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制御性T細胞による自己反応性CD8+T細胞の不応答化 (anergy) 機構の解明

これまでに、ヒトの制御性T細胞によって抑制された自己反応性CD8+T細胞が、特徴的なフェノタイプを有する不応答細胞になっていることを明らかにしてきました3。皮膚色素細胞の自己抗原であるMelan-A/MART-1に特異的なCD8+T細胞は、制御性T細胞による抑制を受けると、ナイーブマーカーであるCCR7と免疫抑制分子CTLA-4を共に発現する特徴的なフェノタイプをもち、抗原刺激を受けても反応しない不可逆的な不応答状態 (anergy) に陥ることを示しました。したがって、有効ながん細胞に対する免疫応答を惹起するためには、制御性T細胞を除去した上で、がん抗原に対するエフェクターT細胞を誘導する必要があると考えられました。