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主任研究者 国立がんセンター研究所 中釜 斉 研究者氏名、所属および分担研究課題
平成12年度研究報告 研究成果の要旨 大腸発がん感受性遺伝子がマップされたラット第16染色体上の約30 cMを含むコンジェニックラットを用いた大腸粘膜発現遺伝子のプロファイリングにより、感受性候補遺伝子を30種同定した。ウレタン誘発肺腫瘍の抵抗性遺伝子Par2がD18Mit103遺伝子座とD18Mit188遺伝子座に挟まれた約0.5cMの領域に存在することを突き止めた。DRHラットの肝発がん抵抗性に関しては、前がん病変である酵素変異フォーカスのサイズ、数、面積と高い連鎖を示す第1染色体(Drh1)と第4染色体(Drh2)のQTLが、ともに複数の抵抗性遺伝子を含んでいる可能性が示唆された。LECラットにおける肝発がん高感受性の一因としてCYP1A1 mRNA誘導能の亢進が示唆された。Eker腎発がんモデルを用いて、極く初期の前がん腎病変である変異尿細管の段階から発現する新規のがん関連遺伝子Niban遺伝子を単離・同定し、全塩基配列を決定した。Cy遺伝子による腎障害はヒトRas遺伝子により増強されることが示唆されたが、腎および乳腺発がん感受性を増強させることはなかった。 平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨 PhIP大腸発がんの感受性遺伝子領域を含むラット第16染色体D16Rat14 - D16Rat17 間の約 30 cMを有するコンジェニックラットを用いた発現遺伝子のプロファイリングにより、感受性候補遺伝子を30種同定した。ウレタン誘発肺腫瘍の抵抗性遺伝子Par2をマウス第18染色体上の約0.5cMの領域に存在することを突き止めた。DRHラットの肝発がん抵抗性に関しては、前がん病変であるGSP-P フォーカスのサイズ、数、面積と高い連鎖を示す第1染色体(Drh1)と第4染色体(Drh2)のQTLが、ともに複数の抵抗性遺伝子を含んでいる可能性が示唆された。LECラットにおける突然変異頻度の上昇が、銅蓄積による酸化ストレス負荷の上昇とCYP1A1等の遺伝子誘導によるDNA鎖切断の可能性が考えられた。Eker腎発がんモデルを用いて、初期の前がん腎病変である変異尿細管の段階から発現する新規のがん関連遺伝子Niban遺伝子を単離・同定した。Cy遺伝子による腎障害はヒトRas遺伝子により増強されることが示唆されたが、腎発がん感受性は増強させなかった。
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更新日:2004/12/01 |