患者さまが受けられた医療に関するご遺族の方への調査報告書
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34●全体の結果(主解析) がん患者の遺族全体では、死別後1-2年が経過した時点で抑うつ症状を抱えていた割合は19.3%であった。●全体の考察 今回の調査では、抑うつ症状は2項目のみで評価しているため、がん患者の遺族のおおよその割合であると理解することが望ましい。したがって、うつ病の治療を必要とする割合を直接示すものではない。死別後遺族の有症率としては、類似の調査と比べて高い割合ではないが、治療を必要とする遺族が少なからず存在する可能性があるため、死別後の遺族への配慮が必要である。●死亡場所別の結果(副次解析) 死亡場所別のがん患者の遺族では、死別後1-2年が経過した時点で抑うつ症状を抱えていた割合は、病院19.7% 施設12.7% 自宅18.0% PCU19.9%であった。●死亡場所別の考察と留意点 がん患者の遺族では、どの療養場所でも死別後1-2年が経過した時点で抑うつ症状を抱えていた割合は19.9%以下であり、療養場所に依らず、高い割合ではなかった。あなたご自身の現在のお気持ちについてお伺いしますこの2週間に、次のような問題にどのくらい頻繁に悩まされていますか最も近い番号を1つずつお選びください1.物事に対してほとんど興味がない、または楽しめない2.気分が落ち込む、憂うつになる、または絶望的な気持ちになる設問回答選択肢「1全くない(0点)」「2数日(1点)」「3半分以上(2点)」「4ほとんど毎日(3点)」のうち○は1つ各項目「2数日~4ほとんど毎日」 の合計回答割合(%)と、設問1・2の合計得点3点以上で「抑うつ症状」有りとし、該当割合について、人口動態死亡数の都道府県比率,死亡場所比率で調節した補正値と、推定される95%信頼区間を示した集計方法F 最近2週間の遺族の抑うつ症状

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