11-7 新しい技術を導入した悪性黒色腫の診断と治療法の確立に関する研究
 
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11-7 新しい技術を導入した悪性黒色腫の診断と治療法の確立に関する研究

主任研究者 国立がんセンター中央病院 山本 明史


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
山本 明史
国立がんセンター中央病院 医長
新しい技術を導入した悪性黒色腫の治療法の確立に関する研究
斎田 俊明
信州大学医学部 教授
悪性黒色腫の新しい診断法と治療法の開発 
河上 裕
慶應義塾大学医学部 教授
悪性黒色腫特異抗原を利用した免疫療法
大塚 藤男
筑波大学臨床医学系 教授
悪性黒色腫のサイトカイン産生能を利用した診断と治療
土田 哲也
埼玉医科大学 教授
デルマトスコープ、超音波診断法とsentinel node technologyの研究
影下 登志郎
熊本大学医学部 助教授
リポソームを用いた悪性黒色腫に対する遺伝子治療


平成12年度研究報告 研究成果の要旨

epiluminescence microscopy(ELM)を用いた多数例の解析により、悪性黒色腫早期病変の鑑別診断にかなり有用であることを見出した。sentinel node biopsyによる検討を160例に施行し、色素法にてsentinel node同定率82%、いわゆる正診率100%であり、同リンパ節が転移陰性の場合、リンパ節廓清を施行せずに患者の予後およびQOLを保持するという方向性が見出されつつある。進行期悪性黒色腫に対して、骨髄非破壊的前処置を用いた同種造血幹細胞移植療法はgraft-versus-tumor効果が期待され、臨床試験を2例に施行し検討中である。また、悪性黒色腫特異抗原ペプチドおよび樹状細胞を用いた免疫療法は基礎研究を終え、臨床試験について倫理委員会の承認を得たので、まもなく開始検討する。さらに、リポソームを用いたIFN-β遺伝子導入による遺伝子治療も基礎研究を終え、輸送と保存性に優れた凍結乾燥遺伝子製剤が作製されたので、皮膚および脳転移を対象に臨床試験準備段階に入った。


平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨

epiluminescence microscopy(ELM)を用いた多数例の解析により、悪性黒色腫早期病変の鑑別診断にかなり有用であることを見出した。パワードプラ法による超音波診断(血流信号を流速3〜20cm/秒に設定)により、悪性黒色種の診断・鑑別法として有用であることを見出した。sentinel node biopsy による検討を160例に施行し、色素法にてsentinel node同定率82%、いわゆる正診率100%であり、同リンパ節が転移陰性の場合、リンパ節廓清を施行せずに患者の予後およびQOLを保持するという方向性が見出されつつある。進行期悪性黒色腫に対して、骨髄非破壊的前処置を用いた同種造血幹細胞移植療法はgraft-versus-tumor効果が期待され、臨床試験を2例に施行し検討中である。また、悪性黒色腫特異抗原ペプチドおよび樹状細胞を用いた免疫療法は基礎研究を終え、臨床試験をまもなく開始検討する。さらに、リポソームを用いたIFN-β遺伝子導入による遺伝子治療も臨床試験準備に入った。

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成12年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01