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主任研究者 名古屋市立大学医学部 朝元 誠人 研究者氏名、所属および分担研究課題
*2:平成12年4月1日−平成13年3月31日 平成12年度研究報告 研究成果の要旨 食品成分の消化器発がんの修飾要因とその機序を動物実験で検索し、がん予防に有用な情報を得ることを目的とした。温州みかん由来β-クリプトキサンチン、ヘスペリジン高含有パルプ(CHRP)には舌発がん抑制効果が認められた。食道発がん高感受性のヒトプロト型c-Ha-rasトランスジェニックトラットにおいて、食道上皮過形成はアルコールの投与により有意に増加した。スナネズミの腺胃発がんにおいて、ヘリコバクターピロリ菌の強力な発がん促進作用は確認されたが、食塩の相加相乗作用は観察されなかった。N-acetylcystein、S-methylcystein及びcysteinのMeIQx誘発のラット肝発がん抑制作用とIGF-1の発現抑制の相関が見られた。ケルセチン、ケンフェロール、セサモール、カテキン、酪酸ナトリウムが用量依存的にiNOSプロモーター活性を減少させ,これらの発がん抑制作用との関連が示唆された。消化器官に種々の遺伝子発現変化をおこす大豆由来イソフラボンには明らかな発がん修飾作用は見出されなかった。PhIPには強力な大腸発がん促進作用があることが明らかとなった。 平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨 シリマリンとβ−クリプトキサンチン、ヘスペリジン高含有パルプCHRPに、舌発がんの抑制を見出した。Helicovacter pylori感染スナネズミ腺胃発がんモデルでは高塩食の有無による腫瘍発生率の差は見出されなかった。フェルラ酸、大豆由来イソフラボンとウシラクトフェリンの混合投与による大腸発がん制御作用を見出した。エチルアルコールの食道発がんプロモーション作用が確認された。NAC、SMCおよびcysteinは、MelQx誘発のラット肝発がんを抑制し、IGF-1の発現抑制と相関が認められた。発がん抑制作用をもつ物質にはCOX-2やiNOSの転写活性抑制をもつものがあることが明らかとなった。ハルマン、ノンハルマンはMelQxの肝発がん性を減弱させたが、亜硝酸は増強した。消化器官に種々の遺伝子発現変化をおこす大豆由来イソフラボンには明らかな発がん修飾作用は見出されなかった。PhIPに大腸発がん促進作用を見出した。
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更新日:2004/12/01 |