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主任研究者 名古屋市立大学医学部 上田 龍三 研究者氏名、所属および分担研究課題
平成12年度研究報告 研究成果の要旨 本年度の成果として1)漫性大細胞性B型リンパ腫(DLBCL)において、CD5+群が有意に予後不良であることを検証できた(p=.0004)。本群は通常化学療法は無効であり、今後CD5-DLBCLとは別個な治療戦略の必要性が明白となった。2)NK/Tリンパ腫に関して、第二次全国調査(330症例)を行った。3)t(11;18)転座MALT型リンパ腫の間期核におけるFISH法、multiplex PCR法を確立した。肺では発現頻度が高く、胃で陽性例は悪性度の高い胃リンパ腫である。4)抗CD20キメラ抗体の臨床導入研究を、再発・再燃濾胞性リンパ腫での有効性を確認。現在、未治療濾胞性リンパ腫に対する化学療法との併用試験を施行中。5)難治性リンパ腫の変異や発現異常として、a) PROX遺伝子の造血器腫瘍細胞における発現の消失が観察された。b) 多発性骨髄腫においてp16、p73のメチル化は病勢の増悪に関与が示された。体の第 II 相試験にて、有用性を確認した。 平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨 第1期として以下の成果をあげた。 1)腫瘍関連遺伝子の変異や発現異常として、MUM1、SNF5、PROX遺伝子発現、およびp16、p73遺伝子のメチル化を検討した。2)NK細胞腫瘍に関して、NK腫瘍の定義、診断基準、臨床的特徴を明確にし、全国規模の第一次・第二次実態調査を施行した。3)MALT型リンパ腫での転座関連遺伝子を間期核FISH法、multiplexPRC法にて検索する方法を確立。肺では発現頻度が高く、胃で陽性例は悪性度の高い胃リンパ腫である。4)難治性リンパ腫亜群として、サイクリンD1陽性マントル細胞リンパ腫(MCL)、未分化大細胞リンパ種ではCD56抗原の発現、び慢性大細胞性Bリンパ腫のCD5、CD10抗原陽性群が予後不良であることを実証した。5)再発・再燃低悪性度Bリンパ種に対するキメラ型抗CD20モノクローナル抗体の臨床導入を可能とした。化学療法との併用療法の作製をプロトコール開始した。
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更新日:2004/12/01 |