9-3 胃がんの発生・進展に関わる要因の把握とその診療への応用に関する研究
 
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9-3 胃がんの発生・進展に関わる要因の把握とその診療への応用に関する研究

主任研究者 日本医科大学医学部 松倉 則夫


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
松倉 則夫
日本医科大学医学部 助教授
実験胃がんの遺伝子治療に関する研究
坂本 裕美
国立がんセンター 室長
胃がんにおける遺伝子変化に関する研究
椙村 春彦
浜松医科大学医学部 教授
家族集積性胃がんの分子病理学的研究
横崎 宏
広島大学医学部 助教授
胃がんの増殖因子の解析と臨床応用の研究
上西 紀夫 
東京大学医学部 教授
実験モデルによる胃がん発生要因の解析
平川 弘聖
大阪市立大学医学部 教授
スキルス胃がんモデルを用いた浸潤・転移機構の解明に関する研究
米村 豊
金沢大学医学部 講師
胃がんの進展・転移機構の解明と臨床応用に関する研究
朴 成和
国立がんセンター東病院 医員
胃生検材料の分子生物学的検索と臨床応用に関する研究
坂本 長逸
日本医科大学医学部 教授
胃がんにおける上皮・間質相互作用と増殖因子の関与に関する研究
大谷 吉秀
慶応義塾大学医学部 講師
胃がんの発育・進展に対する間質の関与の研究
藤原 義之
大阪大学医学部 助手
胃がんの微小転移の検出と臨床応用に関する研究
鈴木 聡
日本医科大学医学部 助手
がん遺伝子治療のためのベクターの開発
馬場 秀夫(班友)
国立病院九州がんセンター 医長
細胞接着、骨格分子からみた胃がんの発生、浸潤、転移機構の解明


平成12年度研究報告 研究成果の要旨

1)マイクロサテライト不安定性を示す胃がんは、多発、重複および家族性胃がんに多い。その発生機序はhMLH1 のプロモーターのメチル化による不活性化と考えられた。また家族性胃がんでは、特徴的なchromosome instability pathwayが認められた。2)遺伝子診断による胃がん微少転移の検出はリンパ節転移、腹膜播種性転移共に予後に反映することが示された。3)国ごとの胃がん頻度の違いの原因として環境因子としてのH.pylori感染率の他に、胃粘膜萎縮・腸上皮化生の頻度さらに宿主因子としてIL-1β遺伝子多型の関与が示唆された。4)スキルス胃がんのおける上皮−間質相互作用とその制御の可能性が示された。5)胃がん腹膜播種の詳細な検討よりstoma、stomataからの経リンパ行性転移と経腹膜転移があり、新規抗がん剤、MMP阻害剤、さらに自殺遺伝子をキャリアーとして用いる遺伝子治療の効果が示された。6)生検組織による抗がん剤感受性予測により、治療法選択の可能性が示唆された。

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成12年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01