11-20 がん生存者の社会的適応に関する研究
 
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11-20 がん生存者の社会的適応に関する研究

主任研究者 国立がんセンター研究所 山口 建


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
山口 建
国立がんセンター研究所 副所長
がん生存者の社会復帰を妨げる要因に関する研究
新海 哲
国立がんセンター東病院 部長
がん生存者に必要な情報提供に関する研究
菅原 聡美*1
国立がんセンター中央病院 副看護部長
がん看護協力の普及に関する研究
小澤 桂子*2
国立がんセンター中央病院 副看護婦長
がん生存者の社会的適応を促進する看護援助に関する研究
吉村 公雄
国立がんセンター研究所 研究員
本邦におけるがん生存者統計に関する研究
細川 鎮史*3
国立病院四国がんセンター 医師
四国地区におけるがん生存者の実態把握に関する研究
遠藤 久之*4
国立病院四国がんセンター 医師
四国地区におけるがん生存者の実態把握に関する研究
中原 保治
国立姫路病院 医長
肺がん生存者の社会的適応に関する研究
永利 義久
立病院九州がんセンター 医師 
小児がん生存者の社会的適応に関する研究
森山 康弘*1
国立呉病院 医員
血液腫瘍の長期生存者における後遺症の研究
*1:平成11年4月1日−平成12年 3月31日
*2:平成12年4月1日−平成13年 3月31日
*3:平成11年4月1日−平成11年12月31日
*4:平成12年1月1日−平成13年 3月31日


平成12年度研究報告 研究成果の要旨

本邦におけるがん生存者対策を進めるため、がん生存者研究 (cancer survivorship research)を実施した。まず、1999年末の時点におけるがん生存者の実態は、長期がん生存者(診断後5年以上、25年未満)が161万人、5年未満がん生存者(診断後5年未満)が115万人と推計された。がん種別では、長期がん生存者で、胃がん、乳がん、結腸がん、子宮がん、直腸がん、膀胱がんの上位6種が全長期生存者の75%を占め、5年未満生存者では、胃がん、結腸がん、乳がん、直腸がん、肺がん、肝臓がんで70%を占めた。さらに、2015年における生存者数予測では、長期がん生存者及び5年未満がん生存者の実数はほぼ倍増すると予測された。がん生存者対策では、対象となるがん種が、死亡者数、罹患者数のそれと大きく異なる点を配慮することが重要である。長期がん生存者に関する調査においては、その多くが、医療従事者が考えている以上に、再発に関する精神的・心理的な不安を感じていることが明らかになった。また、がん医療に従事する看護職を対象とした調査では、長期がん生存者という視点が、十分に認識されていない傾向が示された。


平成11年度〜12年度総合研究報告 研究成果の要旨

がんを克服し、あるいは治療を受けながら社会で暮らすがん患者をがん生存者と呼ぶ。本邦におけるがん生存者の実態は明らかにされていない。本研究では、がん生存者対策を進める目的で、がん生存者研究(cancer Survivorship research)を実施した。まず、1999年末の時点におけるがん生存者の実態は、長期がん生存者(診断後5年以上、25年未満)が161万人、5年未満がん生存者(診断後5年未満)が115万人と推計された。がん種別では、長期がん生存者で、胃がん、乳がん、結腸がん、子宮がん、直腸がん、膀胱がんの上位6種が全長期生存者の75%を占め、5年未満生存者では、胃がん、結腸がん、乳がん、直腸がん、肺がん、肝臓がんで70%を占めた。さらに、2015年における生存者数予測では、長期がん生存者及び5年未満がん生存者の実数はほぼ倍増すると予測された。がん生存者対策では、対象となるがん種が、死亡者数、罹患者数のそれと大きく異なる点を配慮することが重要である。長期がん生存者に関する調査においては、その多くが、医療従事者が考えている以上に、再発に関する精神的・心理的な不安を感じていることが明らかになった。

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成12年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01