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主任研究者 国立がんセンター研究所支所 落合 淳志 研究者氏名、所属および分担研究課題
*2:平成11年4月1日−平成12年3月31日 平成12年度研究報告 研究成果の要旨 本年度はヒトがん組織を用い、がん悪性度評価、血管新生機構、間質分解阻害機構およびHGFアンタゴニストによる腫瘍抑制について検討し以下の成果を得た。1)ヒトがんの間質成分(線維芽細胞、新生血管)の増殖性ががんの悪性度と強く相関し、2)大腸がんおよび胃がん細胞はマクロファージ増加因子(MCP-1)を産生し、マクロファージは血管新生因子インターロイキン8(IL-8)を産生していることを初めて明らかにした。また肺線維化にはマスト細胞が関わっていることが示された。3)ヒト脳グリオーマの進展にMT1-MMPの活性化が、脳基質プロテオグリカン分解にはADAMTS4とMMP2が重要な役割を果たしていることを明らかにした。4)HST-1/FGF4が精子形成能に重要であり、精子毒性剤に対し抑制効果を有することを明らかにした。5)ヒト膵がん株を用いた動物腹膜播腫モデルを作製し、HGFのアンタゴニスト(NK4)が腹膜播腫抑制する事を示した。 平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨 がん発生・進展過程に関わるがん間質相互作用の分子機構を明らかにするために、試験管内および動物モデルを作製するとともに、実際のヒトがん組織を用いてがん間質形成に関わる細胞および分子機構を検討し以下の成果を得た。1)試験管内および動物モデルを作製し、ヒトがん間質相互作用を検討のモデルを確立した。2)大腸および胃がんにおける血管新生にはマクロファージよりのIL-8が、また肺繊維化にはマスト細胞によるbFGFが重要な役割を果たしていることを明らかにした。3)がん進展には各種MMPおよびMT-MMPが重要な役割を果たし、悪性グリオーマの脳基質プロテオグリカン分解にはADAMTS4とMMP2が重要な役割を果たしていることを明らかにした。4)HST-1/FGF4が精子形成に重要であり、精子毒性剤に対し抑制効果を有することを明らかにした。5)HGFのアンタゴニスト(NK4)は動物腹膜播種モデルの腹膜播種抑制と血管新生を抑制する事を示した。
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更新日:2004/12/01 |