国立がん研究センター
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11働く場としての魅力②サバイバーシップ支援がん経験者は、再発への恐怖と孤独感はもとより、外見の変化、パートナーや周囲との関係、出産・育児、就学・就労など、がんがもたらしたさまざまな課題を抱えて生きています。それらを社会全体で乗り越えようとする考え方がサバイバーシップです。当院では、さまざまな活動を通じてサバイバーを支援しています。AYA世代がん患者サポートAYAとは、思春期から若年成人までの15歳から39歳の世代を指します。この年齢層では小児がんと成人がんの両方のリスクがあるほか、世代特有のがんも存在します。中学生から社会人、子育て中など、たくさんのライフイベントと個々のニーズに合わせた支援を行うには、医師・看護師ほか多様な専門職の連携が不可欠です。 ※AYA:アヤ、Adolescent & Young Adultの略倫理コンサルテーションチーム終末期の鎮静、妊孕性、告知、同意能力の判断など、スタッフ間で方針や見解が分かれているときや、これでいいのかな?ともやもやするときに、チームメンバーと現場のスタッフが、“患者さんにとっての最善は何か”、を話し合っています。臨床倫理上の課題が解決されることで、現場では患者さんのための支援がしやすくなります。治験・臨床研究当センターは、より優れた医療技術をいち早く患者さんに届けるため、治験・臨床研究を行っています。看護師は医師・臨床研究コーディネーター(CRC)・薬剤師など関係専門職と協働し、研究計画に沿った投与や観察、意思決定支援を行います。研究に参加している患者さんへの看護を通じて、未来の医療を前進させています。看護部

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