11指-2 呼吸器悪性腫瘍に対する標準的治療確立のための多施設共同研究
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11指-2 呼吸器悪性腫瘍に対する標準的治療確立のための多施設共同研究

主任研究者 国立がんセンター中央病院 西條 長宏


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
西條 長宏
国立がんセンター中央病院 部長
肺がんに対する標準的治療の確立
森 清志
栃木県立がんセンター 医長
進行肺癌に対する集学的治療と標準的治療の確立
西脇 裕
国立がんセンター東病院 部長
進行した呼吸器悪性腫瘍に対する標準的治療と支持療法
渡辺 古志郎
横浜市立市民病院 部長・副病院長
肺小細胞がんに対する標準的治療法の確立、進行肺小細胞がんに対する有効な治療の開発
野田 和正
神奈川県立がんセンター 部長
切除不能の進行肺がんに対する集学的治療
横山 晶
新潟県立がんセンター 部長
進行肺癌の化学療法の研究
杉浦 孝彦
愛知県がんセンター 部長
肺がんの集学的治療に関する研究
根来 俊一
大阪市立総合医療センター 部長
進行肺癌に対する集学的治療
中村 慎一郎*1
大阪府立成人病センター 医長
進行肺癌に対する化学療法
今村 文生*2
大阪府立成人病センター 医長
進行肺癌に対する化学療法
松井 薫
大阪府立羽曳野病院 部長
肺癌に対する効果的な治療戦略の確立と予後因子の検討
福岡 正博
近畿大学医学部 教授
肺癌化学療法に関する基礎的、臨床的研究
河原 正明
国立療養所近畿中央病院 部長
進行肺癌に対する集学的治療の研究
加藤 治文
東京医科大学 教授
呼吸器悪性腫瘍に対する外科的切除を含む標準的治療確立
土屋 了介
国立がんセンター中央病院 部長
呼吸器悪性腫瘍に対する外科的治療を含んだ標準的治療確立のための臨床試験
永井 完治
国立がんセンター東病院 医長
進行肺癌に対する手術療法を中心とした集学的治療
光富 徹哉
愛知県がんセンター 部長
肺癌治療成績向上のためのバイオマーカー応用の可能性
多田 弘人
大阪市立総合医療センター 部長
肺がん切除例の集学的治療
吉村 雅裕*1
兵庫県立成人病センター 医長
肺癌に対する拡大区域切除の妥当性
松岡 英仁*2
兵庫県立成人病センター 医長
肺癌に対する拡大区域切除の妥当性
一瀬 幸人
国立病院九州がんセンター 医長
肺癌切除例を対象とした集学的治療の有用性
小池 輝明
新潟県立がんセンター新潟病院 部長
肺がんにおける外科的標準的治療確立の研究
藤村 重文*3
東北大学加齢医学研究所 教授
血管新生抑制剤による肺癌のAdjuvant therapyに関する研究
近藤 丘*4
東北大学加齢医学研究所 教授
血管新生抑制剤による肺癌のAdjuvant therapyに関する研究
*1:平成12年4月1日−平成12年5月31日
*2:平成12年6月1日−平成14年3月31日
*3:平成12年4月1日−平成12年6月30日
*4:平成12年7月1日−平成14年3月31日


平成13年度研究報告 研究成果の要旨

胸腔内細胞陽性非細胞がん切除例に対するhypotonicシスプラチン処理の有無の比較試験を行った(JCOG9403)。初再発としてのがん性胸膜炎の出現頻度はシスプラチン投与により低下したが両群の生存期間には差を認めなかった。cN2非小細胞がんに対する術前放射線化学療法の検討(JCOG9805)では6例エントリー中2例に治療関連死を認め症例集積を中止した。ED小細胞がんに対する同じ抗がん剤を用いた2通りの併用化学療法スケジュールによる比較試験の結果(JCOG9902-DI)、奏効率、有毒事象の頻度に差を認めなかった。LD-小細胞がんに対する1コースのEP療法と放射線治療後イリノテカン+シスプラチンを投与する治療法はfeasibleであり抗腫瘍効果も高かった。切除不能局所進行非小細胞がんに対する放射線化学療法の意義をJCOGプロトコールに入った症例につきretrospectiveに解析した。MSTは16.1カ月、5年生存率は14.4%であった。


平成11年〜13年度総合研究報告 研究成果の要旨

進展型小細胞がんに対しCPT-11 + cisplatinの併用は従来の標準的治療であるVP-16+cisplatin併用療法よりも優れた治療成績を示した(JCOG9511)進展型小細胞がんに対しCPT-11+VP-16+cisplatinを用いた毎週投与及び3週間隔投与の2通りの併用化学療法スケジュールによる比較試験の結果、奏効率、有害反応の頻度に差を認めなかったが生存期間では3週間隔投与の場合の方が良好な傾向であった(JCOG9902-DI)。限局型小細胞がんに対する1コースのEP療法と、放射線治療終了後CPT-11 + cisplatinを投与する治療法はfeasibleであり抗腫瘍効果も高かった。肺小細胞がん(病理病期 I, II, IIIA)に対する術後化学療法のfeasibilityと予後を検討した登録52症例中5年生存率はpI, II, III期でそれぞれ77%、38%、39%でI期例が有意に良好であった。pN2肺非小細胞がんに対する術後化学療法の延命効果は証明されなかった(JCOG9304)。またcN2肺非小細胞がんに対する術前化学療法の効果も証明されなかった(JCOG9209)。JCOG9304に登録された症例におけるP53遺伝子異常はN2肺がん術後補助化学療法効果に影響を与えなかった(JCOG9304A)、がん性胸膜炎に対するブレオマイシン vs OK-432 vs VP-16 + cisplatinの第II相比較試験ではOK-432投与群における局所制御率が良好であった。

平成12年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成13年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01