12-12 食道がん、頭頸部がんのリスクとアルコール代謝酵素の関連に関する研究
 
がん研究助成金タイトルバー
がん研究助成金 計画研究 計画研究一覧へ戻る

12-12 食道がん、頭頸部がんのリスクとアルコール代謝酵素の関連に関する研究

主任研究者 国立療養所久里浜病院 横山 顕


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
横山 顕
国立療養所久里浜病院
消化器科医長
食道癌、頭頸部癌の発癌個体差に関するアルコール代謝関連酵素等の遺伝子多型に基づく分子疫学研究
加藤 抱一
国立がんセンター中央病院
特殊病棟部長
食道癌のリスクとアルコール代謝酵素に関する研究
羽田 達正
国立がんセンター東病院
頭頸科医員
頭頸部がんの発生とアルコール代謝酵素の関連に関する研究
武藤 学
国立がんセンター東病院 内科医員
口腔内細菌叢とホストにおけるアルコール代謝と頭頸部・食道の発癌に関する研究
大森 泰
川崎市立川崎病院 外科医長
食道癌におけるアルコール代謝関連酵素・薬物代謝酵素の遺伝子多型と発癌リスクの関連及び癌遺伝子との関連についての検討
横山 徹爾
東京医科歯科大学難治疾患研究所
社会医学部門(疫学)助手
調査票の妥当性検討およびデータの管理・解析
辻仲 利政
国立大阪病院 外科部長
食道癌患者におけるアルコール代謝酵素の多型性に関する基礎的臨床的研究


平成12年度研究報告 研究成果の要旨

本年度は食道・頭頸部がん188例、対照535例を登録した。男性飲酒者ではALDH2ヘテロ欠損で食道がんは11倍、頭頸部がんは6倍リスクが上昇した。日本酒換算0-1合未満のALDH2正常型の男性を基準とすると、ALDH2正常型では3合以上でも20倍の食道がんリスクであったが、ALDH2ヘテロ欠損型では1-2.9合で46倍、3合以上では164倍であった。現在・過去の飲酒で赤くなる体質を聞いてALDH2欠損を判定する方法は、感度・特異度とも89%と高い妥当性を示した。赤くならない人では、3合以上の飲酒で食道がんリスクは11倍であったが、現在か過去に赤くなった人では、1-2.9合で21倍、3合以上で94倍であった。ALDH2欠損が食道多発異形成に関与することも示された。アセトアルデヒドを産生するナイセリア菌をマウスに生着させ、アルコール摂取で腫瘍が発生するかの実験を開始した。アセトアルデヒドのDNA障害の指標となるN2-Ethyl-Gの測定系を確立した。

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成12年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



前の研究へ   次の研究へ

| がん研究助成金トップへ |


更新日:2004/12/01