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研究所長ごあいさつ

間野 博行

2016年4月1日付けで、国立がん研究センター研究所の所長を拝命いたしました間野博行です。どうぞ宜しくお願いいたします。当研究所は1962年に旧・国立がんセンターの主要な部局の一つとして設立され、以来我が国のがん研究を牽引してまいりました。2015年4月からは国立研究開発法人に指定され、いっそうの研究開発の推進と、開発成果の最大化が求められています。当研究所所長に就任しその社会的重責に身の引き締まる思いですが、精一杯努力してまいる所存です。

いま、がん医療は大きな変革期を迎えようとしています。次々と新たな分子標的治療薬、免疫制御薬が登場する一方、一人一人の患者の腫瘍のゲノム情報に基づいた個別化療法が求められています。これは単に新しい薬剤の開発の加速ということに留まらず、診療・治療の体制までもが大きく変わろうとしているのです。このような新しいがん研究・がん医療の世界の潮流を、我が国がリードしていけるように、当研究所は以下の課題に重点的に取り組みたいと思います。

新しい治療法・診断法の開発:がんがなぜ発生するのかは今でも多くの例で不明です。それを解き明かすことなくしては、有効ながんの治療薬開発は困難でしょう。ゲノム・エピゲノム・プロテオーム・メタボロームなど最新の技術を駆使したがん細胞解析に加え、独創的なアプローチによるがん細胞の特性解明研究を行い、発がん機構の理解から治療法・診断法の開発までを一貫して強力に進めてまいります。

ゲノム医療体制の構築:例えば同じ「肺がん」であっても、腫瘍それぞれのゲノム変異は多岐にわたります。また同じ薬剤を使っていても副作用の出方は患者によって大きく異なります。そのため、これからのがん医療においてはゲノム情報などを利用して治療法の最適化を行う必要があります。さらには、がんになりやすい遺伝子異常が判れば、新しい形のがん予防も可能になると期待されます。我が国において、誰もが安心して有効ながん治療を受けられるために、こういった新しいがん診断・治療システムを構築し発信してまいります。

これらの課題は、当研究所単独で解決できるわけではなく、国立がん研究センターの中央病院、東病院、先端医療開発センター、社会と健康研究センターなどとの密接なチームワークが必須です。さらには国立がん研究センター外の大学・医療機関・企業とも積極的に連携を図りたいと思います。

これらの活動を通して、一人でも多くのがん患者の救命・QOLの改善、さらには予防に役立つよう努力してまいりますので、皆様のご支援・ご協力を宜しくお願い申し上げます。

2016年4月
国立研究開発法人 国立がん研究センター
研究所所長 間野 博行