11-6 荷電粒子線を用いたがん治療の臨床応用に関する研究
 
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11-6 荷電粒子線を用いたがん治療の臨床応用に関する研究

主任研究者 国立がんセンター東病院 荻野 尚


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
荻野 尚
国立がんセンター東病院 医長
陽子線を用いたがん治療の臨床応用に関する研究
奥村 敏之
*1 筑波大学陽子線医学利用研究センター 講師
*2 茨城県立中央病院 医長
陽子線を用いたがん治療の臨床応用に関する研究 
辻井 博彦
放射線医学総合研究所 部長
重イオン線を用いたがん治療の臨床応用に関する研究
永田 靖
京都大学医学部 講師
従来型直線加速器を用いたX線によるがん治療の臨床応用に関する研究
井上 武宏
大阪大学医学部 助教授
ロボット型直線加速器を用いたX線によるがん治療の臨床応用に関する研究
菱川 良夫
兵庫県健康福祉部 参事
陽子線重イオン線を用いたがん治療の臨床応用に関する研究
*1:平成11年4月1日−平成12年3月31日
*2:平成12年4月1日−平成13年3月31日


平成12年度研究報告 研究成果の要旨

1)頭頸部がんと肝臓がんにおいて陽子線と重イオン線の治療成績を比較検討した。頭頸部がんの奏効率は陽子線で69%、炭素線で54〜73%とほぼ同等であったが、炭素線では腺癌、悪性黒色腫などで良好な治療成績であった。肝臓がんの3年生存率、3年局所制御率は陽子線、炭素線でそれぞれ61%、98%ならびに65%、80%であった。2)肝臓がんに対する荷電粒子線治療の効果・有害事象の判定基準を作成した。3)多施設共同研究に必須な荷電粒子線治療の質的保証プログラム案を作成した。4)ロボット型直線加速器による転移性脳腫瘍の治療成績を解析し、線量効果関係と腫瘍体積と局所制御の関係を明ら かにした。またX線強度変調照射におけるQAプログラム案を作成し、実施した。5)呼吸同期照射時の位置精度を検討し、平均3.5mmの移動に抑制されていることを示した。


平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨

1)頭頚部がんと肝臓がんにおいて陽子線と重イオン線の治療物理パラメータと治療成績を比較検討した。両治療法の対象は物理的側面からは同等であった。頭頚部がんの奏効率は陽子線69%、炭素線54〜73%とほぼ同等であったが、炭素線では腺癌、悪性黒色腫などで良好な治療成績であった。肝臓がんの3年生存率、3年局所制御率は陽子線、炭素線でそれぞれ61%、98%ならびに65%、80%であった。2)肝臓がんに対する荷電粒子線治療の効果・有害事象の判定基準を作成した。3)荷電粒子線治療ならびにX線強度変調照射の質的保証プログラム案を作成した。4)最先端放射線治療方法の照射位置精度を脳・頭頸部と肝臓(呼吸同期照射時の位置精度)について解析し、十分な精度が得られていることを確認した。5)X線による定位的放射線治療の治療成績を転移性脳腫瘍と肺腫瘍について解析した。

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成12年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01