12-11 高悪性軟部肉腫の診断と治療の確立に関する研究
 
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12-11 高悪性軟部肉腫の診断と治療の確立に関する研究

主任研究者 国立がんセンター中央病院 梅田 透


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
梅田 透
国立がんセンター中央病院 医長
軟部肉腫に対する化学療法の効果−多施設共同研究システム構築に関する研究
和田 卓郎
札幌医科大学 助教授
滑膜肉腫に対するペプチド抗原療法の開発
川井 章
岡山大学医学部 講師
軟部肉腫切除後の患肢機能に関する研究
吉川 秀樹
大阪大学医学部 教授
軟部肉腫患者におけるRT-PCRを用いた血中腫瘍細胞の同定と臨床応用に関する研究
舘崎 慎一郎
千葉県がんセンター 部長
軟部肉腫肺転移の治療法に関する研究
松本 誠一
財団法人癌研究会附属病院 副部長
高悪性軟部肉腫に対する外科治療の研究
荒木 信人
大阪府立成人病センター 部長
融合遺伝子による実地臨床診断
平賀 博明
国立札幌病院 医員
キメラ転写産物の同定を用いた遺伝子診断


平成13年度研究報告 研究成果の要旨

成人軟部肉腫193例についてMIB-1による悪性度評価法でMIB-1 gradeは予後と相関した。軟部腫瘍に特有な融合遺伝子の発現と臨床病理診断につき105例の検討を行い、87例(83%)の一致が得られた。滑膜肉腫患者の血液中の融合遺伝子の同定が行われ、肺転移の推移を反映した。頻度の多い悪性線維性組織球種(MFH)、M0N0123例の1施設での治療成績(5年生存率)を検討すると補助化学療法あり(32例)で63.6%、補助化学療法なし(91例)で68.1%であった。進行軟部肉腫に対する臨床第2相試験(38例)における化学療法の効果はPR36%、NC36%、PD28%であった。軟部肉腫肺転移に対する切除例は 60例であり、孤立性転移切除例の5年生存率は52.3%であった。切除転移数2ヶ以上の5年生存率は38.9%であった。滑膜肉腫患者16例のうち転移の既往のある67%の例で末梢血液中にSYT-SSXペプチドと反応するT-リンパ球が分離され、滑膜肉腫細胞株に対する障害活性を示した。


平成12年〜13年度総合研究報告 研究成果の要旨

成人軟部肉腫193例についてMIB-1による悪性度評価法でMIB-1 gradeは予後と相関した。軟部腫瘍に特有な融合遺伝子の発現と臨床病理診断につき105例の検討を行い、87例(83%)の一致が得られた。滑膜肉腫患者の血液中の融合遺伝子の同定が行われ、肺転移の推移を反映した。頻度の多い悪性線維性組織球種(MFH)、M0N0123例の1施設での治療成績(5年生存率)を検討すると補助化学療法あり(32例)で63.6%、補助化学療法なし(91例)で68.1%であった。進行軟部肉腫に対する臨床第2相試験(38例)における化学療法の効果はPR36%、NC36%、PD28%であった。軟部肉腫肺転移に対する切除例は 60例であり、孤立性転移切除例の5年生存率は52.3%であった。切除転移数2ヶ以上の5年生存率は38.9%であった。滑膜肉腫患者16例のうち転移の既往のある67%の例で末梢血液中にSYT-SSXペプチドと反応するT-リンパ球が分離され、滑膜肉腫細胞株に対する障害活性を示した。

平成12年度研究成果の要旨


本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成13年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01