国立がん研究センター
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入職時に希望したICUに所属しています。1人でできる仕事が増えてきましたが、2年目に入った頃、急性期医療に関わる自信をなくした時期がありました。知識も技術もまったく追いつかないからです。でも、ひどく落ち込まずに済んだのは、悩んでいる若手をみんなで引き上げてくれる職場の気風のおかげだと思っています。先輩はもちろん師長も話し相手になってくれ、私には相談できる人がこんなにたくさんいるのだと気づきました。教育担当の先輩には、仕事をしながら勉強する方法を教えてもらい、資格取得の意欲も湧いてきました。時間をかけて話を伺ったのですが、その方が「ありがとう」と書いてくれたとき、内面を理解することの大切さと難しさを痛感しました。患者さんとの関わりの中で、見えていることが全てではないということが分かるようになりました。患者さんの言葉にならないメッセージを見逃したくないし、1番近くにいる私たちには患者さんの思いを上手に聞き取り、医師に伝える役割があると思っています。今後病棟のリーダーに就くことになるので、自信を持って適切に動けることを増やし、人間的にも成長して、患者さんの気持ちを読み取る力をつけたいです。22National Cancer CenterHospitalEastICU(集中治療室)2021年度入職神戸市看護大学卒集中治療室には同期の仲間が5人いて、つまずいた体験をお互いに共有し、次はもっとうまくやろうね、とモチベーションを高めています。一般病棟に戻った患者さんから「おかげでリハビリができるようになったよ」などと聞かせていただけると、自分たちが工夫した看護がうまくその人に届いたのだと実感できて、本当にうれしいですね。自分が成長したと思うことは?人工呼吸器をつけた患者さんを看ていた時のことです。言葉で伝えてもらえないので、苦痛も取り除いてあげられません。なんとかして患者さんの気持ちを聞き取ろうと、筆談でやりがい❷看護師だけに見えるものを見逃したくないどんなことにやりがいを感じますか?先輩看護師の働きがいはどこに?畑中 のはら東病院「専門性」を追求したその先に…

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