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主任研究者 財団法人癌研究会癌研究所 坂元 吾偉 研究者氏名、所属および分担研究課題
*2:平成12年4月1日−平成13年3月31日 平成12年度研究報告 研究成果の要旨 多施設共同で過去の研究班(霞班・小山班)のプロトコ−ルに則った乳房温存療法の成績をみた。1989年7月〜1995年5月の腫瘍径3cm以下で照射併用の乳房温存療法 1,561例は、観測期間中央値77ヵ月で再発 190例、乳房内再発78例、死亡85例(乳がん死67例)で5年無病生存率90.1%、5年粗生存率95.9%、5年乳房内再発率 3.7%であった。乳房内再発に単変量及び多変量解析で有意差を認めた因子は断端陽性群に再発が高く、エストロゲン・レセプタ−陽性で補助内分泌療法施行群に再発が低かった。次にプロトコ−ルとは離れて乳房温存治療全体を検討した。1986年〜1997年の乳房温存治療 5,459例の平均観測期間49ヵ月での乳房内再発は 183例(炎症性乳がん型再発14例と非炎症性型再発 169例)で、単変量及び多変量解析でともに炎症性型再発に有意な因子は照射有りと、がん細胞のリンパ管侵襲陽性であった。再発後50ヵ月後の生存率は非炎症性型再発の96%に対し、炎症性型再発は7%(1/14)と不良であった。 平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨 過去の研究班のプロトコールに則った1989年〜95年の径3cm以下・照射併用の乳房温存療法1,561例は、観測期間中央値77ヶ月で再発190例、乳房内再発78例、死亡85例(乳がん死67例)で5年無病生存率90.1%、5年粗生存率95.9%、5年乳房内再発率3.7%であった。乳房内再発に多変量で有意な因子は断端陽性群に再発が高く、ER陽性で補助内分泌療法施行群に再発が低かった。1986〜97年の乳房温存治療全体の5,459例の平均観察期間44ヶ月の乳房内再発は183例(3.4%)、遠隔再発は222例(4.1%)である。乳房内再発後50ヶ月御の生存率は非炎症性型(169例)の96%に対し炎症性型(14例)は7%と不良であった。多変量で炎症性型再発に有意な因子は照射有りと、がん細胞のリンパ管侵襲陽性であった。1986〜97年に部分切除断端陰性で非照射の550例の平均観察期間70.5ヶ月での乳房内再発率は1.3%。乳房温存療法のための術前化学療法の適応の限界は6cmであり、効果の判定には3次元MRIが有用である。
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更新日:2004/12/01 |