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主任研究者 国立がんセンター 下田 忠和 研究者氏名、所属および分担研究課題
平成13年度研究報告 研究成果の要旨 sm浸潤を来した大腸癌はその組織異型度から低と高異型度癌に分類可能である。高異型度癌はde novoとして発生し、初期の肉眼形態は表面型腫瘍を形成しかつ10mm以下の小さい癌がsm浸潤を来す可能性が示された。またこの高異型度癌はsm浸潤部でリンパ管侵襲、癌細胞の低分化型化を来しやすい高悪性度の癌で、多くの進行癌への進展経路をたどる可能 性が示唆された。この高異型度癌は早期に17pばかりでなく 3pのLOHを来していた。特に3p はVHL, TGFBR2, RASSF1,hMLH1などの癌抑制遺伝子の異常を来している可能性がある。また大腸癌発生経路の一つである潰瘍性大腸炎では17p、8pのLOHが癌ばかりでなくdysplasiaでも高頻度(各々60%)に認められた。また5qLOHは36%にみられたが、βカテニンの遺伝子異常は認めなかった。さらにMSIも示す症例も認めなかった。すなわち潰瘍性大腸炎の癌化では散発性大腸癌と異なった遺伝子変化の経路を有している。
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更新日:2004/12/01 |