![]() |
||||||||||||||||||||||
主任研究者 明治薬科大学 齋藤 政樹 研究者氏名、所属および分担研究課題
平成13年度研究報告 研究成果の要旨 研究成果を要約すると、 1)骨形成因子BMP-2は細胞周期をG1期に停止させ、Bcl-XL転写を制御してアポトーシス誘導により骨髄腫細胞を増殖抑制した。多発性骨髄腫の新しい治療薬として期待された。 2)骨髄系細胞分化に重要なZinc Finger蛋白MZF-1の転写活性に、PML或いはPODが関与していることを明らかにした。 3)ヒト肺癌細胞を分化誘導物質DMSOで処理すると接着性増加と形態変化が生じ、低濃度DMSOはIFNa感受性の著増を引き起こした。分化誘導剤との併用で癌治療におけるIFNaの有用性を拡大できる。 4)カルボン酸構造を持たない新奇合成レチノイドの開発並びに非ステロイド型・非アニリド型の新規抗アンドロゲン、イソキサゾロン系化合物群の創製に成功した。特にISOB、ISOP-4はアンドロゲン依存性シオノギがん細胞に対してフルタミドに勝る強力な増殖阻害活性を持ち、ヒト前立腺がん細胞に対しても増殖阻害・抗アンドロゲン活性を示した。ホモフタルイミド構造を有する新規血管新生阻害剤群の創製に成功し、(R)-メチルサリドマイドがCOX-2特異的な阻害剤として得られた。 5)ヒト白血病細胞K562及び多剤耐性細胞株K562/DOXで、CPT-11処理後にDNAトポイソメラーゼIIα遺伝子及びRARα遺伝子の協調的発現上昇が認められ、CPT-11によるDNAトポイソメラーゼII阻害剤及びレチノイン酸に対する感受性増強が示された。 6)生体膜分子ガングリオシドGM3は細胞内で粒子状マイクロドメインを形成し、粒子として外界に放出される現象を電顕画像として捉えた。GM3合成酵素遺伝子をヒト大腸癌細胞に導入するとアポトーシスが誘導され、遺伝子2次産物GM3の増大がアポトーシスの第一義的意義を持つことが判明した。 平成12年度研究成果の要旨
|
||||||||||||||||||||||
![]() ![]() | がん研究助成金トップへ | |
||||||||||||||||||||||
更新日:2004/12/01 |