10-36 発がんにおける炎症の役割に関する研究
 
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10-36 発がんにおける炎症の役割に関する研究

主任研究者 国立がんセンター研究所支所 江角 浩安


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
江角 浩安
国立がんセンター研究所支所 支所長
炎症性活性酸素の発生機構と発がんにおける生物効果に関する研究
赤池 孝章
熊本大学医学部 助教授
感染・炎症における遺伝子損傷機構の解析
佐々木 信哉*5
東京大学大学院薬学部 助手
ノックアウトマウスにおける腸腫瘍形成機構の研究
中西 速夫*4
愛知県がんセンター 室長
Helicobacter pylori等の胃発癌における役割に関する研究
傳田 阿由美
奈良県立医科大学附属がんセンター 講師
In vivoにおけるcyclooxygenase-2の変動と発がんの修飾の研究
小川 久美子
名古屋市厚生院 副部長
誘発ラット膀胱炎症性病変および腫瘍性病変の研究
宇根 良衛*4
*1 国立札幌病院北海道がんセンター 医長
国立療養所西札幌病院
炎症性細胞による腫瘍のprogression*1
がん細胞のプログレッションにおける好中球の関与
菅野 純*4
国立医薬品食品衛生研究所 室長
大腸プロスタグランディン産生と炎症性変化の実験的検討
近藤 建*1
国立名古屋病院 医長
Grastritis Cystica Polyposaの残胃癌発生における意義
稲垣 豊*2
国立金沢病院 内科
TGF-βおよびSmad proteinによるコラーゲン遺伝子の転写制御
池原 譲*6
愛知県がんセンター 研究員
Helicobacter pylori 等の胃発癌における役割に関する研究
岡田 太*3
北海道大学遺伝子病制御研究所 病態研究部門癌病態分野助手
炎症によるヒト大腸腺腫細胞のがん化機構
鈴木 雅之*3
国立病院東京医療センター 消化器科医員
胃粘膜の癌化過程における活性酸素増殖因子の役割についての研究
*1:平成10年4月1日−平成11年3月31日
*2:平成11年4月1日−平成12年3月31日
*3:平成13年4月1日−平成14年3月31日
*4:平成10年4月1日−平成12年3月31日
*5:平成10年4月1日−平成13年3月31日
*6:平成12年4月1日−平成14年3月31日

 
平成13年度研究報告 研究成果の要旨
 
ベンツピレンにより誘導された線維肉腫の浸潤転移が主に間質側で作られるNOによりを促進されることを遺伝子欠損マウスで明らかにした。NOは培養ヒト大腸腺種細胞の発がんも誘導したNOはペルオキシニトライトを作り突然変異を誘導することをサルモネラでも証明した。ヘリコバクター菌感染にはSeとLe遺伝子の多型が危険因子として関与するが胃がん患者ではこれ以外の要因の関与が大きいことを明らかにした。マウスを用いたコリン欠乏食発癌モデルを確立した。ウラシル結石による膀胱の炎症でhMLH2,MGMTが発現増強されることが解った。


平成12年〜13年度総合研究報告 研究成果の要旨

頭頚部腫瘍患者でALDH2-2の遺伝子は二次発がん危険度であること、Neisseria が高いADH活性、アセトアルデヒド産生能を持つこと、腸上皮化生はチトクロームp450を発現する事など炎症や前がん病変の新しい意味の発見をした。線維肉腫の浸潤転移が主に間質側で作られるNOで促進されること、NOは培養ヒト大腸腺種細胞の発がんを誘導し、好中球も大きな役割を果たすことを見いだした。NOはペルオキシニトライトを作り突然変異を誘導することをセンダイウイルス、哺乳動物、サルモネラで証明した。プロスタグランディンの炎症に関わる反応の一部は核内受容体を通じて媒介されることを見出した。Smad4 (DPC4)の大腸がん進展への関与の解明をした。ヘリコバクター菌感染にはSeとLe遺伝子の多型が危険因子として関与するが胃がん患者ではこれ以外の要因の関与が大きいことを明らかにした。コリン欠乏食マウス発癌モデルを確立した。ウラシル結石の膀胱炎症でhMLH2,MGMTが発現増強されることが解った。

平成12年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成13年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01