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主任研究者 九州大学大学院医学研究院 岩本 幸英 研究者氏名、所属および分担研究課題
平成12年度研究報告 研究成果の要旨 骨肉腫の多施設共同プロトコールNECO-93J、95Jの治療成績は良好であったが、副作用による治療中断例が多かった。治療成績を低下させることなく、治療期間を短縮あるいは使用薬剤を減少させる新しいプロトコールの構築を行う必要がある。また、骨肉腫のうち、p53遺伝子に変異をもつものではヒストン脱アセチル化酵素阻害剤が、Rb遺伝子の変異をもつものにはtopoisomerase II阻害剤が有効である可能性がある。手術療法の検討では、術前化学療法著効例では、inadequate wideへの切除縁縮小が可能であり、特にバリアー組織の存在はより安全な切除縁縮小を可能にすることが判明した。Ewing肉腫に対してはPBSCT併用高用量化学療法が予後を改善する可能性があり、EWS-Fli1融合遺伝子をターゲットとした分子標的治療の可能性も示された。また、自殺遺伝子を用いた遺伝子治療が軟骨肉腫に対して有効な治療法となる可能性が示唆された。 平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨 骨肉腫共同プロトコールNECO-93J,95Jの治療成績は良好であったが、今後は、成績を低下させずに治療期間を短縮或いは薬剤を減少しうるプロトコールの構築を行う必要がある。骨肉腫転移例に対しては、積極的な開胸術による転移巣切除を行うことが予後改善に重要である。骨肉腫のうち、p53遺伝子に変異をもつものではヒストン脱アセチル化酵素阻害剤が、Rb遺伝子の変異をもつものにはtopoisomerase II阻害剤が有効である可能性がある。手術療法の検討では、術前化学療法著効例では切除縁縮小が可能であり、バリアー組織の存在はより安全な切除縁縮小を可能にすることが判明した。Ewing肉腫に対してPBSCT併用高用量化学療法が予後を改善する可能性があり、EWS-Fli1を標的とした遺伝子治療の可能性も示された。体幹部発生軟骨肉腫は従来の治療が有効でないため予後不良であるが、自殺遺伝子を用いた遺伝子治療が有効である可能性がある。
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更新日:2004/12/01 |