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研究プロジェクト(技術支援内容)

病理解析部門として、バイオバンクと連携し、あらゆる種類の腫瘍ついての研究をサポートしています。病理形態学を基盤としているため、腫瘍学における腫瘍の位置づけや腫瘍細胞の組織内での空間的広がりについて適切な助言、研究支援を行います。また、分子病理学的技術をもとにした空間解析をはじめとする技術支援も行います。

  1. 特定の遺伝子異常、発現異常がある症例の選択
    【要望例】 特定の腫瘍で報告されている変異によって引き起こされる細胞変化を知りたい。

    ➝ この変異は腫瘍Aに特異的に検出されることから、このタイプの腫瘍のFFPE標本をもとに変異スクリーニングを行い、変異陽性症例15例を用意し、臨床ゲノムでのRNAseqに結びつけた。研究者にはRNAseq結果が返却された。

  2. 検出された異常の臨床検体での検証・確認
    FISH法

    【要望例】 確立されたPDF・オーガノイド・細胞株で特定の遺伝子増幅が検出されたので、対応する臨床検体で確認したい。

    ➝  対応する臨床検体でFISHを行い高度増幅があることを確認した(病理解析部門ではすべての遺伝子についてのFISHが可能)

  3. 組織アレイで発現のスクリーニング
    組織アレイ

    【要望例】多くのPDXモデル・オーガノイド・細胞株が樹立され、特定の遺伝子発現をスクリーニングしたい

    ➝ 対象遺伝子の免疫染色法を確立したうえで、FFPEサンプルからTMAを作成し、スクリーニング結果をデジタルスライド化の後、定量的評価を行い、返却した。

  4.  腫瘍の空間解析
    【要望例】シングルセルシークエンスの結果とそれらが組織内でどのように分布しているか空間的解析を行いたい。

    ➝  バイオバンクで双方の技術に適応できる検体を見出し、シングルセルシークエンスの検体を提供するとともに、VISIUMなどの空間的解析標本作製を行った。