14-20 がん情報のがんの診断治療用光学機器の開発に関する研究
 
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14-20 がん情報のがんの診断治療用光学機器の開発に関する研究

主任研究者 静岡県立静岡がんセンター 小野 裕之


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
小野 裕之
静岡県立静岡がんセンター 部長
内視鏡治療における新しい器具の開発
田尻 久雄
東京慈恵会医科大学 教授
内視鏡画像解析による消化管がんの診断
伊東 進
徳島大学医学部 教授
赤外線蛍光内視鏡を用いた微小癌診断法の開発
竜田 正晴
大阪府立成人病センター 診療局長
蛍光を利用した消化管がんの新しい診断法の開発
荻原 達雄
順天堂大学医学部 助教授
内視鏡による非可視光画像処理を利用したがん診断法の開発
井上 晴洋
昭和大学横浜市北部病院 助教授
エンドマイクロスコープによる仮想生検の研究
林 琢也
*1 防衛医科大学校 研究センター助教授
*2 自衛隊中央病院 研究検査課長
キトサンと光照射の組み合わせによるがん治療の出血穿孔防止
八尾 建史
福岡大学筑紫病院 講師
広大内視鏡を用いた微小血管構築
土井 俊彦
国立がんセンター東病院 医員
内視鏡的粘膜切除に関する新たな診断・治療デバイスの開発
今山 修平(班友)*3
国立病院九州医療センター 医長
皮膚病変の(自動診断のため)数値化と増殖モデル作成
*1:平成15年4月1日−平成15年9月30日
*2:平成15年10月1日−平成16年3月30日

*3:平成15年4月1日−平成16年3月31日


平成15年度研究報告 研究成果の要旨

本研究の成果については、開発に成功した自家蛍光電子内視鏡装置(AFI)では、大腸腫瘍性病変に対するAFIの成績を検討した。61病変を対象に解析を行い、色調差による腫瘍性病変の診断能は感度100%、特異度81.3%と良好であった。AFIは従来の蛍光内視鏡に比べて操作性、画質が格段に向上し、大腸腫瘍の拾い上げと、色調差による腫瘍・非腫瘍のリアルタイムの鑑別診断に有用であると思われた。また、光学レンズ系のみによる接触型拡大内視鏡システム(Endo-Cytoscopy system)を新たに開発し、生体内で、細胞診の画像に匹敵する生きた健常細胞および生きた癌細胞の観察に成功し、生検を行わずに診断を行う仮想生検にさらに近づいた。治療機器では、バイポーラー針状メスの開発に成功した。bipolarの特性上、低出力で安定した切開・凝固能を持ち、針先端は、常に低い電気密度を保ち先端絶縁体がなくても穿孔は起こりえない機構であり、さらに従来までの針状メスと同様の操作性があり、また低出力で切開・凝固が可能である。新たな切開、止血器具として有用と考えられた。


平成14年〜15年度総合研究報告 研究成果の要旨

本研究の成果については、電子スコープによる自家蛍光電子内視鏡装置(AFI)の開発に成功した。AFIは従来の蛍光内視鏡に比べて操作性、画質が格段に向上し、大腸腫瘍の拾い上げと、色調差による腫瘍・非腫瘍のリアルタイムの鑑別診断に有用であると思われた。また、光学レンズ系のみによる接触型拡大内視鏡システム(Endo-Cytoscopy system)を新たに開発し、生体内で、細胞診の画像に匹敵する生きた健常細胞および生きた癌細胞の観察に成功し、生検を行わずに診断を行う仮想生検にさらに近づいた。拡大内視鏡では、癌組織における微小血管構造が、良悪性の鑑別に用いうると考えられ、機能内視鏡の進歩により、実際の臨床応用が試みられ始めた。治療機器では、改良型ITナイフの開発でより切開剥離EMRが普遍的になる可能性が示唆される一方、バイポーラー針状メスの開発に成功した。その特性上、低出力で安定した切開・凝固能を持ち、針状メスと同様の優れた切開能にもかかわらず、穿孔は起こりえない機構を持ち得、臨床試験が予定されている。

平成14年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成14年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01