国立がん研究センタータイトルバー トップページへ 中央病院トップへ
※PC環境によりサイズ変更できない場合があります
文字サイズ | 拡大 | 標準 | 縮小 |

spacer
トップ > 中央病院 > 診療内容と診療実績のご案内 > 皮膚腫瘍科

皮膚腫瘍科

1.皮膚腫瘍科について
2.診療について
3.研究について


1.皮膚腫瘍科について

医師名(ふりがな) 役職・専門分野 専門医・認定医資格 メッセージ
山崎 直也
(やまざき なおや)
山崎 直也 (やまざき なおや)
科長
皮膚腫瘍科
皮膚悪性腫瘍
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
日本皮膚科学会認定皮膚悪性腫瘍
指導専門医
がん治療認定医
皮膚悪性腫瘍は種類が多く、性質・特徴も多岐にわたりますが、そのすべてを対象に診療を行っています。
堤田 新
(つつみだ あらた)
堤田 新 (つつみだ あらた)
医長
皮膚腫瘍科
皮膚悪性腫瘍
日本形成外科学会専門医
日本がん治療認定医機構暫定教育医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本形成外科学会皮膚腫瘍外科指導専門医
 
並川 健二郎
(なみかわ けんじろう)
並川 健二郎 (なみかわ けんじろう)
医員
皮膚腫瘍科
皮膚悪性腫瘍
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
日本皮膚科学会認定皮膚悪性腫瘍指導専門医
がん治療認定医
 
田中 亮多
(たなか りょうた)
田中 亮多 (たなか りょうた)
レジデント
皮膚腫瘍科
皮膚悪性腫瘍
   
小俣 渡
(おまた わたる)
小俣 渡 (おまた わたる)
レジデント
皮膚腫瘍科
皮膚悪性腫瘍
   
加藤 潤史
(かとう じゅんじ)
加藤 潤史 (かとう じゅんじ)
短期レジデント
皮膚腫瘍科
皮膚悪性腫瘍
   

皮膚腫瘍科ではすべての皮膚がんを対象に診療をしています。現在医師はスタッフ2人とレジデント3人という体制で診療にあたっており、入院患者さんに対しては5人全員で回診を行い、外来診療はスタッフ2人が交代で行っています。

皮膚は表面に近いところから表皮、真皮、皮下組織という3つの部分に大きく分かれます。この中には、皮膚そのものだけでなく、血管、神経、毛包(毛穴)、脂腺、汗腺、立毛筋などが含まれています。これらを構成するどこかの細胞が悪性化したものの総称を皮膚がんといいます。このため、一言で皮膚がんといってもその種類、性質は多岐にわたりますが、私たちは他の施設にはない多くの知識と経験を持っています。


2.診療について

数多い皮膚がんの中でも代表的なものについて診療内容と実績を示します。

1)悪性黒色腫

皮膚がんの中でも悪性黒色腫(メラノーマ、または「ほくろのがん」などとも呼ばれます)は最も代表的なもので、非常に悪性度の高い腫瘍として恐れられています。国立がん研究センターの皮膚科は創立以来、悪性黒色腫診療の中心的施設として、患者数は他のどの施設よりも圧倒的に多く、日本人の悪性黒色腫の治療成績向上に大きな役割を果たしてきました。悪性黒色腫は皮膚のメラニン細胞や母斑細胞(ほくろ細胞)から発生し、早い時期から転移する力を持っていますので、完全に治すには早期に発見し、初回治療として十分な手術を行うことが最も重要です。またリンパ節転移の有無を小さな傷でみつけるセンチネルリンパ節(見張りリンパ節)生検という方法は、先進医療として特に限られた施設だけに認められていますが、当科では150例以上の治療を行っています。

2)有棘細胞がんと基底細胞がん

悪性黒色腫と並ぶ代表的な皮膚がんです。両者とも顔をはじめ日焼けをする部位に発生しやすく、長年にわたって受ける紫外線の悪影響の結果としてご高齢の患者さんが増えています。治療は手術で十分に切除することですが、合併症のため手術にリスクが伴う場合は別の治療法を選んだり、また手術を行う場合も顔面の変形を最小限にとどめるための工夫などを行っています。

3)乳房外パジェット病

この腫瘍は前がん状態でみつかるとよいのですが、当科には病状の進行した患者さんが数多く受診されます。乳房外パジェット病は、国際的にみても、病気の時期を判断するための病期分類(ステージ)さえつくられておらず、専門病院以外では対応の難しい疾患です。当科ではリンパ節転移のある場合の手術成績、抗がん剤による化学療法の奏効率ともに良好な成績をあげています。

4)血管肉腫

血管肉腫は非常に発生数の少ない腫瘍ですが、その悪性度は悪性黒色腫をしのぐほどです。手術の他、抗がん剤や放射線治療も効果はありますが、1つの方法で治しきることが難しいことが多く、専門知識に基づいて適切な時期に必要な治療をうまく組み合わせて行う集学的治療が必要な腫瘍です。

5)新規患者数と手術件数


皮膚腫瘍科 診療実績(疾患別初診患者数)

  2007年 2008年 2009年
悪性黒色腫 92 75 94
有棘細胞癌 25 28 36
基底細胞癌 25 33 31
汗腺癌 6 10 10
毛器官癌 7 0 1
乳房外パジェット病 19 20 21
ボーエン病 4 2 10
隆起性皮膚線維肉腫 3 5 10
血管肉腫 6 12 9
悪性線維性組織球腫 1 1 3
類上皮肉腫 0 1 0
皮膚悪性リンパ腫 6 15 13
メルケル細胞癌 2 4 3
その他(転移性皮膚癌など) 11 8 7
207例 204例 248例

皮膚腫瘍科 診療実績(手術症例数)
2007年 2008年 2009年
208例 198例 197例

主な手術術式と合計手術件数(最近2年間)
  2008年 2009年
悪性腫瘍広汎切除術 85 149
悪性腫瘍切除術 82 44
センチネルリンパ節生検 21 28
所属リンパ節郭清術 28 36
(頚部) 4 7
(腋窩) 5 11
(鼠径) 7 5
(骨盤内) 12 13
植皮術 27 34
局所皮弁術 12 17
遊離皮弁術 1 4
離断・切断術 4 5
260件 317件

6)疾患別治療成績


皮膚腫瘍科 治療成績(疾患別)

  病期 2002-2007年症例数 5年生存率(%)
悪性黒色腫 ステージIA 25 100
ステージIB 41 100
ステージIIA 21 85
ステージIIB 11 65
ステージIIC 11 76
ステージIIIA 26 61
ステージIIIB 29 49
ステージIIIC 25 60
有棘細胞癌 ステージI 39 100
ステージII 30 96
ステージIII 21 53

7)当科を受診される皆様にお伝えしたいこと

数多くの方ががんにかかり、がんに関する情報がいろいろと手に入る時代になってきましたが、私たちは、いつも自分たちの持っている専門知識を皮膚がんの患者さん、お一人お一人にできるだけ丁寧にわかりやすくお話をして、ご自身の病気や、これから受けていただく検査、治療についてよく知っていただこうと思っています。がんはこわいと思われるのは当然であると思いますし、病院に来られれば緊張なさることも多いと思いますが、どうぞ遠慮なく私たちに声をかけてください。少しでも安心して治療を受けることのできるようにお手伝いをしたいと思っています。


3.研究について

皮膚がんの治療成績向上のため、私たちはさまざまな問題に積極的に取り組んでいます。

2007年現在、当科のスタッフが主任研究者または分担研究者となっている研究を示します。

○ 厚生労働省がん研究
  (主任研究者)悪性黒色腫に対する新しい診療体系の確立に関する研究

○ 厚生労働科学研究
  がん治療のための革新的新技術の開発に関する総合的研究
  (分担研究者)画像機器を用いた皮膚悪性腫瘍に対する手術方法の開発