11-1 高リスクがん患者の安全な周術期管理法の確立を目指した研究
 
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11-1 高リスクがん患者の安全な周術期管理法の確立を目指した研究

主任研究者 千葉大学医学部 西野 卓


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
西野 卓
千葉大学医学部 教授
高リスクがん患者の周術期管理向上に向けた研究
岡 龍弘
栃木県立がんセンター 医長
高リスクがん患者の術前評価と循環変動に関する研究
藤井 善隆
筑波大学医学専門学群 講師
抗癌剤投与患者の術後悪心・嘔吐に関する研究
赤澤 訓*1
自治医科大学 助教授
がん患者の周術期ストレスと免疫反に関する研究
中井川 泰*2
自治医科大学 講師
がん患者の周術期ストレスと免疫反に関する研究
高地 明
国立がんセンター東病院 医長
高リスクがん患者の術中術後の呼吸障害に関する研究
五反田 純
国立がんセンター中央病院 医長
高リスクがん患者の術後疼痛対策に関する研究
石川 正志
国立高知病院 医長
高リスクがん患者の周術期の集学的管理に関する研究
芳賀 克夫
国立熊本病院 医長
手術リスク評価法E-PASSを用いた術後合併症発生抑制の試み
西村 嘉裕
都立駒込病院 医長
間質性肺炎を合併する肺がんの周術期管理
金田 正徳*1
国立三重中央病院 医長
低肺機能肺癌患者の手術適応と呼吸リハビリテーション
大久保憲一*1
国立療養所岐阜病院 医長
呼吸器疾患を合併した肺癌手術の周術期管理
*1:平成11年4月1日−平成12年3月31日
*2:平成12年4月1日−平成13年3月31日



平成12年度研究報告 研究成果の要旨

本年度の主な成果は以下の通りである。1)手術評価法E-PASSが呼吸器外科領域にも適用可能であることが示された。2)アドリアマイシンによる術前化学療法は静脈麻酔薬プロポフォール投与による循環変動を修飾しない可能性が示唆された。3)全身麻酔自発呼吸下で実験的に作成した気道閉塞状態にtranstracheal insufflation (TTI)法を適用し、正常血液ガスが維持されることを明らかにした。4)大腸がんに対する腹腔鏡下手術と開腹下手術を細胞免疫応答の面から比較した結果、両者に差が無いことが示唆された。5)術前化学療法を受けたがん患者の術後の悪心・嘔吐の発生頻度が高くなり、投与期間と関連することが示唆された。6)術後疼痛対策として使用される硬膜外モルヒネには眩暈が副作用として存在することが明らかとなった。7)消化器手術後のSIRSの病態は感染症によるSIRSの病態と循環、代謝の面で異なることが示唆された。8)低肺機能および肺合併症を有する患者の肺がん手術の周術期管理について検討した。


平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨

1)新しい手術リスク評価法E-PASSが手術のリスクを評価する上で有用であると同時に、医療費の推定にも応用可能なことを明らかにした。2)術前化学療法は麻酔時に使用する静脈麻酔薬や筋弛緩薬の使用に制限を与える因子とはならないことを明らかにした。3)新しい気道確保法transtracheal insufflation (TTI)法の臨床応用について検討した。4)大腸がんに対する腹腔鏡下手術と開腹下手術を細胞免疫応答の面から比較検討した。5)術前化学療法を受けたがん患者の術後の悪心・嘔吐の発生頻度が高くなり、投与期間と関連することを明らかにした。6)術後疼痛対策として使用される硬膜外モルヒネには眩暈が副作用として存在することが明らかとなった。7)消化器手術後のSIRSの病態的特徴を明らかにした。8)低肺機能および肺合併症を有する肺がん患者の周術期管理について検討した。9)高リスク肺がん手術症例において、術前・術後の呼吸リハビリの導入が合併症の予防と離床期間の短縮に寄与することを明らかにした。

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成12年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01