結論 << 地域行動計画2005-2009 << who指定研究協力ホンター
WHOTobacco_topbar

結論

目次へ戻る


西太平洋地域におけるたばこ流行の規制には、戦略的連携、資源および政治的関与が必要である。WHOたばこ規制枠組み条約は、たばこ規制の最良の実践のための最低基準の世界的な雛型である。その批准および発効を確実にすることは、加盟各国にとって最初の重要なステップである。同時にたばこ規制のための国家能力は、各国が本条約の条文を実施に移すことができるようになるためには、さらに強化および発展させる必要がある。本条約はビジョンを示しはするものの、たばこ使用およびたばこの煙への曝露によって引き起こされる害を低下させるために行動を起こすのは加盟各国である。

たばこ規制は進行中のプロセスである。この地域行動計画は、このプロセスを前回の行動計画よりはさらに一歩進めるものである。2000−2004年の計画は、たばこ流行に対処するための国家能力の構築について基本的要素を概観したものであったが、今回の計画は加盟各国に様々な介入策の包括性を検討するよう促すものである。前回の活動計画では、国内活動への資金供給は外部資金源に依存していた。ただし今回の計画では、持続性を確保するために国内の仕組みを真剣に考慮するよう各国に促している。最後に、この計画はサーベイランス、調査、評価、情報普及およびアドボカシーのための標準化された地域の仕組みおよび手法を奨励している。

西太平洋地域の加盟国は、たばこの使用によって生じる不釣合いな健康上および経済上の負担を担っている。この地域におけるたばこ産業によるたばこ製品の広告および販売促進の高まり、そして加盟各国がグローバリゼーションの波に対して自らの市場を開放すると同時に貿易協定の自由化により増加するたばこ製品の貿易は、将来においてさらに多くのたばこの犠牲者が発生することを暗示している。

このたばこ規制のための地域行動計画は、国際的なたばこ規制枠組み条約の採択にあわせてちょうど良い時期に出された。本条約の採択は、国および地域の取組みと条約との戦略的な提携を介して、たばこの流行に対して大きな成果をあげるための格好の機会をこの地域に提供している。

写真画像
加盟各国は、早期死亡および慢性的な障害の最も予防可能な唯一の原因に急速になりつつあるこの問題と効果的に取り組むために、国内プログラムおよび地域間協力を強化する絶好の機会を得ている。この機会を逃すべきではない。たばこによってこの地域のあまりにも多くの命がこれまでに失われ、あまりにも多くの貧困家庭が生活の改善を妨げられている。

この地域行動計画は、たばこ規制に関するWHO枠組み条約の条文の実施に向けて加盟各国の指針となる重要な基本事項として作成されたものである。この計画に描かれた戦略的行動を介して、加盟各国が力を集めて効果的にたばこの流行に立ち向かうことが期待される。

共に活動することで、この地域でのたばこの流行に立ち向かうための最適なアプローチが明確になるはずである。

協力することで、西太平洋地域の加盟各国はたばこのない地域の目標を達成することができるはずである。





更新日:2007/05/01