11-15 肝細胞がんに対する肝動脈塞栓療法の延命効果に関する研究
 
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11-15 肝細胞がんに対する肝動脈塞栓療法の延命効果に関する研究

主任研究者 国立がんセンター中央病院 岡田 周市


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
岡田 周市
国立がんセンター 医長
肝細胞がんに対する肝動脈塞栓療法
税所 宏光
千葉大学医学部 教授
肝細胞がんに対する肝動脈塞栓療法の非がん部に及ぼす影響
田中 克明
横浜市立大学医学部 教授
肝細胞がんに対する肝動脈塞栓療法の効果判定としての経静脈性造影エコ−法の有用性
春日井 博志
大阪府立成人病センター 医長
肝細胞がんに対する肝動脈塞栓療法の適応と限界
工藤 正俊
近畿大学医学部 教授
肝細胞がんに対する肝動脈塞栓療法・肝動注化学療法後の結節内血流の残存経過と予後
佐田 通夫
久留米大学医学部 教授
肝細胞がんの臨床的悪性度評価と内科治療
池田 泰治
国立病院九州がんセンター 医員
肝細胞がんに対する肝動脈塞栓療法と動注化学療法の適正かつ効果的な選択による延命効果
瀬川 徹*
国立療養所村山病院 医長
肝がん切除後の残肝再発に対する肝動脈塞栓療法のCTによる治療効果の判定割
黒澤 和平*
国立大阪病院 医員
進行肝細胞がんに対する肝動脈塞栓療法・経皮的エタノール注入療法の効果
*:平成11年4月1日−平成12年3月31日


平成12年度研究報告 研究成果の要旨

主な研究成果は 1)共同研究「肝細胞がんに対する肝動脈塞栓療法(TAE)と肝動注化学療法(TAI)の無作為化比較試験」では、患者の登録を継続し、これまでに69例が登録されたこと(2001年3月現在)、2)SMANCSとlipiodolを用いたTAEとTAIの治療成績を比較検討し、TAEは TAIに比べ治療直接効果は優れるが、肝毒性が強く認められたこと、3)TAE 例において生存期間の30%以上の短縮に関与する因子は、年齢、HCV 抗体、血清albumin値、門脈腫瘍栓、血清α-fetoprotein値であったこと、4)TAE例の5年生存率は23%であり、無治療例の4%に比べ良好であったこと、5)マルチスライスCT搭載アンギオCTシステムを用いて、超選択的なTAEやTAIが可能であること、6)TAEの効果判定に造影超音波が有用であること、7)肝切除例において術前TAEが延命に寄与しないこと、などである。


平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨

主な研究成果は 1)共同研究「肝細胞がんに対する肝動脈塞栓療法(TAE)と肝動注化学療法(TAI)の無作為化比較試験」では、患者の登録を継続し、これまでに69 例が登録されたこと(2001年3月現在)、2)SMANCSとlipiodolを用いたTAEとTAIの治療成績を比較検討し、TAEは TAI に比べ治療直接効果は優れるが、肝毒性が強く認められたこと、3)TAE例において生存期間の30%以上の短縮に関与する因子は、年齢、HCV抗体、血清albumin値、門脈腫瘍栓、血清α-fetoprotein値であったこと、4)TAEの適応とされている肝細胞がん例(腫瘍径2-5cm、門脈腫瘍栓なし、肝予備能良好(Child-PughのGradeA,B)のうち、無治療で経過が観察された14例の3年生存率が17%であったこと、5)マルチスライス CT 搭載アンギオCTシステムを用いて、超選択的なTAEやTAIが可能であること、6)TAEの効果判定に造影超音波が有用であること、などである。

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成12年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01