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主任研究者 国立がんセンター中央病院 斉藤 大三 研究者氏名、所属および分担研究課題
平成13年度研究報告 研究成果の要旨 臨床的長期観察研究の結果は、H. pylori除菌が胃癌の発生を抑制する可能性を示唆した。また、胃前癌状態である萎縮性胃炎、胃腺腫も除菌により低率ながら改善した。H. pylori感染胃粘膜では、胃発癌に関与するp53、MDM2遺伝子異常および胃粘膜透過性の亢進が認められた。しかし、H. pylori感染による胃炎の程度は菌株、動物種、高塩食等に影響され、また酸度がH. pyloriの遺伝子変異に関与する結果は、胃発癌における菌側・宿主・環境の三要因の相互作用の研究の重要性を示唆した。胃MALTリンパ腫に関しては、その発癌機序としてHSP60抗原刺激により発現が増加する細胞接着因子や細胞傷害に関連する遺伝子の関与が示唆された。また、除菌療法のより正確な評価および予後予測には、従来の組織学的評価に、内視鏡的(萎縮様褪色粘膜)および分子生物学的(API- MALT1キメラ、アポトーシス関連分子、テロメア・細胞周期関連遺伝子の有無など)評価を加味することの有用性が見い出された。 平成12年〜13年度総合研究報告 研究成果の要旨 臨床的長期観察研究の結果は、H. pylori除菌が胃癌の発生を抑制する可能性を示唆した。また、胃前癌状態である萎縮性胃炎、胃腺腫も除菌により低率ながら改善した。H. pylori感染胃粘膜では、胃発癌に関与するp53、MDM2遺伝子異常および胃粘膜透過性の亢進が認められた。一方、H. pylori感染による胃炎の程度は菌株、動物種、高塩食等に影響され、また酸度が H. pyloriの遺伝子変異に関与する結果は、胃発癌における菌側・宿主・環境の三要因の相互作用の研究の重要性を示唆した。胃MALTリンパ腫に関しては、その発癌機序としてHSP60抗原刺激により発現が増加する細胞接着因子や細胞傷害に関連する遺伝子の関与が示唆された。また、除菌療法のより正確な評価および予後予測には、従来の組織学的評価に、内視鏡的(萎縮様褪色粘膜)および分子生物学的(API- MALT1キメラ、アポトーシス関連分子、テロメア・細胞周期関連遺伝子の有無など)評価を加味することの有用性が見い出された。 平成12年度研究成果の要旨
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更新日:2004/12/01 |