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希少がんセンター

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病理診断

希少がんには非常に多くの種類があり、それぞれの種類のがんに対する最適な治療方針は大きく異なっています。したがって、希少がんの治療を進めるうえで最も大切なことは、がんの種類が正しく診断されていることです。万が一診断が誤っている場合、適切な治療を受けることはできません。

病理診断について

がんの診断は、そのほとんどの場合において病理検査を必要とします。病理検査を経ずにがんを治療する状況は、限られています。病理検査では、がんの一部(組織)を採取して(生検)、これを病理専門医が顕微鏡で観察し、確定診断を行います。生検で確定診断がつかない場合には、病変を切除し、切除した組織を観察することで診断にいたる場合もあります。病理検査では、顕微鏡を用いて、がん組織を40倍から400倍の倍率で拡大して観察する、形態学的検査が一般的です。また、がんに含まれている蛋白質の種類や分布を調べる免疫染色と呼ばれる技術や、ある種のがんに特異的な遺伝子異常の有無を調べる遺伝子検査という方法を、形態学的検査に組み合わせることで、がんの種類を詳しく特定することができます。こうした病理診断のプロセスには多くの場合数日~2週間程度の時間を必要とします。この段階で正確な診断を得ることが、その後に始められる治療の成否を大きく左右します。

線維形成性小円形細胞腫瘍の組織像(ヘマトキシリン=エオジン染色)
線維形成性小円形細胞腫瘍の組織像(ヘマトキシリン=エオジン染色)

紡錘形細胞型横紋筋肉腫におけるmyogenin免疫染色陽性所見
紡錘形細胞型横紋筋肉腫におけるmyogenin免疫染色陽性所見

NUT融合遺伝子陽性がんにおけるNUT遺伝子の再構成(FISH法)
NUT融合遺伝子陽性がんにおけるNUT遺伝子の再構成(FISH法)

術中迅速診断について

治療の方針決定上必要があれば、手術時に採取された組織を特殊な方法で標本化し、迅速に(15分から20分程度)がんの種類を特定できる場合があります。

病理専門医について

当センターの病理医は日本病理学会が認定する病理専門医の資格を有し、最先端の診断技術を用いて希少がんを正確に病理診断する十分な訓練を受けています。また、がんの種類だけでなく、さらに詳しい亜型を特定することができ、こうした情報を主治医と共有しながら治療方針の決定を助けます。

病理診断 写真

医療機関、患者さんからの相談について

希少がんの病理診断には高度な訓練と技術が必要です。当センターでは、国立がん研究センターおよびがん診療連携拠点病院の病理医等の専門家に診断意見をはかるための、病理医を対象としたコンサルテーションを運営しています。

患者さんご本人から、ご自分の病気の病理診断に関するセカンドオピニオンもお受けしています。

吉田 朗彦
  • 希少がんセンター 病理診断担当 吉田 朗彦(よしだ あきひこ)
  • 国立がん研究センター中央病院
  • 病理科