11指-5 動物による発がん性評価のための新手法の確立とその意義に関する研究
 
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11指-5 動物による発がん性評価のための新手法の確立とその意義に関する研究

主任研究者 財団法人佐々木研究所 黒川 雄二


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
黒川 雄二
財団法人佐々木研究所 理事長
プロト型H-ras遺伝子導入マウスを用いた短期in vivo assay系の開発
井上 達
国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 部長
遺伝子改変動物の発がん性特性研究
林 真
国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 部長
トランスジェニックマウスを用いた突然変異の解析手法の応用
勝木 元也*1
東京大学医科学研究所 教授
遺伝子操作マウスによる発がん性の評価
臼居 敏仁
財団法人実験動物中央研究所 研究員
遺伝子改変動物を用いた短期発がん性試験法に関する研究
石川 隆俊*2
東京大学医学部 教授
遺伝子改変動物(transgenic-及びknockout mouse)を用いた新しい短期・中期試験法の開発と確立
津田 洋幸
国立がんセンター 部長
遺伝子改変マウスおよびラットを用いた中期多臓器発がんモデルの開発
川森 俊人
国立がんセンター 室長
大腸発がんの短・中期試験法に関する研究
高橋 智*1
名古屋市立大学医学部 助教授
早期多臓器発がん試験法の開発
二口 充*3
名古屋市立大学医学部 助手
早期多臓器発がん試験法の開発
小西 陽一*1
奈良県立医科大学 総合研究施設長
肝障害を伴う内因性ラット肝発癌系を利用した発がん性評価の為の新手法の確立とその意義に関する研究
中江 大*3
奈良県立医科大学 助教授
肝障害を伴う内因性ラット肝発癌系を利用した発がん性評価の為の新手法の確立とその意義に関する研究
広瀬 雅雄
国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター 部長
細胞増殖を指標とした非遺伝子障害性発がん物質の短期検索法の開発
前川 昭彦
財団法人佐々木研究所 部長
雌生殖器を標的とする中期発がん試験法の改良・確立
*1:平成11年4月1日−平成13年3月31日
*2:平成11年4月1日−平成12年3月31日
*3:平成13年4月1日−平成14年3月31日



平成13年度研究報告 研究成果の要旨

本研究は、ヒトがん発生要因化学物質の検索に有用な、動物を用いた新しい試験法の開発と確立を目的としている。 1)遺伝子改変動物を用いる方法では、ヒトプロト型H-ras遺伝子導入マウスにBHTを組み合わせたrasH2/BHTモデル, C3H背景のp53欠失C3H/Heモデル, ヒトプロト型H-ras遺伝子導入ラットモデル, p53欠失/rasH2二重遺伝子操作動物モデルが開発され、その有用性が示された。また、MutaMouseを用いた突然変異のシークエンス解析、種々のras群遺伝子改変動物の解析によって、発がん過程における突然変異あるいはras遺伝子群の役割を明らかにした。 2)従来のげっし類を使った短・中期試験法では、新しく開発された雄ラットにPGE2を組み合わせた大腸発がん検出系、雌ラットを用いた多臓器発がん試験系、コリン欠乏アミノ酸食ラット肝発がん系に肝部分切除を組み合わせた試験系、ラットおよびマウス二段階子宮発がん試験系の有用性が示された。また、ラット肝ペルオキシゾーム増殖過程に関与する新たな遺伝子産物の発現特性について検討した。


平成11年〜13年度総合研究報告 研究成果の要旨

本研究は、ヒトがんの発生要因化学物質の検索に有用な、動物を用いた新しい試験法の開発と確立を目指してきた。1)遺伝子改変動物を用いる方法では、ヒトプロト型 H-ras (rasH2)導入マウスでの導入rasの構成的発現が初めて確認され、rasH2にBHT投与を組み合わせた肺発がんモデル、C3H背景のp53欠失マウスの確立、ヒトプロト型H-ras導入ラットモデルの樹立、p53欠失/rasH2導入モデルの開発等で有用性が示され、MutaTMMouseを用いた突然変異部分の塩基配列解析も進んだ。2)げっし類を使った短・中期試験法では、雄ラットにPGE2を組み合わせた大腸発がん検出系、雌ラットの多臓器発がん試験系、コリン欠乏食と肝部分切除を組み合わせたラット肝発がん試験系、ラット及びマウスの二段階子宮発がん試験系がそれぞれ開発された。ラット肝ペルオキシゾーム増殖過程に関与する新たな遺伝子産物の発現特性についての検討も進んだ。

平成12年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成13年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01