12-6 環境中の新しい変異原・発がん物質の検索とその生物活性
 
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12-6 環境中の新しい変異原・発がん物質の検索とその生物活性

主任研究者 静岡県立大学薬学部 糠谷 東雄


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
糠谷 東雄
静岡県立大学薬学部 助教授
環境中の新しい変異原・がん原物質の分離同定
木苗 直秀
静岡県立大学食品栄養科学部 教授
水中の新しい変異原物質の検索と毒性検定
澤西 啓之
北陸大学薬学部 教授
新しい変異原・発がん物質の構造証明と発生メカニズムの解明
大江 武
京都女子大学家政学部 教授
PBTAタイプ変異原の分布とSCEからみた生物活性
多田 敦子
国立がんセンター研究所 研究員
環境中の新しい変異原・発がん物質の生物活性
藤田 健一
北海道大学大学院薬学研究科 助手
環境中の新規な変異原物質のヒトにおける変異原性の予測


平成12年度研究報告 研究成果の要旨

福井県下の狐川河川水で新たに確認された2種類の変異原物質について、合成による構造証明を行い、ジエチルアミノ基及びジアリルアミノ基を持つPBTAタイプ化合物と同定した。PBTAタイプの変異原物質は産業排水が主な要因であること、排出濃度及び変異原性に対する寄与率はPBTA-3>-4>-2>-5の順で、水域環境への4化合物の排出量が年間約5.6 kgと試算された。PBTA-1及び-2のSCE誘発能は有意な値を示した。PBTA誘導体のヒトにおける毒性を予測する為に、ヒトCYPとNADPH-CYP還元酵素を同時に発現するサルモネラ菌株を用いて変異原試験を行い、全てのPBTA誘導体がヒトCYP1A1によりほぼ特異的に代謝的に活性化された。O-アセチル転移酵素及びヒトのN-アセチル転移酵素の関与は、CYP1A1と共存する場合にのみで認められた。5-ヒドロキシトリプタミンとL-システインを亜硝酸処理した反応液から、新規の変異原物質(2HDIE)を分離した。生体内のMaillard反応を想定し、各種アミノ酸と糖を、そのモデル条件下で反応させた時の変異原性の発現と生成物を調べた。

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成12年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01