11-10 良好な生検所見を有する限局性前立腺がんの臨床的追跡を基盤とした病態に関する研究
 
がん研究助成金タイトルバー
がん研究助成金 計画研究 計画研究一覧へ戻る

11-10 良好な生検所見を有する限局性前立腺がんの臨床的追跡を基盤とした病態に関する研究

主任研究者 京都大学大学院医学研究科 筧 善行


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
筧 善行
京都大学大学院医学研究科 助教授
高分化、小病巣前立腺がんを予測するためのパラメーターの研究
鳶巣 賢一
国立がんセンター 部長
良好な生検所見を有する前立腺癌症例のより正確な診断法の確立に関する研究
頴川 晋
北里大学医学部 講師
PSA倍加時間と前立腺癌根治療法(手術・放射線)後の予後の検討
赤倉 功一郎 
千葉大学医学部 講師
高分化・小病巣前立腺がんの特性と治療
前田 修
大阪成人病センター 医長
高分化・小病巣前立腺がんの推移
篠原 信雄 (班友)
北海道大学医学部 講師
限局性前立腺がんの各種治療法におけるQOLの比較研究
住吉 義光
国立四国がんセンター 医長
高分化、T1-T2a前立腺癌に対する治療の現況
鈴木 孝憲*
群馬県立がんセンター 医長
臨床病期B前立腺癌に対するLH-RHアナログ治療の長期経過観察
*:平成11年4月1日−平成12年3月31日


平成12年度研究報告 研究成果の要旨

初診時の血清PSAが20ng/ml以下で、系統的生検の病理学的所見から、小病巣で比較的分化度が高いと予想される限局性前立腺がん患者において、暫時無治療経過観察(いわゆる待機療法)を行い、個々の腫瘍の増殖速度を解析する(PSA倍加時間で推定する)ことと、T1c前立腺がんの治療戦略としての待機療法の可能性を解析することを目的として、非ランダム化縦断的観察研究を計画した。平成12年1月より登録を開始し、平成13年2月までに66名が中央病理診断を受け、規準に合致した症例のうち32例が待機療法を、10例が非待機療法(手術9、放射線1)を選択した。17例が6ヶ月を経過し、6ヶ月時点でのPSA倍加時間が2年以内の症例は2例(11.8%)であった。この2例にはただちに待機療法の中止と治療開始を勧告したが、1例は患者の希望で待機療法を続行している。2001年3月末までで待機療法患者群において転移の出現は認めていない。


平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨

初診時血清PSAが20ng/ml以下で、系統的生検の病理学的所見が、小病巣で比較的分化度が高いと予想される限局性前立腺がん患者において、暫時無治療経過観察(いわゆる待機療法)を行い、個々の腫瘍の増殖速度をPSA倍加時間で推定することと、T1c前立腺がんの治療戦略としての待機療法の可能性を解析することを目的として、非ランダム化縦断的観察研究を計画した。平成12年1月より登録を開始し、平成13年2月までに66名が中央病理診断を受け、規準に合致した症例のうち32例が待機療法を、10例が非待機療法(手術9、放射線1)を選択している。2001年3月までで待機療法患者群において転移の出現は認めていない。その他成果として、1997年7月以前に待機療法を選択された78例のコホート解析、日本人限局性前立腺がんの患者の治療に伴う疾患特異的QOL調査票の作成と信頼性・妥当性テストなどを遂行した。

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成12年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



前の研究へ   次の研究へ

| がん研究助成金トップへ |


更新日:2004/12/01