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研究プロジェクト

In vitro評価系の確立

前臨床試験に不可欠なin vitroの評価系を確立しています。手術検体から効率よくPDX (Patient-Derived Xenograft)モデル、初代培養細胞、培養細胞株を樹立する体制を確立し、抗がん剤の感受性試験を実施するための実験系を構築しています。また、それぞれから網羅的遺伝子解析データを採取し、詳細な臨床病理情報とリンクさせることで、臨床開発に有用な分子背景をデータベース化しています。

阻害剤スクリーニング

抗がん剤の適応を最適化するための実験系を構築しています。細胞パネルを用いて薬剤感受性・抵抗性を調べ、薬剤処理前後での遺伝子発現の変化を網羅的に調べ、結果をデータベース化するための実験系を構築しています。既存の薬剤に対する感受性をデータベース化することで、新規の薬剤の薬効評価および薬効の分子背景の解析を効率よく行うシステムを構築しようとしています。

研究成果

In vitro 評価系の確立

肉腫の手術検体からPDXモデル、初代培養細胞、培養細胞株の樹立実験を行う一連のプロトコールを確立しました。2014年度から活動を開始し、200例以上の肉腫症例からPDXモデル、初代培養細胞、培養細胞株を試みました。そして、PDXは40株、細胞株は30株樹立しました。樹立した株を希少がんの研究に役立てることが次の課題です。
患者由来がんモデル

作成したモデル系の例:CIC-DUX4肉腫のゼノグラフトおよび細胞株

CIC-DUX4肉腫は、組織学的にユーイング肉腫に酷似しながら、ユーイング肉腫に特徴的な融合遺伝子をもたず、しかも悪性度が高い肉腫です。我々は、患者さんの腫瘍組織からゼノグラフトおよび細胞株を腫瘍組織から樹立することに世界で初めて成功しました。

文献

Oyama R, Takahashi M, Yoshida A, Sakumoto M, Takai Y, Kito F, Shiozawa K, Qiao Z, Arai Y, Shibata T, Araki Y, Endo M, Kawai A, Kondo T. Generation of novel patient-derived CIC- DUX4 sarcoma xenografts and cell lines. Sci Rep. 2017 Jul 5;7(1):4712.

PubMed PMID: 28680140.

阻害剤スクリーニング

適応拡大の研究に向けて、細胞パネルを用いて数100種類の既存抗がん剤の感受性・抵抗性を効率よく調べる実験系を確立しました。また、抗がん剤処理前後での網羅的遺伝子発現データを採取し、データベースを構築し、網羅的遺伝子発現のデータを解析する新しい手法を導入するなどして、今までにないスクリーニング・システムを構築しています。

展望

治療法開発のための画期的なシーズを評価する方法を開発し活用することで、研究成果をいち早く臨床応用することができます。新しい抗がん剤を的確に評価できる我々独自の実験系や新しい医療シーズをお持ちの方との共同研究によって、新しい治療法開発に役立つ知見を創出していきます。

共同研究

我々が開発したPDXモデルや培養細胞株を用いた薬効評価系にご興味のある方との共同研究を募集しています。詳細な臨床病理情報が付随したPDXモデル、初代培養細胞、培養細胞株を用いることで、新規抗がん剤の薬効評価をより臨床に即した視点から行うことができます。がん研究の専門家との議論を通じて、どのような場面で新しい抗がん剤などの医療シーズを活用できるのかを一緒に探っていきましょう。