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がんと制御性T細胞

がん細胞に対する免疫応答のなかでも注目を集めているのが、制御性T細胞と呼ばれる免疫抑制細胞です。制御性T細胞とは、本来は自己免疫病などにならないように、自己に対する免疫応答の抑制(免疫寛容)を司っている細胞で、健康人のCD4+T細胞のなかの約5%を占めています。しかし、がん細胞はこの制御性T細胞を利用して、免疫系からの攻撃を回避しています。実際、悪性黒色腫や肺がんなどの多くのがん微小環境では、活性化して免疫抑制機能が強くなった制御性T細胞が、CD4+T細胞の20から50%に増加しています。

当研究室では、制御性T細胞ががん微小環境でどのように免疫抑制効果を発揮しているかを研究することによって、制御性T細胞をコントロールして、がんに対する免疫応答を強化することで新たながん免疫療法の開発を目指しています。

がんにおける制御性T細胞

がんにおける制御性T細胞