012年7月 2015年3月
大量メトトレキサート療法時に生じるメトトレキサート排泄遅延に対してのグルカルピターゼの有効性・安全性試験 小児腫瘍科 悪性腫瘍 2012年10月 2015年3月

4.国立がん研究センター中央病院で実施している治験


5.国内で実施されている臨床試験一覧


6.がんに関連する国内未承認薬


7.治験審査委員会について

国立がん研究センターで治験を実施する際には、治験審査委員会において「治験実施計画書」が治験に参加される患者さんの人権と福祉を守って「くすりの候補」のもつ効果を科学的に調べられる計画になっているか、治験を行う医師は適切か、参加される患者さんに治験の内容を正しく説明するようになっているかなどを審査しています。 治験審査委員会には、専門家以外に医療を専門としない者と病院と利害関係がない者が参加しています。
*当センターの治験審査委員会は名称を「受託研究審査委員会」としております。