10指-3 本邦におけるがん医療の適正化に関する研究
 
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10指-3 本邦におけるがん医療の適正化に関する研究

主任研究者 国立がんセンター研究所 山口 建


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
山口 建
国立がんセンター研究所 副所長
がん医療の標準化とその普及に関する研究
山崎 絆
済生会中央病院 副院長
がん治療におけるクリティカル・パスの設定に関する研究
瀬戸山 修*1
東札幌病院 副部長
がん治療におけるクリティカル・パスの評価に関する研究
渡邊 昭彦*2
東札幌病院 医長
がん治療におけるクリティカル・パスの評価に関する研究
米村 豊
金沢大学医学部 講師
胃がん治療の標準化に関する研究
古川 敬芳
国立がんセンター中央病院 医員
がん医療における画像診断の標準化に関する研究
濃沼 信夫
東北大学大学院医学研究科 教授
がん医療における質の評価と将来予測に関する研究
池田 俊也
慶應義塾大学医学部 講師
がん医療の医療経済学的側面に関する研究
鳶巣 賢一*3
国立がんセンター 部長
泌尿器がんの適正な診断に関する研究
*1:平成10年 4月1日−平成12年9月30日
*2:平成12年10月1日−平成13年3月31日
*3:平成12年 4月1日−平成13年3月31日


平成12年度研究報告 研究成果の要旨

国民皆保険制度の中で、高度で良質な医療を適正な医療費負担で実現することが、我が国のがん医療にも求められている。本研究においては、がん医療の現場における標準化の手法とがん医療の経済学的分析についての検討を行った。がん医療の標準化に関しては、疾病管理の考え方を導入するとともに、入院期間に実施されるがん治療の詳細な手順書としてのクリティカル・パス法の作成、実施について検討した。特に、肺切除術後の標準治療計画を実施し、看護の質の向上と患者満足の面から検討し、さらに、進行度にあわせた胃がんにおけるクリティカル・パス試案を作成した。がんの医療経済学的検討に関しては、主要な7種類のがんについて、がん検診から診断、治療、リハビリテーションまたは緩和ケアに至るまでの一連の経過を観察するシステムモデルを開発し、がん医療の社会経済的貢献の数値化を検討し、5年生存率の低いがんを慢性疾患化させることによって費用便益比が大幅に改善することを示した。さらに、医療機関における原価計算に関し、クリティカル・パスを利用した計算方法の有用性につき検討を加えた。


平成10年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨

国民皆保険制度の中で、高度で良質な医療を適正な医療費負担で実現することが、我が国のがん医療にも求められている。本研究においては、がん医療の現場における標準化の手法とがん医療の経済学的分析についての検討を行った。がん医療の標準化に関しては、疾病管理の考え方を導入するとともに、入院期間に実施されるがん治療の詳細な手順書としてのクリティカル・パス法の作成、実施について検討した。また、胃がん、大腸がん、肺がん、肝細胞がんについて、治療前の画像診断の実施状況を調査した。がんの医療経済学的検討に関しては、急性期入院医療の包括支払い方式(DRG/PPS)を想定したがん医療費の試算を行うとともに、主要な7種類のがんについて、がん検診から診断、治療、リハビリテーションまたは緩和ケアに至るまでの一連の経過を観察するシステムモデルを開発した。後者の検討では、がん医療の社会経済的貢献の数値化を試み、5年生存率の低いがんを慢性疾患化させることによって費用便益比が大幅に改善することを示した。さらに、医療機関における原価計算に関し、クリティカル・パスを利用した計算方法の有用性につき検討を加えた。

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成12年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01