9-7 肺がん検診の効果の判定とその評価方法に関する研究
 
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9-7 肺がん検診の効果の判定とその評価方法に関する研究

主任研究者 東北厚生年金病院 藤村 重文


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
藤村 重文
*1 東北大学加齢医学研究所 所長
*2 東北厚生年金病院 院長
肺がん検診の効果の判定とその評価方法に関する研究
栗田 雄三
新潟県立がんセンター新潟病院 院長
肺がん検診の効果とその評価方法に関する研究
鈴木 隆一郎
大阪府立成人病センター研究所 主幹
がん検診評価方法の疫学的検討
金子 昌弘
国立がんセンター中央病院
内視鏡部呼吸器科 医長
肺がん検診の効果とその評価方法に関する研究
西井 研治
山県健康づくり財団
厚生町クリニック 診療所長
老人保健法の肺癌集団検診の有用性に関する研究
曽根 脩輔
*3 信州大学医学部放射線医学教室 教授
*2 厚生連安曇総合病院 院長
CTによる肺がん検診の効果とその評価方法システムの開発
斎藤 泰紀*4
国立仙台病院呼吸器外科 医長
科学的手法に基づいた肺癌集検の評価
本廣 昭*4
国立療養所南福岡病院外科 医長 
無治療 I 期肺がんの自然史の研究
  *1:平成 9年4月1日−平成12年3月31日
*2:平成12年4月1日−平成13年3月31日
*3:平成11年4月1日−平成12年3月31日
*4:平成 9年4月1日−平成11年3月31日



平成12年度研究報告 研究成果の要旨

今回の研究班では、複数の手法で肺がん検診の効果を検証することを目的とした。症例対照研究に関しては、群馬、新潟、岡山では住民ベースで、宮城では過去の集検受診者ベースで遂行した。診断前1年以内の肺がん検診受診の肺がん死亡に関する喫煙指数で補正したオッズ比は0.40-0.68であり、4県のうち3県で有意な肺がん死亡減少効果が示され、Pooled analysisでも、7748例の検討でオッズ比0.56(95%信頼区間:0.48-0.65)と良好な結果であった。胸部CT検診の効果の評価方法の検討に関しては、具体的なモデルを立案し、サンプルサイズおよび費用を算出した。CT検診受診者の予後調査に関しては、長野県および東京都でのCT検診受診者の追跡調査を開始し、比較的急速に増大・進行がん化した症例およびGGOでも広範なリンパ節転移を伴う症例が少数ながら存在することが明らかとなった。


平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨

今回の研究班では、複数の手法で肺がん検診の効果を検証することを目的とした。症例対照研究に関しては、群馬、新潟、岡山では住民ベースで、宮城では過去の集検受診者ベースで遂行した。診断前1年以内の肺がん検診受診の肺がん死亡に関する喫煙指数で補正したオッズ比は0.40-0.68であり、4県のうち3県で有意な肺がん死亡減少効果が示された。Pooled analysisでは、7748例の検討でオッズ比0.56(95%信頼区間:0.48-0.65)と良好な結果であった。地域相関研究に関しては、集検カバー率が70%に達すると、対照地域では上昇している肺がん死亡率が抑制に転じることが示唆された。非切除肺がんの自然史調査では、overdiagnosis biasはそれほど大きくないことが示唆された。胸部CT検診の効果の評価に関しては、具体的な案を複数立案し、コホート調査に関しては、すでに調査を開始している。

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成12年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01