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主任研究者 国立がんセンター東病院 西脇 裕 研究者氏名、所属および分担研究課題
平成12年度研究報告 研究成果の要旨 診断面では、胸部CT検診での被曝量の軽減を目的に新しいCT機器である多列検出器型CTを用いての低線量撮影での肺野腫瘤病変の描出能を検討して、通常撮影の1/12の線量での撮影が可能であるとの報告があった。肺野小型腫瘤病変の良悪性の鑑別診断として、造影TSCTでのCT値の定量的な解析研究やダイナミックヘリカル造影CTによる経時的な濃度変化をコンピュータで3次元的定量解析した研究で、その有用性が報告された。CT下針生検の診断能向上にMPR画像を用いた報告や、100%すりガラス濃度の病変(PGGO)の長期経過観察の報告があった。治療面では、PGGOを呈する肺がんを対象にした縮小手術の臨床試験が順調に進行中であるとの報告があった。HRCTでの肺野条件画像を縦隔条件画像に変換した際の病変の面積の縮小率別の分類と予後は強く関連しているが、その際の至適な縦隔条件を検討した報告や小型肺腺がんの予後の検討も認められた。 平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨 診断面では、CT検診での被曝量軽減を目的に多列検出器型CTを使用した超低線量撮影の可能性が報告された。肺野小型病変の良悪性の鑑別診断で造影TSCTでのCT値の解析の研究、ダイナミックヘリカル造影CTによる経時的な濃度変化をコンピュータで3次元的定量解析した研究や超高速MRIによるMR血流画像を定量解析した研究が報告された。治療面では、微小腺がんをthin section CTの縦隔条件画像と肺野条件画像の変化率で予後良好例と不良例の二群に分類して手術術式の選択を提案した報告は臨床的な腺がんの亜分類として注目に値する。また、術前に腫瘍径とスリガラス濃度(GGO)の面積比などで術式を決定して、さらに術中のリンパ節の迅速組織診断や肺切除断端の迅速細胞診の結果で術式を補正する縮小手術の検討や、術中の原発巣の迅速病理診断に基づいて術式変更する縮小手術の試験が進行中であるとの報告があった。2年以上大きさ、濃度共に不変であったGGOのみの病変でも肺腺がんであったと微小腺がんのゆるやかな自然史が報告された。
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更新日:2004/12/01 |