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主任研究者 群馬県立小児医療センター 土田 嘉昭 研究者氏名、所属および分担研究課題
*2:平成12年4月1日−平成13年3月31日 平成12年度研究報告 研究成果の要旨 本年度も、神経芽腫の国際リスク分類に関する国際的共同研究に参加した。本年度は、各参加施設が平成11年に経験した症例175例について本研究登録用紙による集計を行い、これを平成7年〜10年に経験した症例556例に加え、計731例とし、集計、並びに、分析を行った。この731例について、国際病期分類(INSS)の登録率は90%であり、国際病理組織分類(INPC)の登録率は71%に止まった。生物学的予後因子についての登録率は、MYCN増幅が82%、1p- deletionが41%、また、DNA ploidyは58%であった。いずれの項目においても最近の登録率は至って向上しているが、過去において登録用紙に記載の欠けていた事項について、今回各施設への直接の問い合わせを行った。本年度は、これら症例の予後調査を行ったが、最も予後と強い相関を示すのは国際病理組織分類(INPC)であることが今回はじめて明らかとなり、また、1歳以上では、病期もMYCN増幅も殆ど予後との相関を示さないという予想外の新事実がはじめて明らかにされた。この間、新規薬剤であるCPT-11について小児最大耐量を決定し、第II相臨床試験へと移行することが出来た。 平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨 神経芽腫の国際リスク分類に関する国際的共同研究に参加した。この2年間、各参加施設が平成10年と11年に経験した症例311例について本研究登録用紙による集計を行い、これを平成7年〜9年に経験した症例420例に加え、計731例とした。これら症例の各登録事項について分析を行ったが、加えて、これら症例の予後調査をも行ったが、最も予後と強い相関を示したのは国際病理組織分類(INPC)であることが今回はじめて明らかとなり、また、1歳以上の症例に限れば、病期分類、MYCN増幅、DNA ploidyも予後に関して有意の差を示さないという予想外の新事実がはじめて明らかにされた。これは、最近の10年間における予後不良群に対する徹底した治療の強化と著しい成績の向上によるものである。この間、神経芽腫にとっては新規薬剤である塩酸イリノテカンについて、小児における最大耐量を決定し、第II相臨床試験へと移行することが出来た。決定された最大耐量180mg/m2/day 3日間連続投与で既に有効例が出ており、臨床プロトコールへの導入が有望と考えられる。また、recombinant human Endostatinの効果をin vivoにて検討し、実験成績解釈上複雑な実験系でありながらも、将来に希望をいだかせる結果を得た。
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更新日:2004/12/01 |