12-3 乳がん、大腸がんの家族内集積性に関する研究
 
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12-3 乳がん、大腸がんの家族内集積性に関する研究

主任研究者 大阪大学医学部 三好 康雄


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
三好 康雄
大阪大学大学院医学研究科 助手
乳がん・大腸がんに関する易罹患性の遺伝子診断
福富 隆志
国立がんセンター 医長
乳癌の家族内集積性に関する研究
佐伯 俊昭
*1 国立がんセンター東病院 医長
*2 国立病院四国がんセンター 医長
散発性乳がん患者における遺伝子異常
岩瀬 弘敬
名古屋市立大学医学部 助教授
乳がんの易罹患性と遺伝子多型
高田 穣
川崎医科大学 教授
がん患者で発見されたBRCA2遺伝子変異の機能解析
清水 弘之
岐阜大学医学部 教授
乳癌のリスク診断をめざした疫学研究
*1:平成13年4月1日−平成13年8月31日
*2:平成13年9月1日−平成14年3月31日


平成13年度研究報告 研究成果の要旨

医療関係の女性146人、乳がん患者84人を対象に、家族性乳がんの遺伝子診断とマネージメントに関するアンケート調査を行なった。もし家族性乳がん家系で、母親にBRCA1変異が見つかった場合、80%以上の女性は遺伝子診断を希望し、遺伝子診断の結果陽性であった場合、24%の女性は化学予防を、21%の女性は予防的乳房切除術を希望した。また25%の女性が予防的卵巣切除を希望した。健常女性では、若く、子供のいない女性が予防的乳房切除を希望する傾向が認められた。乳がん患者263人と、健常女性139人を対象にcase-control studyを行った結果、CYP19およびCYP1A1の遺伝子多型は、乳がんの易罹患性と相関した。さらに2つの多型を組み合わせると、High risk群は、 Low risk群より有意に罹患性は上昇し、調整odds比は2.18で、多変量解析の結果、家族歴、乳腺疾患の既往歴、出産歴、BMIとは独立していた。遺伝子多型に疫学的リスクファクターを組み合わせることで、より正確に罹患リスクを推計できると考えられた。


平成12年〜13年度総合研究報告 研究成果の要旨

医療関係の女性146人、乳がん患者84人を対象に、家族性乳がんの遺伝子診断とマネージメントに関するアンケート調査を行なった。もし家族性乳がん家系で、母親にBRCA1変異が見つかった場合、80%以上の女性は遺伝子診断を希望し、遺伝子診断の結果陽性であった場合、24%の女性は化学予防を、21%の女性は予防的乳房切除術を希望した。また25%の女性が予防的卵巣切除を希望した。健常女性では、若く、子供のいない女性が予防的乳房切除を希望する傾向が認められた。乳がん患者263人と、健常女性139人を対象にcase-control studyを行った結果、CYP19およびCYP1A1の遺伝子多型は、乳がんの易罹患性と相関した。さらに2つの多型を組み合わせると、High risk群は、 Low risk群より有意に罹患性は上昇し、調整odds比2.18で、多変量解析の結果、家族歴、乳腺疾患の既往歴、出産歴、BMIとは独立していた。遺伝子多型に疫学的リスクファクターを組み合わせることで、より正確に罹患リスクを推計できると考えられた。

平成12年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成13年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01